雑用係の初仕事
明日、ワクチン接種なので2、3日寝込むと考えて早く更新。ちょっと変なところがあるかもしれませんがそこは教えて貰えると助かります。
再度ログインした僕が最初にやったのはヒルダに帰ってきた事を報告する事だ。拠点に使わせて貰うって居候みたいなものだからね‥‥
「ヒルダ。ただいま。戻ってきたよ」
「あら、お帰りなさい。帰ってきたのなら、雑用係としての初仕事を与えるわね」
「分かったよ。何をやれば良いかな?」
絶対に無理なのは言って来ないと思うけど‥‥
「今日、貴方がやるのは掃除よ」
ヒルダはそう言って雑巾を渡してきた。
「どこを掃除すれば良いの?」
「そうね‥‥1階を触らせるつもりは無いから‥‥2階をよろしく頼むわね。まあ、部屋はそれなりに綺麗にしてあるから大丈夫だと思うけど軽く見て気になったらそこを拭いてくれればいいわ」
「分かったよ~って‥‥ん?2階‥‥あったの?」
「当たり前じゃない。私がこのカウンターで生活してると思ったの?店として使う場所だもの。それはしないわよ」
「あれ?店として使うって‥‥どういう事?昔、店として使ってただけじゃなかった?」
「あら?言ってなかったかしら?この店には1年間に1日だけ店を開けてるのよ。客は5分しか居ることが出来ないし、私が接客する訳では無いのだけど」
「あれ!?何十年間も1人で隠れてるって言ってたよね!?あと、この空間にはユニーク種族しか入れないって‥‥」
「あら、嘘は言ってないわよ?だって、この空間にはユニーク種族しか入れないのは本当だもの。ひとりぼっちで何十年も隠れてるってのも嘘じゃないわよ?さっきも言ったけど接客は私じゃないもの」
「じゃ、じゃあ‥‥この空間に入れないなら人は来れないんじゃ?」
「この空間に入れる条件を開店する日だけ緩和してるもの。その時の条件としては、①犯罪に関わってない者、②魔力の弱い者、③意識して入る事が出来ない。この3つになってるわ」
「それって‥‥ほとんど入れる人が居なくない?というか、この空間って基本的に認識出来ないから意識して入れないって必要あった?」
「たまに、魔力視の魔眼持ちにバレるのよ‥‥」
「な、なるほど‥‥」
「はい!この話はおしまい。さっさと掃除に行きなさい!」
「りょ、了解しました~!けど、2階への階段はどこにあるの?」
ヒルダに怒られたので、僕は掃除に向かう。
「カウンターの中に扉があるわ。その先に2階への階段があるから行ってらっしゃい」
「分かった」
階段を上って着いた2階には部屋が2つあった。片方はヒルダの部屋、もう片方は育ての親だったエリスさんの部屋なんだろうね‥‥僕は、エリスさんの部屋から掃除をしようと思って入った。しかし、かなり綺麗だったので、恐らくヒルダが掃除をしているんだろうと思って、軽く床を拭く程度にしておいた。
次に、ヒルダの部屋へ。そういや、僕は家族以外の女性の部屋に入るの初めてだなぁ‥‥なんか、緊張してきた。ヒルダの部屋に恐る恐る入ってみるとなんだか研究室っぽい雰囲気を出してた。本棚には難しそうな本がたくさんあって、頭が痛くなりそうだった。しかも、部屋は清潔にしてあるようでエリスさんの部屋同様に軽く床を拭いて終わらせた。
最後に廊下。廊下も床を軽く拭いて終了した。なんとなく、2階を掃除をしろって言ったのは僕にヒルダ達がどんな風に生活してたのかを見せるためだったんじゃ無いかと思った。分からないけどね。
床を軽く拭いただけの掃除を終わらせた僕は、1階へと降りた。
「あら、お疲れ様」
「全体的に綺麗だったから床を拭くだけで終わったよ」
「そうでしょうね。ま、これで雑用係の初仕事はお仕舞いよ。次の雑用は考えておくから、貴方はエリスの居た部屋を使って?階段から近い方の部屋ね」
「使っていいの?」
「良いわよ?汚くしなければね」
「ありがとう!汚さないように気を付けて使うよ」
雑用係の初仕事は完全に終了して、エリスさんの居た部屋を借りる事になった。
エア「エリスさんの使ってた部屋を使って良いって言われるとは思ってなかった‥‥」
作者からのコメント
前書きに書いたので無し。




