こわいものみたさ
掲載日:2023/12/21
宜しく御願い申し上げます!
やっぱさ、人間て、誰にでも怖いものみたさみたいの、あるよな━━。
誰かがそんなふうに言うのが風にのって聞こえてきた。 誰の声なのかはわからない。 知った人間の声ではないような気だけがした。 その北風も凍る日に、わたしは寄り道をした。凍てつく寄り道をした。 ロールプレイング・ゲームにでも登場しそうな、絵に描いたような、お誂えむきの、西洋の御城風。古いラブホなのに、違いなかった。ラブホはわたしを待ち受けた。 果たしてラブホは、残骸であった。 何だか死といったものを思わせる残骸であった。わたしは逃げようとした。潰れたラブホ。 もはやただの廃墟となっている模様。きっと、地元では有名な心霊スポットと化しているのだろう。朽ち果てていた。 そこでわたしはあなたに出逢った。 寄り道をしなければ実現しなかった出逢い。 あった方が良かったのか、悪かったのか。 真冬の寄り道。 風になった。
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