謎の店 ②
50話目突入!今回の話もかなりの難産だった‥‥なので、日を跨いでしまったのは許してください。
記憶が消されるって何処まで消されるか分からないからユニーク種族だって事を言うしか無かった‥‥まあ、大丈夫だと思う。だって、この子はユニーク種族だからこんな場所に隠れてるはずだからね。
「嘘‥‥ユニーク種族と言われる存在はこの世界に私しか居ないはず」
「僕は異界人なんだ。今日、この世界に来たばかりなんだけどね」
「‥‥」
女の子は突然に黙ってしまった。何か怒らせてしまったかな‥‥?って‥‥あれ?もしかして泣いてる‥‥?
「え?え?君、どうしたの?なんで泣くの?」
僕がオロオロしていると女の子は泣きながらも口を開いた。
「私は‥‥何十年も前からこの場所に一人で隠れている‥‥私と同じユニーク種族を待ってた」
「何十年も‥‥!?でも、君の見た目は僕とさほど変わらないように見えるけど‥‥?」
「私は‥‥ユニーク種族。かなりの長命な種族だと思われる」
「なんで、そう思ったの?」
「私の成長は何十年も前から止まってる‥‥私に寿命があるのかも分からない」
「え‥‥?成長が止まってる‥‥?」
「そう」
「えっと、それは‥‥なんかごめん」
「謝る必要は無いのよ?本当の事だから」
「それなら良かったよ」
「それに‥‥私は嬉しかったのよ?この場所に入れるのはユニーク種族だけ。例外はあり得ない。私のユニークスキルで拒絶してるから」
「え?じゃあ、記憶を消すって言うのは‥‥」
「冗談に決まってるじゃない」
「冗談なのか‥‥笑えないよ‥‥」
しかも、いつの間にか涙止まってる‥‥
「だって貴方はユニーク種族だって事を隠そうとしてた。まあ、最初から分かってたけど」
「それは‥‥そうでしょ?ユニーク種族だってバレたら基本的に面倒くさいじゃん」
「そうね」
「だったら‥‥」
「一応、貴方の口から確認したかったのよ。ユニーク種族というのは何百年かに一度産まれるかどうからしいから‥‥」
「そうなの!?」
「そうらしいわね。私の育ての親がそう言ってた」
「そうなんだ‥‥」
「だから、一応の確認で聞きたかったの。数百年に一度と言われる存在がこんなにも早く現れると思わなかったから‥‥異界人とは予想外だったわ‥‥」
「ん~‥‥異界人だったからかなり早く来れたんじゃないかな‥‥」
「そう‥‥かもね‥‥」
「きっと、そうだよ」
「私ね?凄く、嬉しかった。貴方が来てくれて。一人ぼっちでここに居るのは凄く辛かったの‥‥たまに外に出ても長くは外に居られなかった‥‥だから、ありがとう。来てくれて」
「どういたしまして。僕がユニーク種族で本当に良かった。孤独だった君を見つけることが出来た」
まあ、そんな事言ってるけど‥‥僕は気が付いたらこの場所に迷い込んでいた。そこを進んでみたらこの場所を見つけただけ。まあ、もしかしたらここに来たのも必然だったりしたのかな?
「貴方の名前を教えてくれない??」
「うん。僕の名前はエアだよ。外の世界ではシンって名乗ってるけどね‥‥」
「エア‥‥覚えた」
「僕は名前を名乗ったよ?だから、君も名乗ってくれないかな?」
「そうだったわね。私の名前はヒルダよ」
「ヒルダさんか‥‥良い名前だね」
「ありがとう‥‥」
ヒルダさんはこれからどうするんだろう‥‥僕は孤独に一人でいるヒルダさんをこのままにしておけないな‥‥僕がユニーク種族だと伝えた時に流れたヒルダさんの涙が忘れられない。まあ、ユニーク種族だって事は最初から分かってたらしいけどね。
エア「ヒルダはなんて名前の種族なのだろう?凄く気になるね。何十年も若いままってのが気になるな‥‥」
作者からのコメント
未だにエア君のレベル上げまでたどり着けない‥‥まだ、1日目なんだよなぁ‥‥
50話目なのに短くてすみません‥‥
8/17 加筆修正しました。