▽戸惑い,不審者
私達は廃墟のビルから出て約1ヶ月住み闘った町を出て行った。
しばらく歩いていると目の前にふらふらとふらつくように一人の老人が歩いてきた。
私達はたとえ相手が老人だろうと油断はしない。
「助けてくれないか…?」
しわがれた声で私の目の前に立ちはだかり、いってきた。
しかし私は眉を潜めて言った。
「戦闘カーニバルを知らないの?あなた」
老人は参ったように言った。
「知ってるさ…でも助けてくれるくらいいいじゃないか」
助ける――‐‐‐ ‐
それは、敵を生かすということ…
だけれどまたそれは人間同士の殺戮…
あの女…キルザの思惑通りになってしまう。
でも生き残るためにはなんとしてでも生き残らなくてはならない。
「はぁ…」
考えて考えて挙げ句には疲れてしまった。
すると後ろからカイトが出てきて私と老人の間に入った。
「悪いがいまはこんなご時世だ。助け合う気はない、引き下がらないのなら殺すぞ」
カイトは唸るように老人に言った。老人は舌打ちして森の中に入って行った。
「やっぱり何か企んでたなあいつ」
「そうだね…私もそう思ってた。ありがとうねカイト…」
そっとミクヤを抱き締めているカイトを見ていたおいらはふと愛した女を思い出した。
チナ…もうおいらの元には戻ってこないんだな…。
二人に気づかれないよう涙を拭った。
「そういえばこの先に行くとパンドラの町に着くはずだ」
カイトが地図を見ながらそう私に言ってきた。私は「了解」と言ってそのまま前にすすんだ。




