第115部分
「エルシド。予定を守ったりする、君のまじめさは、いいところでもあるんだけど、もっと、自分の気持ちに正直になったっていいんだよ。すくなくとも、俺にだけは、わがままなくらい、君の気持ちを素直に表現してほしい。そのほうが俺は嬉しいし、そのことで君を嫌いになんてならないから、今後は、安心して、君がどうしたいかを、俺に正直に話してほしい」
俺がそう言うと、エルシドの表情が、とても色っぽくなった。
「ありがとうございます。昇さんのお気持ち、とっても嬉しいです。では、今の私がしたいことを素直に言います。……昇さんと、キスがしたいで……んっ!?」
キスをせがむエルシドがあまりにもかわいすぎて、エルシドが言い終わる前にキスをしてしまった。
そのまま、俺たちは、強く抱きしめあい、前のキスよりもさらに激しいキスを続けた。
ああ、俺は今、とても幸せだよ。今の俺にとっては、仮に世界で一番の大傑作オペラを見ることよりも、君とこうしていることの方が何千倍も価値があるんだ。
オペラ鑑賞に行くのをやめて、本当に良かった。さすがに、大勢の人間の前で、こんなに激しいキスをし続けるわけにはいかないからな。
俺たちは、そのまま、お互いの愛を確かめ合うように、ただただキスをし続けていた。4時間くらいたっただろうか。また、俺の腹の虫が鳴いて、キスをとめて、エルシドと笑いあった。
予約していたフーシェの店に、指を絡ませあいながら、手を繋いで向かった。
フーシェのとてつもなく美味しい料理も、愛するエルシドと一緒に食べることで、さらに美味しさを増した。
さらに、エルシドと食べさせあったり、おしゃべりしながら食べることで、とても楽しい、幸せな時間を過ごした。
ローラリン城の俺の部屋に帰ってきた俺たちは、お茶を飲みながら、今日のデートことなどを楽しく語りあった。
そして、俺たちは一緒のベッドに入り、抱き合いながらキスをしているうちに、心地よい眠りについた。
翌朝、俺が目を覚ますと、またもエルシドに先をこされていた。