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第37話  みんなで温泉  Ⅱ  

「先ほどからよく見られていますね? 気になるのでしたら、私の胸、おもみになってもよろしいですよ?」


 エルファさんが、俺の耳元で小声でささやき、胸を俺の腕に押し付けながら、太もものかなり上の部分をさすってきた。エルファさんの誘惑が激しくなってきたな。


 エルファさんの赤らめた頬と、色っぽい表情。腕にあたる胸の感触と、股間に近い太ももをさすられる感触。


 俺は、なんとか理性を保った。しかし、これ以上みんなと一緒に温泉に入っていると、我慢しきれなくなってしまう。俺は、先にあがることにした。


 お風呂上りに、みんなでいつもより豪華な夕食を食べた。仮眠したり、温泉に入ったとはいっても、あの激闘の後だ。俺は早めに寝ることにした。


 翌朝、疲れはほとんど残っていなかった。みんなで朝食を取っている時に、プルーメ王国に残してきたエジソンから、テレパシーがきた。


 プルーメに何か異変があれば、俺に連絡してくれと言っておいたのだ。


 エジソンは、以前俺が稽古の休憩時間に気分転換に引いた、全ごちゃ混ぜガチャから出た、発明家タイプのSRで、コストは10のユニットだ。


 猛将ガチャや発明家ガチャなど、範囲を絞れば絞るほど、SR以上は出にくく、逆に全く絞らない全ごちゃ混ぜガチャが、一番SR以上のユニットが出やすいようだ。


 俺は、スキル異世界を繋ぐ次元の歪(チェインホール)レベル2でプルーメにいるエジソンをいったん別の世界に戻し、改めて俺の近くに召喚した。


 レベル1では、召喚も戻すことも、目視できる距離が限界だったが、俺自身の成長により、チェインホールがレベル2になったおかげで、遠くにいるユニットを別の世界に戻すことが出来るようになった。召喚は俺の近くにしかできないままだが。


「大丈夫だったかい? エジソン」


 エジソンは、年齢を聞いても答えてはくれないが、見た目は10歳くらいの、かわいらしい女の子だ。 


「怖かったけど、大丈夫なの」

「そうか、それは良かった。プルーメの状況を教えてくれないかい?」


「分かったの。前王の代わりに実権を握っていた、ファラグロウが内乱を起こしたの。グロウは、前王を毒殺したことが明るみになって、牢屋に閉じ込められていたの。でも、グロウ派の将軍や兵士がグロウを牢屋から出したの。グロウは、以前からそうなることを予期していて、多くの将軍や兵士を引き込んでいたの。今は、女王派とグロウ派に分かれて、内乱状態になってしまったの」


 くそっ。やはり前王は毒殺されていたのか。俺があの時、面倒くさがらずに、きちんと対応していれば、こんなことにはならなかったのに!


 俺はいつもそうだ。面倒くさいことを放置して、結果的にもっと面倒くさいことになる。くそっ! これからは面倒なことほど先に片づけるようにしよう。俺は変わると決めたんだ。力も、そしてなによりも心を強くするんだ。


 といっても、今は反省している場合じゃないな。とにかく、最速でプルーメに戻らなくては。


 俺は、テレパシーで、アレクやリョフと相談した。リョフは愛馬を召喚して、さらに愛馬のスピードを強化する魔法が使えるとのことだ。


 4人の女子を別の世界に戻し、リョフを召喚して、急ぎ単騎でプルーメに向かってもらうことにした。エルファさんに再来を約束して、俺も馬に乗り、急ぎプルーメに向かう。リョフの馬は尋常じゃない速さで駆けていった。


 俺が馬に乗りながらリョフの視界をのぞいていると、リョフは早くもプルーメについたようだ。


 リョフには、極力プルーメの人間を殺さないでくれと頼んでおいたが、大丈夫だろうか?


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