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魔導狂犬録:I need a hero!!  作者: HasumiChouji
第1章:夢をもしあきらめたら ただの脱け殻だぜ
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追跡者・野口正悟(2)

 刑部(おさかべ)マミ。

 1つ目は女。

 2つ目は素性や経歴も良く判らない他所(よそ)からの流れ者。

 3つ目は2次団体・3次団体の組長の7割以上を「河童」系が占める青龍敬神会の中で別系統の異能力者。

 4つ目は平均五〇代後半の青龍敬神会の「直参」の中で、まだ四〇代半ば。

 その「四重苦」を持ちながら、副会長(わかがしら)を含めて二二人の青龍敬神会・本家直参の1人。

 しかも、年1回行なわれる副会長を除く本家直参二一名の「成績査定」では8年連続で上位三分の一……通称「神(セブン)」入りを果たしている。

 マミさんの組の主な業務(シノギ)はイベント興業。

 その外見は……身長一八〇㎝近くで体重一二〇㎏以上である事を除けば、どこにでもいる温厚そうなおばちゃんだ。

 ただし、人間形態でも、おそろしく身軽な動きが出来て、スタミナも無茶苦茶だ……。

 そして……()()()形態に変身した後は……ちょっと舐めた口を利きやがった地下格闘技のヘビー級上位ランカーが、モフモフの尻尾の「一撫で」だけで、頭蓋骨と頚椎を損傷、脳に重大な後遺症、あと目ん玉が片方と歯が十本以上も飛び出して行方不明、という中々に壮絶な事態を引き起した事が有る。

 この話を聞いたら「何か変だ?」と思う奴も居るだろうが、本当に、体重一二〇㎏以上のおばちゃん(変身してたけど)が軽々と飛び上がり(ジャンプした時の反動でコンクリの床にヒビが入ったらしいけど)、身長2m近い大男の頭に「廻し蹴り」ならぬ「空中大回転・モフモフ尻尾で撫で撫で」をやったのだ。

 つまり、昨日まで俺達がマミさんの会社から請け負ってたイベントの舞台設営の現場から間違って持ち帰っちまったアレを……アレを……。

 あ……アレは……葛城のおっちゃんが乗ってる車ん中じゃね〜かぁ〜ッ‼

 殺す殺す殺す殺す。

 見付け次第、殺してやる、あのボンクラ中年魔法使いがぁ〜ッ‼

 逃げやがった理由が何であれ、殺してやる‼

 あいつを殺したら地球が滅ぶとしても、殺してやる‼

 あの野郎、ウチの組員全員の命を危険に晒してんのが判んね〜のかッ?

 うがががああああ〜ッ‼

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