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第74話 

「ありがとうございます。数週間は、滞在させていただきます。ただ、それ以上長居するかどうかは、少し考えさせてください」

「分かった。良い返事を期待しているよ。実は、私も光魔法を使えるのだが、この国には他に光魔法を使える者がいなくてな。光魔法を強化するための稽古相手が欲しかったのだよ」


「お主が今以上に強くなってしまったら、大国同士の力関係が変わってしまうかもしれんな」


「私は、人間同士の争いは避けたいと思っているがね。ただ単純に、自分がどこまで強くなれるのか、試してみたいのさ。実は、あくまでも私の感覚なのだが、最近、レベル3の魔法に目覚めつつあるようなのだ」


「なんだと? レベル2の魔法を使える者すら滅多にいないというのに、レベル3など、それこそ伝承の世界のものではないか」


「うむ、私も実際に使えるわけではないからなんとも言えないのだが、我が国の調査の結果、レベル3の魔法を使うことができた人間が存在していたことは、事実のようだ。できることなら、私も使ってみたくてな」


 それで、俺を稽古相手にしたいのか。といっても、光魔法が使えるだけで、皇帝の稽古相手が務まるとは思えないけどな。ローラリン皇帝は、昔イヴァークさんと戦ったことがあって、わりと楽に勝ったことがあると聞いている。俺とは実力が違いすぎるだろう。


 それにしても、レベル3の魔法か。さすが皇帝だな。レベル2ってだけでもすごいらしいのに。たしか、イヴァークさんは轟雷、ナチャイは火焔、イールは烈風の魔法が使えるんだよな。


 これらは、それぞれ、雷、炎、風魔法のレベル2らしい。ちなみに光魔法は、聖魔法のレベル2の魔法らしく、闇魔法もレベル2の魔法に相当するらしい。


 その後、皇帝はナチャイと二人で話したいとのことだったので、俺たちは皇帝の間を出た。


 ナチャイの故国は、東方世界でも最大級の帝国らしく、文化力も圧倒的らしいからな。皇帝が興味を持つのも頷ける。


 建築様式や芸術や音楽、お茶や食べ物、衣類など、生活にかかわるものも含めて、西方世界とは、なにもかもが一線を画しているそうだから、東方世界に興味を持っている人は多いそうだ。


 特に、生きるか死ぬかのぎりぎりの生活を送っているわけでもない、上流階級の人ほど、その傾向は強い。まあ、そういう人は教育水準が高く、知的好奇心が旺盛な人が多いことも関係しているだろう。


 俺自身、西方世界以外の文化、特に音楽や芸術、建築物に強い興味を持っているから、いつかはナチャイの国にもいってみたいな。


 話しには聞いたことがある中央世界にも行ってみたいし、あまり交流がないらしい南方世界も気になるな。


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