第59話
昨日のことが夢だったんじゃないか? 急に不安を感じ、急いでエルフィーを探す。
エルフィーは、俺の隣で、幸せそうな顔をして、すうすうとかわいい寝息をたてている。俺はエルフィーのかわいい寝顔を見つめ、幸せに浸っていた。
エルフィーの寝顔なら、何時間でも眺めていられるな。エルフィーのかわいらしい唇を見ていると、昨日のキスの、ねっとりとした感触を思い出し、アレが反応してしまった。
あれ? そういえば、あの後も何回もアレして、ネッチョネチョになったパンツのはずが、凄いさらさらして新品のような感触だな。
おそらく、俺が寝ている間に、エルフィーが洗濯済みのパンツに履き替えさせてくれたのだろう。
正直、かなり恥ずかしいが、エルフィーが俺を心配してやってくれたことに対する嬉しさの方が勝っている。エルフィーの、俺への愛を感じながら、再びエルフィーの顔を眺めた。
「むにゃむにゃ。昇、大好き」
そんなときに、こんな寝言を聞いてしまった俺は、エルフィーへの思いを抑えきれず、寝ているエルフィーにディープキスをしてしまう。本当は、起きるまで待っていようと思っていたのだがな。
エルフィーは、寝ぼけてはいるが、一応目を覚ましたようだ。まだ夢見心地のエルフィーと、濃厚なディープキスを続ける。
ああ、エルフィーとずっとずっとこうしていたい。そうも思ったが、俺の力で、人々の役に立ちたい。今は、そのためにやるべきことがある。そう思いなおし、キスをやめた。
エルフィーも、俺の気持ちを理解してくれたようだ。俺たちは、一緒に朝食を食べ終え、身支度を整えた。
一応、記憶装置を使って、作戦を思い出しておこう。俺は、昨日の装置を頭にかぶり、魔力を送った。一昨日の作戦会議の記憶が、鮮明に思い出される。
「というわけで、魔王の詳細な居場所や戦力を分析している間、君たちには各地の幻獣や神獣を警護してもらいたい。
最近、各地で幻獣や神獣が連れ去られていることは先ほど話した通りだ。
今までの被害から考えて、動いているのは魔将レベルのはずだ。もし、敵に遭遇しても、君たちなら、全く問題なく対処してくれるだろう。
警護してもらいたい地域は4か所だ。どこを担当するかは、君たちで決めてくれ。
分析が完了し、兵の準備が出来次第、連絡するので、魔王討伐に協力してくれ。情けないが、君たちを主戦力として考えている。よろしく頼む」
「4か所ということは、一か所は二人で担当することになるな」
「ワタシは一人がいいネ。他の人間なんて、足手まといになるだけダヨ。普通に考えて、弱いアナタたちが組むべきネ」
そう言いながら、ナチャイは、俺とムサシを指さした。言い方が少しむかつくが、内容は至極まともだから、何も言い返せない。
不満が顔に出ていたのか、イヴァークさんがフォローする。
「まあまあ、小僧、ナチャイはお前たちを心配しているんだ。ムサシと組んでみないか?」
「まあ、俺は文句はないですけど」
ムサシをちらっと見る。
「拙者も問題ないでござるよ」
ムサシが、俺に微笑んだ。心なしか、さっきよりムサシの機嫌がよくなっている気がする。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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