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4 ヒカリ2

「ヒカリ様。今日からここが聖女の部屋となります。ヒカリ様は異世界から来たばかりだとお聞きしております。


明日からこの世界に慣れていただく為、しばらくはここでの生活となります。ご要望がございましたらお申し付け下さい」


 そうして案内されたのは質素な部屋。ベッドとチェスト、椅子とテーブルが1セット置いてあるだけ。聖女ってさ、こう、もっと地位が高いんじゃないの?王族と同じ地位っていうのかな?


うちのアパートより綺麗だけど、もっと煌びやかな部屋を想像していたのよね。猫足のテーブルとか、天蓋ベッドとかさ、金細工をあしらったチェストとか。窓もないし、思ってたのと全然違う。


期待外れだわ。


「ねぇ、侍女さん。聖女の私はもっと豪華な部屋とかじゃないの?」


侍女は不思議そうに答える。


「ヒカリ様、ここの部屋は勇者方もみな同じ部屋です。聖女紋が出たからと特別扱いしないのは歴代の勇者や聖女方の意向でございます」


「そうなんだ。皆と一緒なら仕方がないね。ねね、オディロンは明日から私に付いてくれるの?」


こういう時ってラノベ界では王子様が聖女の側に付いてレベル上げの補佐をしてくれるんだよね。そこで愛を育む鉄板コース!


「オディロン殿下ですか…?公務のため明日から魔獣被害のあった地域に視察へ出られる予定です。ヒカリ様が討伐へ出発する時には戻られると思います」


侍女は一瞬眉を顰めていたがヒカリは気づいていない様子。


「えぇー。残念」


「ご用事があればこのベルを鳴らして下さい」


と侍女はさっさと部屋を出て行ってしまった。部屋には何にも無い。つまんない。スマホもないし。ゴロゴロとベッドで寝っ転がっていたらいつの間にか寝てたみたい。


侍女に起こされて寝ていた事に気づいた。


「ヒカリ様、朝食でございます。湯浴みの後は魔法使い棟へ向かいます」


そう言われたわ。疲れてたのかも。どんだけ寝たんだろう?まぁいっか!


 侍女が運んでくれた朝食はパンとハムとスクランブルエッグ。可もなく不可もなく、かな。


もっと豪華な食事を期待していたのに。


それに食堂で王族達と優雅な朝食を食べるんじゃないんだ。


がっかりだった。


 食後の湯浴みは2人の侍女に洗われて恥ずかしかったー。自分で入るって言ったけど駄目なんだって。私は聖女という事で白のローブを着ている。


憧れのローブ!


コスプレみたいでなんだかテンション上がるー!


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