序章 嵐の中にて
私はこれが初投稿なので、ご感想等お待ちしています。
「なぜこんなことになったのだろう。」
嵐の中、森林の中を走って逃げている黒髪の少年、エリミオレは考えていた。
走って逃げているとはいえ彼は、盗人などの犯罪者の類いではなく数時間前まで魔物の脅威からこの国、ガルトア王国を仲間達と共に救った勇者であった。しかし彼は兵士に追われていた。仲間達も彼を逃がす為に兵士達に立ち向かい、そして殺されてしまった。
「みんな!どうして?」
「エリミオレ、俺達はお前さえ助けられればそれでいいんだ。じゃあな、必ず生き延びろよ。」
それを目の当たりにした彼は駆け出した。仲間の死を無駄にしないために全力で走った。それから数十分、幸か不幸か嵐が起こり兵士たちは彼を見失った。そうして今に至る、それからしばらく走って逃げ切れたことに彼は気づいた。
「疲れた、少し休もうかな。」
既に体力が限界を迎えていた彼は、木の下で横になり、少し休むことにした。横になった彼はまるで走馬灯のように、故郷での修行の日々ことを回想するのであった。
読んでくださりありがとうございました。
続きはだいたい一週間後に公開予定です。