装備の格
更新しました。
「よろしくお願いします」
僕はエントさんに弓を預けた。
「おう。しっかりと見させて貰うぜ」
エントさんは弓を受け取ってからすぐに顔色が変わった。
「なんだ‥‥こいつは‥‥こいつがあの古ぼけた弓だったってのか?」
「ど、どうしたんですか?」
「どうした?どうした~?面白そうな事やってんな。エアの持ってた弓の性能が分かるって事か?強そうだよなぁ‥‥俺も〈鑑定〉持ってるけど何にも見えないんだよなぁ‥‥」
エントさんの反応を見て僕は少し不安になりサンは楽しそうにしている。
「まず最初に。この弓はすでにこいつ専用武器になっている」
エントさんは僕を指差した。
「専用かぁ‥‥そうなんだ~」
「次に、この弓は私でさえ全ては鑑定出来ねぇ。私の〈鑑定〉は〈真眼〉まで育ってるが殆どなにも見えねぇって事は実在が確認されているなかで最上位の鑑定系スキル〈真理眼〉見えないものはないと言われている伝説上のスキル〈神眼〉じゃないとすべての性能が分からないと思われる」
「おおう‥‥そんなとんでもねぇもん持ってたんだなエア」
「そこまで凄い装備になってたとは‥‥」
「私が見えたのは名前の一部とこの武器が持ってるスキルの一部とこの武器が封印されているという事。そしてこの装備の格だ」
「装備の格?」
僕は聞きなれない言葉に困惑している。
「装備の格なんてそんなの〈鑑定〉じゃ見えないけどな‥‥」
「装備の格は〈鑑定眼〉からじゃねぇと見えないからな。仕方ねぇ。〈鑑定眼〉は〈上級鑑定〉のスキルレベルを最大に上げないと手に入らないスキルだからな」
「〈真眼〉は?どうやったら手に入るんだ?」
僕が困惑しているうちにサンとエントさんだけの会話になってる‥‥話に入れないから聞くだけにしとこ。
「〈鑑定眼〉のスキルレベル最大と一定以上の格を持つ未鑑定アイテム1000個以上鑑定すれば手に入るはずだ。俺の経験上な」
「んで格ってのはなんなんだ?」
「その装備の希少性と性能の高さで決まるのが格だ」
「へぇ‥‥面白いな。で?エアの弓の格はどんなもんなんだ?」
「≪幻想神器≫だってよ。俺も初めて見た格だったぞ」
「それって‥‥ヤバそうだな」
「ヤバいなんてもんじゃねぇ。≪幻想神器≫の説明を見てみたら言葉が出なくなるぜ‥‥?」
「そ、それは‥‥?」
「格≪ユニーク≫が格≪神器≫へと昇華後さらに格が上昇した武器である。過去にも未来にも生まれるはずが無かった存在だと‥‥」
「は?え?は?」
サンの語彙力が無くなった。僕もどう反応していいか分からない。ユニークが最高レアじゃないんだね‥‥
「ちなみに、この武器の持ってるスキルで読み取れたのは〈破壊不能〉〈魔法強化〉だけだった。〈?〉になってるのが後4つはあったな」
「ぶっ壊れ装備だな。序盤で手に入れていい武器じゃねぇって事だけは確かだな」
サンがうんうんと頷いている。
「あ、あはは‥‥そんな凄かったんだ‥‥」
「恐ろしく強い武器だが今のところは初心者用武器よりは強い程度の武器になってるようだな。性能の殆どは封印されてるようだからな。この封印の解除は人間には不可能だ。解除が出来る可能性があるとすれば天使や精霊に会うか、人間に友好的な魔族や悪魔ならもしかしたらって所だな」
精霊なら僕が成長するかルナシアが目覚めたら可能性あり。悪魔ならあの悪魔さんなら何とかしてくれるかも?
???「お久しぶりなのです!装備の格について軽く説明するのです!武器の格には7つ‥‥いえ、8つあります。格は≪初級≫から始まり、≪中級≫、≪上級≫、≪特級≫ ≪ユニーク≫、≪世界級≫の順に格が上がって行き、最高位の格である≪神器≫の7つでしたが、今回8つ目の格である≪幻想神器≫が登場しました。格はアクセサリーや防具などにもあるのです!格≪ユニーク≫以上は殆ど見られる事が無いくらい希少性が高いです。このゲームは唯一無二の物を見つける事を目標としています。なので格の存在が知られたとしても格≪ユニーク≫が最高だと考える人が殆どになると思われますが、実はその上も存在すると言う事なのです!」
作者からのコメント
装備の格については急な思い付きで装備のランクにユニーク以上があっても面白いかな?って思って考えました。




