3 803の学習
「着きましたよ」
小野先生が足を止めた。
足を止めたのは、『803』と大きく書かれたドアの前。
俺ね、こういう字体好きですよ。
なんていうか、筆記体?みたいな。どうでもいいけど。
「ここですか?俺の部屋。」
「多分そうです」
多分って…
ちゃんとしてくれよ、先生…
「で、鍵は?」
「カードキーですよ」
「だから、部屋入りたいから鍵をくださいよ。カードキーなのは分かったからさ。」
「…あ。」
「…はい?」
「忘れた☆」
「てめぇ…」
「先生と呼びなさい」
「持ってきてくださいよ」
「わかりました。2分くらい待っててください。動くなよ」
「了解です」
そういうと先生はエレベーターに乗っていった。
人には階段使わせやがって…
降りるのも結構大変なんだけど…
~2分後~
「おまたせしました、はいこれ」
そう言って渡されたのは『803』と書かれたカードキーだった。
カードキーってのは見たことないんだけど、多分普通のホテルとかと同じ感じなんだろうな。そんなに豪華じゃない。普通。
「じゃあ、とりあえず今日はそこで休んでて下さい。明日から学校の中回りますんで。」
「先生、夕食いつですか?」
「6時です。6時になったら、私の部屋に来てください。案内しますので。ちなみに、6時30分までに来なかったら夕食無しです」
時計を見ると、今は3時41分だから、まだ多少余裕がありそう。
「了解しました」
「では、ごゆっくり」
そういうと先生はエレベーターで上に戻っていった。
じゃあ、部屋に入りますか………
…………………
………
…
…広くね?
俺の部屋の3倍はありますよこれ。
テレビも冷蔵庫もエアコンも何もかもあるし。
Wiiもあるし…
ゲームなんてさせてもいいのかよ…学校だろ…
部屋は1つだけど、十分すぎる広さに驚きました。
まあ、こんな豪華なんだから、ベッドもあるだろ…
と思ったらないんですけど。
布団ですかい…
まあいいか。寝れるし。俺の家も布団だし。
…なんか眠くなってきたし。
ちょっと寝るか。
布団に入ると、宮はすぐ眠りについた…………
起床しました。
現在7時16分。
…なんか、忘れてない?
「夕食忘れてたあああああああ!!!!!!!!」
…その日の夕食は小野先生から貰ったおにぎり(ツナマヨ)一個だったそうです。
続く