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白い墓場

この作品は「バイオハザード」に影響を受けて制作した作品です。オマージュは多いですが、本家とストーリーの繋がりは一切ございません。

狢町事件。それは凄惨な事件であった。一件の狂気の殺人事件から始まり、最後は町の爆破という苦い終わり方をした。事件が終わった後、警察は全ての責任をある一人の刑事に押し付けた。その刑事は失望の末退職したらしい。最初の頃は、警察を非難する者も多かったが、事なかれ主義な世間は次第に事件のことを追及しなくなった。そして、この事件は触れられることがタブーになり、世間から忘れ去られるようになった。


世間が忘れようとも当事者は一生忘れない。責任を押し付けられた元刑事「栗田」は退職した後も事件の真実を訴え続けた。しかし、世間は冷たく彼を無視した。挙げ句、栗田は職員に見つかり精神病院に強制入院させられた。元々狢町があった場所の近くにあるこの病院は廃れた見た目だった。本当に運営されているのか分からないくらいであった。


精神病院での生活は地獄そのものであった。移動自体は許されていたものの、別の病室から聞こえる奇声や壁を叩く音のせいで栗田は動けなくなってしまった。本当に精神が狂いそうになっていた。それでも、真実を世間に伝えるまでは死ねないという意志が、栗田の正気を保っていた。


疲弊した栗田が眠っていたある夜、病室の窓が開き、誰かが入っていた。その足音は少しずつこちらに近づいてくる。

栗田「俺はここで死ぬのか…残念だな…」

栗田は疲れていたのもあって諦めていた。しかし、月明かりに照らされたその男の顔を見て、そんな考えは消えた。かつて共に惨劇から生き残った「岸田」だったのである。

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