飲食街問題の早期解決
更新しました。今回も1週間程度での投稿!
グランさんは僕に飲食街が何故やってないのかを語ってくれた。
「何故、飲食街がやってないかってのは簡単な話なんだよ」
「え?」
「食材が手に入らない。これに尽きる!」
「なんで食材が手に入らないんですか?」
「お前さんは始まりの街の現状は知らないのか‥‥」
「はい?どんな状況なんですか?」
「俺達の使ってる肉は基本的に他のプレイヤーからの購入に頼ってるんだが、エリアボスを誰よりも早く倒そうとするプレイヤーがエリアボスが出てくるであろう周辺の村に集まってしまってこの街に人が少ないんだ‥‥」
「えっと‥‥野菜などは‥‥?」
「野菜は‥‥全く手に入らん」
「え!?」
「住人の店では普通に肉や野菜を扱っているんだが、何処から入手しているのかが分からないんだ‥‥」
「‥‥?肉屋とか八百屋とか無いんですか?」
「探し回ったが全く見つからないんだ‥‥プレイヤーには見つけられないようになってるのか‥‥?」
「えっと‥‥分からないなら普段はどうしてるのかを住人に聞いてみたらどうですか?」
「‥‥あ。そうか‥‥そう言えば全く聞いてないな‥‥探し回ってるだけで住人に聞くと言う簡単な事を忘れてた‥‥他の連中も探して見つからない!どうしよう困った!としか言ってなかった‥‥プレイヤーはプレイヤーで何とかしなきゃダメって先入観が入ってた‥‥今までのVRMMOがそうだったからな‥‥」
「そうなんですね‥‥僕はこのゲームが初めてなので他のゲームは知りません。ですがこのゲームの住人はこの世界の住人だから住人なんですよ?生きてる人間と‥‥プレイヤーとほとんど変わらない存在何です。このゲームの中は地球じゃなくて別の世界だと考えなきゃダメですよ‥‥?」
「そう‥‥だな‥‥そういや、キャラメイクを手伝ってくれたナビ妖精も生きてるみたいに感じたが早くキャラメイクを終わらせてしまいたいと思ってしまい会話もほとんどせずに終わらせてしまったんだ‥‥」
「‥‥」
「お前さん。ありがとうな!初歩的な事を思い出させてくれて。早速、いまから住人に聞いてみるな!」
他のプレイヤーは住人と話してる人が少ないんだなぁ‥‥だから、飲食街もなにも出来ずに困ってたんだね‥‥
「そう言えば‥‥この飲食街にある屋台って全部プレイヤーの屋台なんですか?」
「そうだな。全部がプレイヤーの店だな」
「はぁ‥‥誰か1人くらい住人に話を聞こうとする人は居なかったんですか‥‥?」
「う‥‥言い返せない‥‥」
僕が呆れていると遠くからこっちに向かってくる人影があった。その人影はどんどんと大きくなっていく。そして、その人影はグランさんと僕の前で停止した。
「グランさーん!!褒めて下さい!」
「あ?あー‥‥ミランか?」
「はい!貴方の弟子のミランでっす!」
「いや、弟子にした覚えは無いんだが?」
「ひどい!」
「それよりも何を見つけたんだ?」
「話が好きそうな住人のおばちゃんに聞いたらあっさり教えてくれましたよ!すぐに見つかってよかったです!」
「だから!何を見つけたんだって聞いてるんだよ‥‥全く伝わらん‥‥」
「あ、ごめんなさい!スーパーみたいな店がありました!」
「何処だ!?」
「探求者ギルドの横にありました~」
「なんだと!?そこは何度も通っていたが無かったぞ?」
グランさんが大きな声で叫んでいたので飲食街の方からプレイヤーが集まってきた。グランさんは飲食街だと有名人だったりするのかな?
「住人のおばちゃんに聞いたら教えて貰ったら見えるようになりましたよ?僕が入ってみたら周囲のプレイヤーさんも見えるようになったのかすごくざわついてました~」
「なん‥‥だと?」
グランさんが絶句してると集まってきたプレイヤーの中から声が聞こえて来た。
「どうした?グラン」
「ロベルト‥‥いや、な‥‥ミランがスーパーっぽい店を見つけたって‥‥」
「は?マジか!あんだけ探して見つからなかったのに!?」
「それがマジっぽいんだよなぁ‥‥まあ、スーパーっぽいって事は肉も野菜も大量には入手できないんだろうが大きな前進だな‥‥」
おー‥‥なんか良い感じになって来たね~?良かったですね。グランさん!僕は心の中でおめでとうと言いながらグランさん達にバレないようにゆっくりと離脱する。あのままいたら人がどんどんと集まって抜け出せなくなりそうだからね‥‥さて、何処に行こうかな~?
エア「この世界にスーパーっぽい店ってどうなのかな?違和感が凄くするけど‥‥まあ、誰も気にしてないようだから良いかな?」
作者からのコメント
エア君を次は海の辺りに連れてくのもいいかな?とかを考えてます。まあ、どうなるかは自分でも分かりませんが。




