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第41話  ラビィさん VS 獣魔人


 30分ほど経つと、魔物の軍が確認できた。その中に一体、強力な力を持つ、角の生えたウサビトのような魔人がいた。仮に、アルミラージ魔人とでも呼ぶか。


 ラビィさんがアルミラージ魔人の相手をして、一般兵は雑魚の魔物の相手をするようだ。王が敵軍の最強の者と戦うのは、獣人にとっては常識らしい。


 一般兵と魔物の戦いが始まった。一方、ラビィさんは、アルミラージ魔人を挑発する。おそらく奴も最初からラビィさんと戦う気だったのだろう。挑発に乗る形で、ラビィさんとアルミラージ魔人は相対した。


 ラビィさんはキックボクサーのような構えで、ステップを踏み、相手の様子をうかがう。アルミラージ魔人の戦闘スタイルも、ラビィさんとそっくりで、キックボクサーのような構えだ。


 ラビィさんが先に仕掛けた。素早く奴に近づき、強烈なミドルキックを仕掛ける。奴はキックをぎりぎりでかわし、カウンターでハイキック。


 それをラビィさんがバックステップでかわし、すぐにワンツーで応戦する。奴はそれをガードし、ラビィさんの顔面に右ストレート。


 ラビィさんはそれを、首を振りぎりぎりでかわしながら、左でクロスカウンターを奴の顔面にぶち込んだ。……と思ったが、奴はそれをぎりぎりのところで左手でガードしていた。


 奴はさらに左ミドルキックを打ってくるも、ラビィさんは大きくバックステップしてかわした。距離ができて、お互いステップを踏みながら、仕掛けるタイミングを見計らう。


 数分は互角に戦っていた両者だが、徐々にラビィさんの動きが鈍くなってきた。疲れてきているようだ。対して、奴は全く疲れたそぶりを見せず、動きは最初よりさえてるくらいだ。


 ラビィさんは、ついに奴のキックを腹に食らってしまった。これ以上ラビィさんがやられる姿を見たくはない。俺が奴を倒す。


「もうこれ以上は戦わない方がいい。俺が代わりに戦います」

「……悔しいけど、お願いしますピョン」


「ふん、人間に助けを乞うなんて情けないな。獣人の王としてのプライドは無いのか?」

「私のプライドなんかより、民や兵の命の方が大事なんだピョン!」


 ラビィさんが叫んだ。本当は、ものすごく悔しいのだろう。ラビィさんのためにも、奴を倒さなくては。


「もういいだろう。お前の相手は俺だ!」

「ふん。人間ごときが調子に乗るな。すぐに殺してやる」


 奴が素早く距離を詰め、右キックを仕掛けてきた。盾で防ごうと構えるも、それはフェイントだった。奴は俺の懐に入ってきて、俺は左フックを右わき腹上部にもろに受けてしまった。


 ボキボキ! 肋骨が折れる。痛みに耐えながら、なんとか距離を取り、急ぎ回復魔法で骨を治す。


 インファイトは奴に分がある。懐に入られないように戦わなくては。


 俺が距離を取りつつ、奴に切りかかる。奴は手甲のようなむき出しの硬い骨で俺の剣を受け、素早く懐に入ってきた。そのまま奴の強烈なパンチを腹に受けてしまった。


 大きく吹っ飛ばされて、ダメージも大きい。このままじゃ勝てないと判断した俺は4人のSRを召喚した。エルシドとヨイチに時間をかせいでもらい、シースに回復してもらう。エルフィーは素早く撃てる魔法でけん制している。




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