2 質問の学習
「えー、何か質問ありますか?」
小野ちゃ…小野先生が訪ねてきました。
「質問って言われたって…
この高校の特色って何ですか」
「特色、ねえ………」
特色、と言われても学校名の通りなんだけどな…
「この高校では、まず空手とか、柔道とか、そういう基本的な護身術を学んでから、普段の生活じゃまず使わないような武術をた~っぷり教えちゃうよ☆」
「あんた校長ですか」
「はい校長です」
「最後の『☆』要らなくないですか」
「まあ、たまにはいいじゃないですか…
で、大体分かった?」
「そういう、武術とか習うのって、いわゆる『自衛隊』って言うんじゃないんですか?」
「んー、まあ自衛隊に似ているかもしれないけど、ほら、自衛隊って戦争とか起こったら真っ先に戦争行かなきゃならないでしょ?この学校そういうの関係ないから、自衛隊とは違うんじゃないかな?」
「え、戦争行かなくてもいいってこと?」
「まあ、真っ先に行くことは無くなるだろうね…
まず戦争起こらないから大丈夫でしょ。」
「小野先生。あと、読者(?)の方から質問が来てますけど?」
「いや、それ聞いちゃったらパクリじゃないですか」
「でも、作者が『要望はなるべく受け入れる方向で』って…」
「作者なんて知りませんよ」
「ドンマイですね」
「まあな」
一呼吸おいて、
「では宮君、そろそろ寮に移動してもらいたいんですが…」
「え、結局入学するんですか」
「何を今更…」
「入試とかないんですか」
「ない」
「面接は?」
「今やってます」
「高校に入るのってこんなに簡単でしたっけ」
「君は特別でしょ」
「どういうことですか」
「君のお父さん」
「ああ」
…作者より説明致しますw
宮直彦君の父親、宮徹さんは、いわゆる『お偉いさん』でして。
でまあ、この高校の初めての卒業生なんですよ。
その時の成績がトップ…高校で使うのかは分かりませんが、『首席』ってもんですね。
で、その徹さんが「息子を是非戦学に入れさせてほしい」とおっしゃいまして。
徹さんはやっぱり特別な存在なので、直彦君はこんな感じでめちゃくちゃ楽に入学できる、って訳です。
もちろん、強制ですけどね。
以上、作者からの説明でしたw
「じゃあ行きますか、宮君。」
「わかりました」
「ん?反抗しないんですか?『嫌です』って…」
「もう疲れました…
俺たちの話でもう2話使っちゃったんですよ」
「…そうですか」
「というわけで、さっさと移動しましょうよ。
どこにあるんですか、その寮って?」
「地下です」
「はい?」
「地下です」
「はい?」
「…もう一回『地下です』って言ったら『はい?』って言うでしょ」
「…そのつもりでした」
「でしょうね」
「なんで地下なんですか」
「それは…」
「それは…?」
「…!」
「…?」
「知りません」
「とりあえず5行ぐらい返してくれよ先生」
「はいはい、いずれ返しますから…
とりあえず宮君、先生に着いてきなさい」
そういうと小野先生は部屋を出ていった。
宮も後に続く。
「移動はもちろんエレベーターですよね?」
「は?」
「え?」
「君は何を言ってるんですか?」
「はい?」
「ここは戦学ですよ?階段に決まってるじゃないですか」
「…ちなみに地下何階ですか」
「えーっとね…君の部屋は…
地下8階ですね」
「もうやだ」
「何を言ってるんですか。この寮地下19階まであるんですよ?それに、こんなもんで『もうやだ』なんて、この先どうなるんでしょうね?」
…軽く憎たらしいんですけど
「やるからには、全力でやらせていただきますよ」
そう言うと宮は地下への階段を降りていった。
「最初は『死んでも嫌』って言ってたのにね…
宮君…君はどこまで耐えられるだろうかね…?」
そんな言葉を残して、小野先生はエレベーターで地下に降りていった。
二人が地下8階に着いた時、宮はこう言ったという。
「先生はエレベーターなのかよっ!」
続く