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企画に沿って書いた童話

小さなまじょさんのカゴの中

作者: 瑞月風花
掲載日:2022/01/01

 小さな小さなまじょさんは、カゴをかかえて歩きます。よいしょ、よいしょと歩きます。

 小さな小さなまじょさんは、森の中を歩きます。

 小さな森のことりさん、首をかしげてみつめます。

 いったいどこへ行くのかな?

 小さな森のことりさん、歌を歌って見送ります。



 小さな小さなまじょさんは、カゴをかかえて歩きます。よいしょ、よいしょと歩きます。

 小さな小さなまじょさんは、山を登っていくのです。

 おっとと。だいじなカゴを落としてはたいへんです。

 山の大きなくまさんが、小さな小さなまじょさんの、その手をそっと引っぱります。

「ありがとう」

 小さな小さなまじょさんは、にっこり笑ってお礼を言います。



 小さな小さなまじょさんが、山のてっぺんで手をふります。

 空の向こうの向こうから、ゆっくりゴンドラがやってきます。

 ゴンドラの主は、うさぎさん。

 星がちりばめられたこん色ドレスのうさぎさん。

「ようこそおいでくださいました、小さな小さなまじょさまを、一年お待ちしておりました」

うさぎはおぎょうぎ良くおじぎして、そっと夜空を見上げます。

「そろそろ、ふるころですね」

小さな小さなまじょさんは、にっこり笑ってお船にのって、かかえたカゴをみつめます。

 きらきら光るカゴの中。それはそれは、たいせつな。

「きょうは、たいせつな、みんなの願いを叶える日」



 小さな小さなまじょさんがのったゴンドラは、夜のお空をこいでいく。

 お月さまにあいさつしたら、「もう、そんな夜か」とにっこりわらって、手をふります。

 小さな小さなまじょさんもお月さまににっこりわらいます。

 色とりどりの星の川をわたり、虹色の魚が跳ねるころ、

 小さな小さなまじょさんが、カゴをもって立ち上がります。



 森に住むことりさんは森のみんなに伝えます。

 山に住むくまさんは、山のみんなに伝えます。

 空を見上げた人たちは、その目に光をたたえます。



 小さな小さなまじょさんが、カゴから星をふりまきます。

 みんなの願いを叶えるために、

 あたたかい春をむかえるために、

 冷たい冬に負けないほどの光をみんなにとどけるために。



あけましておめでとうございます。

良い一年の幕開けとなりますように。

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― 新着の感想 ―
[一言]  輝きつづける星に、祈りを捧げつつけるのと。  流れ星の流れるその瞬間に、願いをかけるのと。  込める想いは変わってくるのかもしれませんね。
[良い点] 全体を通じて柔らかな、そして優しさ溢れる作品ですね! 冬の星空は 空気が澄んでいるせいか 寒さで凍えそうなのに どうしてかその煌めきを見上げて その愛おしい灯りに目が奪われ つい 立ち止…
[良い点] 最近泣くほど心がささくれていたので、久しぶりに読み直して小さなまじょさんに癒して頂きました。 小さなまじょさんと瑞月様、ありがとうございます! 季節は夏前だけれど、私にも光が届きま…… …
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