初心者用ダンジョン探索 ~動く階段~
一日遅くなりました。すみません。
今回、試しに場面転換の時に♢マークを入れました。どう思ったか教えて貰えると助かります。好評だったら場面転換がある場所に追加しておきます。
ダンジョンの下に向かう階段が動き出すという珍事件?に遭遇して、エアの頭はフリーズしてしまった。突然、階段が動き出すという理解出来ない現象に立ち会って頭がフリーズしたようだ。
「‥‥‥‥え?」
この発言は頭がフリーズしているエアがなんとか絞り出せた声‥‥というか勝手に出てしまった声のようだ。
「これは夢だ。夢。多分僕は今、夢を見ているんだ」
エアの思考は一応戻ったようだが夢だと思っているというか夢だと信じたいらしい。現実逃避だ。
「‥‥現実逃避はお終い。とりあえず、僕がフリーズしてる間に階段も壁もどっかに行ってしまったようだね。何処に行ったのかな?」
どこに行ったかは考えても分からないが一つだけ言えるのはあの壁と階段は偽物だったって事だ。とりあえず、考えながら進むしかない。
考えながら歩いていると、一つの答えにたどりついた。
「うーん‥‥もしかして‥‥あれってモンスター?なんか、だましてる系のモンスターかな?あれを見つけて倒さなければ次に行けないって事かなぁ‥‥」
階段が動いて何処かに行ったという現象についての考え事をしながら歩いていて、僕はここがどういう階層なのかを完璧に忘れ去っていた。
「きっと、もう少し歩けば見つかるよね!よし!もう少し頑張ろ‥‥う?って‥‥ん?あれ?なにか、大切な事を忘れているよ‥‥う‥‥な‥‥」
ブーーン‥‥ブーーン‥‥
なんか聞きたくない音が聞こえて僕ははっとして周りを見回した。すると大きな蜂が周辺から集まってくるのが確認できた。
「え‥‥?蜂‥‥?あぁ!そういえば、この階層‥‥虫系のモンスターの楽‥‥園‥‥」
その事を思い出して僕は顔を青ざめさせた。やばい‥‥やばい‥‥
「うわぁぁぁ‥‥逃げなきゃ‥‥この階層でレベル上げなんて出来るかぁー!」
僕はまた、全力で逃亡した。それはもう、そこまで高くないagiが上がってしまいそうなほどに全力で。僕は、逃げてる途中で湖を発見した。
「はぁ‥‥はぁ‥‥こんな所に湖?」
とりあえず、走っていて考える余裕はない。湖に向かおう!
◇◇◇◇
湖に到着した僕は音が聞こえなくなったから、振り切ることが出来たと感じたので立ち止まって辺りを見回した。すると湖の先に小さく、階段を見つけた。
「階段がある‥‥さっきの偽物の階段かな?あれがモンスターだと仮定して動こう‥‥」
湖を越えて、小さく見えていた階段が段々と大きくなっていく。
「こうしてみるとダンジョンを降りる階段にしか見えないんだけどなぁ‥‥もし、動いたら攻撃してみよう」
階段の前に立って、僕は足を踏み入れようとした。すると、また動き出した。やはり、モンスターだったらしい。なので、僕は【聖霊弓】ルナを取り出した。ルナを使って〈弓術〉のレベルが5に上がった事により覚えたらしい技を発動する。
「行くぞ!〈ツインアロー〉!」
この技は、2本の矢を通常より少しだけ高い威力で放つ技らしい。弓を放とうとした時、技の名前が頭に浮かんできた。
〈弓術 Lv.5:ツインアローを解放しました〉という感じで。技が増えたらどうなるかは分からないけど恐らく、技を覚えた時だけ出てくるのだろう。
「よし!二本とも命中した!」
動き出した偽物の階段は止まってからこっちに向かってきた。その上に何か出ている。
〈FG:フェイクステップ〉
「FGって何!?しかも、名前がフェイクステップって凄く分かりやすいね‥‥そして、恐らくはこいつを倒さなきゃ次には進めないんだろうとは思うけど‥‥まあ、倒してみれば分かるよね?」
こうして、僕にとって初めてのボス戦が始まった。
エア「予想外の事が起こると人ってフリーズしちゃうんだね‥‥階段が動き出したら誰だって固まるよ‥‥多分」
作者からのコメント
今回出てきたFGはフロア・ガーディアンという意味で出しました。FBでフロアボスだと今後出す予定のフィールドボスと一緒になりそうだったのでFGでフロア・ガーディアンとしました。
60話目のユニークモンスター討伐をユニークモンスター発見に変更しました。かなりの高レベルにならないと倒せない方が面白くなるかな?と感じたので発見。という形に変更しました。ユニークモンスターは沢山います。ユニークモンスターを討伐したら討伐したモンスター名の入った称号を付与する事に決定しました。ごく少数で、しかも普通に冒険してたら絶対に見つける事が出来ませんが始めたばかりの人でも倒せるユニークモンスターも出す予定です。倒したらどうなるかは‥‥この先の展開で出す予定です。