第47話 エルフィーとのデート
自分一人で決めることはまずない。俺にとっては、こういう時間もデートの一部のようなものだ。今までの経験上、一緒に計画をねることをを嫌がる女の子とはあまり相性が良くない。
一緒に計画をねって俺も楽しいが、エルフィーもすごく楽しんでくれているようだ。エルフィーの明るい性格と、笑顔に癒される。
エルフィーは、買い物などよりは、植物園や動物園に興味があるようだ。
午前中は植物園に行って、午後は動物園。夕食は、デートスポットをメイドさんに聞いたときに教えてもらった、超人気レストランで食べよう。ちょうど、明日の予約券を用意してもらえるらしい。
大体の計画を立てて、俺たちは一緒のベッドで寝た。
翌朝、目を覚ますと、俺を見つめていたエルフィーと目が合った。先に目が覚めて、俺の寝顔を眺めていたらしい。
エルフィーと、楽しく雑談しながら朝食をとる。俺たちは、少しまったりしてから城を出て、植物園に向かい、郊外のローラリン植物園に着いた。
ローラリン植物園は非常に大きかった。ゆっくり見学すれば、とても一日では園内全てを回り切れないだろう。
数時間向けのコースを確認して、入園料を払い、入園した。俺は、実は花などの植物を見るのがとても好きで、たまに一人でも花屋や植物園にいったり、花見や紅葉を見に行ったりするほどだ。
彼女を選ぶ時の基準のひとつにも、植物を好きかどうかは、俺の判断基準において重要な位置を占める。
こういうのが嫌いな子とは、仲良くなることはまれで、そもそもそういう子にはあまり魅力を感じない。波長があわないというか。まあ、別にそういう人がいいとか悪いとかいうつもりはない。ただ単に、好き嫌いの問題だ。
エルフィーは、俺と一緒にとても楽しんでくれている。無理をして、相手に合わせたりするのも嫌なので、お互いの価値観が近い子とのデートは、素直に楽しめる。
ローラリン植物園には、ローラリン帝国領内の植物はもちろんのこと、ローラリン帝国領外の珍しい植物もあり、ローラリン帝国の文化力、外交力、軍事力が高い水準にあることがわかる。
そもそも、こういう生きるために必要のない娯楽などは、生活に余裕のない社会では発展しない。ローラリンはこれ以外の娯楽も充実していて、プルーメやトッキャロとは比べ物にならないほどだ。
今のローラリン皇帝は、歴史上でも一番の賢帝と噂されるほどの人物で、軍事だけでなく、文化にも力を入れているらしい。この植物園も、数年前にできたばかりだそうだ。
皇帝に感謝しつつ、俺たちはデートを楽しむ。




