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第29話 進化石

 今のパーティーの戦力を分析してみる。まず、前衛専門はエルシド。後衛専門はエルフィー。ヨイチは後衛よりだが、前衛もこなせる。シースは回復専門で、俺は後衛もできるが、前衛の方が得意だ。


 あえて1人選ぶとすれば、強化したいのはエルフィーかシースだろうか。攻撃魔法は最大のダメージソースになるし、シースには攻撃や補助もできるようになってほしい。


 その後、それぞれの意見を聞くため個別に話し合った。結果、強くなることに一番熱意を持っていたのはシースだった。普段はあんなにおっとりしているシースがあれだけ真剣に、強く意思を表明するとは思っていなかった。


 戦闘の時に、回復しかできない自分を、ふがいなく思っていたらしい。まあ、シースには申し訳ないが、たしかに攻撃でも防御でもシースが役に立ててなかったのは、事実だ。


 俺の考えとも一致するし、この進化石はシースに使うことにしよう。進化の儀式のため、俺とシースだけで集会所に入る。中には、俺とシースが二人きりだ。ドアに鍵もかけて、儀式に集中できる環境を整えた。


 進化石の使い方は、進化石を使用できる特別な人間が、本人が召喚した人間の心臓の位置に、素肌の上から進化石を押し込む。数分すれば進化石を体内に入れられたもののランクが上がる。その際、強化したい部分を選択できるというものだ。


 つまり、俺がシースの左胸に進化石を押し込めばいいのだ。服の上からではだめらしい。俺がシースにそのことを説明すると、顔を真っ赤にしながらも承諾してくれた。


「じゃあ、儀式を始めよう。悪いけど、左胸を出してくれるかい?」

「はい~、あの~やっぱり恥ずかしいので、これでいいでしょうか~?」


 そう言って、シースはなんとか乳輪が見えないように、うまく左胸を出してくれた。その時に、シースの爆乳がたゆんと揺れる。揺れ方からして、とても柔らかそうな感触を想像させる。


 俺は思わず生唾を飲み込んだ。こうしてあらためて見ると、本当にものすごい爆乳だ。


 こんなに大きいのに、形が悪いとか垂れ下がっているとかいうことはない。隠し方から察するに、乳輪もめちゃくちゃ大きいということはなさそうだ。


 これは完全に個人の好き嫌いなのだが、俺はあまり大きい乳輪には魅力を感じない方なので、嬉しかった。


 シースの赤らめた顔や、色っぽい表情、シースの良い香り、魅力的な爆乳。この状況で、俺とシースは二人きりだ。うっかり欲望に身を任せてしまいそうになる。


 だが、俺の気持ちはまだ決まっていない。俺は、シースだけじゃなくて、エルフィーもエルシドもヨイチも、みんな好きだ。俺の気持ちが固まるまでは、彼女たちとはまだそういう関係にはなれない。


 シースも、俺を信頼してくれているだろう。シースの爆乳が隠されていることにたいして、安心したような、がっかりしたような複雑な心境で儀式を続ける。



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