精霊:アルノーの誕生
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「あ、そういえば‥‥」
「どうしました?」
「大司教さんの名前を聞いても?」
「ああ!名乗るのを忘れていました。私はパラムと申します。よろしくお願いいたします。精霊様。失礼かと思いますがお名前を聞いてもよろしいですか?精霊様のお名前を後世に残したく存じます」
「え、ええ‥‥名前を後世に残す‥‥?僕は異界人だから‥‥」
「異界人だろうとなんだろう関係ありませぬ。精霊様であるあなた様のお名前が欲しいのです」
「な、なるほど‥‥分かりました」
「おお!ありがとうございます!」
「けど、条件があります」
「なんですかな?どのような条件であろうと受け入れさせて貰います」
「条件とはこの世界から僕が完全にいなくなるまであなた以外の人に僕のこの世界での名前を知られないようにするという事です。人は他と違う存在を嫌う傾向にありますので嫉妬などの対象になりたくないのです。基本的には装備で名前を隠していますが何が切っ掛けで判明するか分からないので念の為にです」
「なるほど。理解しました。ですが教会のトップである教皇様にだけはあなた様の真名を教えさせて頂きたい」
「それは‥‥仕方無いですね。分かりました。それで」
「ありがとうございます!」
そう言ってから僕に対して跪いて祈りを捧げて来た。なんか凄く見覚えある。
「恥ずかしいので止めて貰えますか?」
「はい。ですが、一応これが精霊様に対するお祈りの姿勢なので。精霊様に会う事になったら司教以上は信仰していますというスタイルであるこの姿をみせよというのが精霊教にはありまして‥‥今回は感謝を伝えるためにです」
「な、なるほど‥‥変わったお祈り方法ですね‥‥」
ちょっと引く。
「では、お名前を教えて貰えますか?精霊様」
「分かりました。僕はこの世界ではエアと名乗ってます。そして、今。精霊としての名前をちょっと思いつきました。精霊としての名前はいくら使っても構いません」
「それは朗報です!」
「精霊名はアルノーでお願いします」
「分かりました。この街に降臨せし精霊はアルノー様という事でよろしいですか?」
「よろしくお願いします」
「あなた様の真名は私以外には教皇様のみにお教えします。そして、この時より精霊:アルノー様が降臨したという事を信徒達にお伝えします」
「はい。その方向でよろしくお願いします」
とりあえず、そろそろ街を散策に出掛けよう。
エアがとっさに考えた精霊:アルノーと言う存在が精霊教という名前からアルノー教という名前に変えてしまうほどの影響力を発揮してしまい、更なる面倒事に巻き込まれる事になるが今のエアは知るわけが無かった。
エア「あれ?精霊名を思い付いたなら別に自分のプレイヤーネーム教える必要無かったんじゃ‥‥?まあ、良いか。パラムさんはいい人だったし変なことにはならないでしょ」
作者からのコメント
精霊教関係はまた出すつもりですが何時になるかは自分にも分かりません。




