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136 【書籍化記念!】真夜中の男子会ーpart1.5

本編52回前後のお話です。

ワイワイ、ガヤガヤ……


「皆様、静粛に!では第11回、セレアル同好会を、ここに開催致します!」


パチパチパチパチ!

ピー!ピー!


「司会は前回に引き続き私一年一組エベレストでよろしいですか?先輩方?はい、よろしくお願いいたします。それでは出席の確認を………女子学生四人除く196名、全員出席……あの先輩方、卒業試験や免許取得でお忙しいのでは?この会はあくまで自由参加ですよ?」


「休むわけないだろー!」

「これほど充実した時間はないぞー!」

「もはや生き甲斐だー!」


「……まあ、無理されてなければいいのです。それでは最初の議題は四年生から、『オレたちの記念すべき卒パにセレアルの二人に特別参加してほしいの♡』です。代表者、壇上にどうぞ」


「おう、我々はいよいよこの学び舎を卒業するわけだが、卒業式前日の卒業ダンスパーティーに是非ともセレフィオーネとアルマにゲスト出演願いたいのだ。彼女たちとの最後のひとときを過ごすことで、我々は卒業後、全力で任務にあたれるであろう!」


「ウンウン、俺たち最上級生が、手取り足取り二人にダンスのワンツースリーを教えてあげるっ!」



ザワッ!


「はあ?先輩方そもそもうちのセレアル呼び捨てた時点で制裁対象だけどぉ?」

「てか、四年、何調子に乗ってんの?四年にはエリス先輩とササラ先輩いるだろ?そのくせセレアルまで欲しがるわけ?ふざけんなっつの!」


「そーだそーだ!セレアル貸し出すなら女子ゼロ学年の俺たち三年だー!」

「二年もー!お別れ遠足への参加を要請するー!」


「下級生が生意気言うな!お前らセレフィオーネ……さん、アルマさんの正装姿、見たくないのか!今回認められれば、毎年、お前らの卒パでもドレス姿が見られるんだぞ!」


「しょ、しょうがない。二年はこの提案に賛成する」


「変わり身早!」


「ダメだダメだ!四年はエリス先輩とササラ先輩に肩身の狭い思いをさせていたこと、俺たち三年は知ってるんだぞー!」


「しょ、しょうがないだろっ!可愛い子に意地悪したくなるお年頃だったんだ!」

「意地悪する先輩たちに、セレアルを差し出すなんて、むーりー!」

「んだとー!」


「ところでニックー!セレフィオーネ様ダンスすんの?」

「……ギルドで酔っ払いと『どじょうすくい』ならやってたな」


「……なんとも……渋い……」

「まさか鼻につまようじ……」


「セシル!アルマたんは?」

「アルマは……どうだろう?侯爵邸では踊ったことなど……」


「ていっ!正義の鉄槌♡」

ドカーン!!!


「い、痛い……♡」

「「「「「…………」」」」」



パンパン!


「はーい、注目!」

「コダック先生!」


「卒パの応援の件はエリスから学校長に請願が上がってる」


「おおっ!エリス!神!聖女!」

「クソッ……エリス先輩のお願いははねつけられない……」


「よって、オレも参加することで受諾された。まず前日に前夜祭を開催し、俺から一本取ったやつだけにアルマと踊ることを許可する」


「「「「「な、なんだってえ!!!」」」」」


「赤鬼から一本?」

「握力135のコダック先生から一本?」

「……グッバイアルマたん……」


「そしてセレフィオーネと踊りたければ、王城のグランゼウス伯爵から一本取ってくることで話がついた。公務の途中であっても喜んで手を止めて歓迎してくださるそうだ。なお当日セレフィーとアルマに調子に乗って不埒な真似をした奴は、即日トランドルギルドに放り込む」


「赤鬼の次は魔王……」

「おとーさんおとーさん、きこーえなーいのー♪」

「あ、魔王歌って現実逃避してる……」

「シューベルト……好きだ……」



「コダック先生ありがとうございます。四年生の皆様、えーっと無事試練を乗り越えることをお祈りいたします。長くなってしまいましたね。次で最後です。発言のある方どうぞ」


「あのっ、いいですか?」

「はい、芸術研究会マードックくん、どうぞ。」


「皆様、日頃より芸術研究会の活動にご協力いただきありがとうございます。

ご好評いただいた『騎士団四姉妹』ですが、1巻2巻は売り切れ状態でして、プレミアがついて地下マーケットで不法に売買されている状態です。このままでは犯罪に巻き込まれるかも知れません。よってきちんとした出版会社を設立し、執筆から販売まで隙なく管理しようと思っているのですが……皆さま、ご賛同願えるでしょうか?」


「麗しの四姉妹に闇は似合わない!」

「許せん!出資するぞ!我らの四姉妹はクリーンでなければ!」

「いやー、次巻の中身次第じゃないの?」

「おいおい、学生の身で起業?そこまで手を伸ばす?本業は?もっとサクサク書いて次回作のスパン縮めろよ!」

「いや、ここ騎士学校……」


パンパン!


「はーい、注目!」

「コダック先生!」

「出資者へのリターンは?」

「もちろん売り上げより配当金を出します。そして初回限定で一万ゴールドにつき1枚、ネルソン先輩描き下ろしの四姉妹のうち一人のポストカードを差し上げようかと……」


「四人分で四万か……乗った!八万ゴールド出資する!」

「せ、先生ずり〜!2枚ずつゲットする気だなー!」

「オレ、一万!とりあえず次女で!」

「クソッ!相続財産切り崩す!四万!全部アルマたんだ!」

「えっとえっと、リボ払いOK?ダメ?ワーン、ギルド行って狩らなきゃー!」

「…………!」

「!!!」

「……?」





◇◇◇




『セレのダンス条件……不可能だとは思うが……一応アスに伝えておくか。それにしてもこの国の未来……不安だ……』






書店SS用に書き下ろし、マニア向けすぎてボツになった男子会!

当該書店のない地域にお住まいの皆様に、紙上ではできない残念さを大幅加筆して捧げます!

明日もSSです。


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