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最強の番犬と黒き魔女  作者: しう
『拒むもの』
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1章 14 白銀の翼

屋敷でのゴタゴタも一段落、ジュウベエは大人しくお縄になり、エイトはマルネスの治療により腕は元通りとなった。一件落着と思いきや国境警備隊を2人も殺したジュウベエは指名手配されており、捕まえた場合は王都に連れて行かなくてはならない決まりとなっており、危険なジュウベエをクオン達が連行する事と相成った


「王都まで馬車ではどれくらいかかる?」


「馬車だと3週間かそこら・・・何も無ければだけどね」


「長いな・・・緊急用の転移魔法陣とかないのか?」


「通信ですら領主とギルドにしか配られてないよ。しかも使い捨てだからよほどのことがない限り使えないしね」


「どおりでシントが儲かるはずだ。封印の鎖といい通信器具といい・・・シント印か」


クオンはダルシン家屋敷の執務室にてフォーとジュウベエの護送の段取りをしていた。普段共にいるマルネスもステラもおらず2人で話を進めていた


「ふむ・・・やはりシントの物か。出処が分からず王都からの支給品のみでな・・・こちらでも手に入れられればと方々探し回ったが結局見つからなかったが・・・見つからないはずだな」


「今の政策では出処が分かったところで手に入れるのは難しそうだな。ギフトを管理し魔道具すら普及させず・・・ここの王家は何を考えてるんだ?」


「分からない・・・だが、我が国以外の国も同じようなものだぞ?シントが特別なんじゃないのか?」


「その可能性もあるな。まあ、機会があったら聞いてみたいものだ」


「・・・そう言えばそもそもの目的は何なんだ?物見遊山って訳でもあるまい」


「その話は昼飯の時に全員が集まったらにしよう。そうすれば豪華なタダ飯も食えるしな」


笑顔で言うクオンに呆れてため息をつくフォー。話も脱線し始めたのでお開きにしてみんなの帰りを待つことに


クオン以外の皆は旅の準備の買い出しをしており、全員が揃ったのはちょうどお昼時。全員が席に着くと食事が運ばれている最中にクオンは本来の旅の目的を話し始めた


「約3年前からシントに来る魔物の数が急激に増えた。来る・・・と表現したのはシントで生まれた魔物ではなく、別の場所から魔物が来ているのが分かったからだ」


「別の場所?」


「ああ。この国・・・ディートグリスから魔物が大量にシントへと押し寄せている。通常の魔物はもちろん強力な魔物や魔族などもな。今回はなぜ()()()()ディートグリスから魔物が来るか調査とその調査協力を仰ぎに王都に向かってた」


「・・・にわかには信じ難い話だがこの国から来てる確証はあるのかい?」


「押し寄せて来た中にいた魔族から聞き出した。魔の世に居たのに突然人の世のこの地に呼び出されたと」


「呼び出された?」


「ああ・・・ディートグリスには『招くもの』がいる」


「す、すまない、質問ばかりになるが、その『招くもの』とは?」


「言葉の通りだ。魔の世から魔物や魔族を招いている輩がいる。それがディートグリスの人間かは分からない。ただこの地で呼び出されたのは間違いないからな。まずはこの地を調査する事になったらしい」


クオンとフォーの会話を聞いて、マルネスとステラ以外は運ばれた食事に一切手を付けれずにいた。ディートグリスで誰かが魔物を呼び寄せる・・・意図が分からず言い知れぬ恐怖が押しかかる


「誰が何の為に・・・それで、なぜこの地で呼び出された魔物達はシントに?」


「こことシントじゃ魔素の濃度が違う。魔の世で生まれた魔物・・・俺らは魔獣と呼んでるが、魔獣と魔族にはディートグリスの魔素濃度では足りない。だから魔素の濃いシントを目指したって話だ。もしかしたら魔の世に帰れるかもしれないしな」


「神扉・・・ですか」


「ああ。だが、神扉はこちら側から通るのも防いでる。だからシントは今や魔族や魔獣が増え続けてる」


「じゃあ、マルネス様もその中のお1人で?」


「黒丸は違う。黒丸は────」


クオンはマルネスとの出会いから今に至るまでを全員に話す。マルネスはその話を聞きながら時に頷き、時に頬を赤らめ当時を振り返っていた


「そ、その絶刀で神扉を再び切り開いて魔族達を魔の世に送り返せば済むのでは?」


「魔族ならまだしも魔獣を神扉まで誘導するのは無理がある。それに切り開けば向こう側からも魔族や魔獣が押し寄せて来る。1回切り開くとしばらく閉じないからな・・・」


マルネスを通す為に神扉を切り開いた時の事を思い出す。神扉が閉じるまで押し寄せる魔族達を相手に戦った時間を当時のクオンは永遠の時にも感じた


妹のサラが救援を呼び、何とか防ぎ切ったが閉じるのに数時間、クオン達は押し寄せる魔力に満ちたもの達と戦い続けた。その時は何とか犠牲は出なかったが、二度とやりたくないとクオンは心底思う


「では、倒すしかないのですね」


「話の通じる魔族は数人シントで暮らしている。魔獣は・・・そうだな。ほとんど倒すしかない。例外もいるが・・・」


クオンはマルネスの横で出された餌を美味しそうに食べるステラを見た。ステラも突然呼び出され、訳も分からず魔素の濃いシントを目指し到着するやいなやジュウベエにボコボコにされた。ジュウベエ曰く強くなる素質を感じたので印を付けて逃がすも魔素の濃いシントに残ると思いきや、遠く東方面に飛んで行ってしまった為に焦って追いかけてきたらしい


「ステラはなぜディートグリスまで戻って来たのでしょう?」


「それほど怖かったんだろ?ジュウベエが」


レンドが疑問を口にするとクオンは特段珍しくもないと返す。ディートグリスの常識ではドラゴンは最凶最悪の魔物の部類に位置する。そのドラゴンを恐怖させる人物がシントには少なからずいるという事実に驚愕する


「美味しそうな匂いが~」


「え!?」


食堂に突如現れたジュウベエ。捕らえてからツーが入っていた独房に封印の鎖を付けて放り込んでいたジュウベエの姿に一同はまるで幽霊を見たかのように驚きの声を上げた


「お前の部屋にも昼飯は届けられてるはずだろ?ジュウベエ」


「質が違う~あまり冷遇すると怒っちゃうよ?てか、部屋って言うの?・・・アソコ」


腰に手を当てプンプンと怒るジュウベエを見てクオンがため息をつく。フォーが立ち上がるが、クオンがそれを手で制した


「刺激するな。今のコイツは大丈夫だ。ジュウベエ、捨丸・・・そこのウォータードラゴンは諦めたろ?」


「うん!クオンを敵に回してまで狩りたいと思わないよ♪クオンが手放した時にするよ・・・狩るのは♪」


笑顔で言うジュウベエに恐怖してマルネスの横からクオンの頭に飛び移るステラ。ジュウベエはそれを獲物を見るような目で見つめて笑みをこぼす


「という訳で馬車は護送車じゃなくて普通の馬車で構わない。行くのは俺と黒丸に捨丸・・・レンドとマーナにデラスとアークリーか?」


「ハア・・・ガクノース卿に全てを任せる訳にもいきません・・・私も帯同します」


「セガスはどうする?領主不在となると・・・」


「俺が領主代理をする・・・って、元領主の俺が言うのも変な話だがな・・・」


ツーが手を上げながら口を開いた。ジュウベエ騒動の後にクオンらに頭を下げ許しを得てからフォーと共に領主補佐として屋敷に残る事になったツー。犯した罪から領主復帰は無理だが、屋敷では自由に行動していた


「随分甘い処分だのう・・・した事を考えれば死罪が妥当だと思うが」


後から話を聞いたデラスがツーを睨みつけながら言う。それを受けてツーは唇を噛み締めて目をつぶった


「すれ違い・・・勘違いがあったとはいえ罪は罪。死で償ってもらうのは簡単です・・・ですが兄と話し合いをし、生きて償ってもらう結論に至りました・・・」


「親殺し妻殺し子殺し・・・それを償うと言うか・・・生きて」


「償えるとは思っていません・・・ですが・・・」


≪話しを割って悪いがのう・・・償うとはなんだ?償えば死んだ者が生き返るのか?今生きてる者が不満なら殺せばよい。不満がないのなら生かせばよい。償うなど無意味でしかない・・・しょせんは生き残った者の感情次第だろうて≫


「魔族が死生観語ってる~バカみたい~死から最も遠いと言われた種族が語るなよ~」


≪うるさいわい!1度死んでみるか?タレ目狂人!≫


「んだと~ロリババア!」


「2人共よせ。ここはシントじゃないぞ」


やっと昼食にありつけていたクオンがいがみ合う2人を窘める。本日は軽めのパスタにサンドウィッチとなっており、フォークでクルクルと麺を絡めながら2人を薄目で見つめていた


フンと互いに鼻を鳴らしマルネスはフォークを手に取り、ジュウベエは空いてる席に着いた。そこには食事は運び込まれておらず、使用人がどうしようかフォーを見るとフォーは頷いて食事の用意をさせた


ツーの事は2人のイザコザで尻切れになってしまったが、デラスも他家の事なので深くは追求しなかった。それよりも気になったのがマルネスとジュウベエの関係である


「マルネス様はそこの者と面識がおありで?」


≪面識というか、こやつは妾を狩りの対象にしておった・・・妾が魔力切れのところをよう襲って来おった。その度にクオンが助けてくれたのだ≫


「ちょっと~人聞きの悪い・・・魔力切れのところじゃないでしょ?常によ常に」


バチバチと睨み合う2人を見て不味いことを聞いたとデラスはクオンに助けを求めるが、クオンはやらせておけと呆れながら止めることはしなかった。結局睨み合うだけで終わり胸を撫で下ろす一同の前に1人の使用人が食堂に慌てた様子で入って来てフォーに耳打ちをする


「なに?・・・なんでこう・・・次から次へと・・・」


フォーは立ち上がり窓へと歩を進めると中庭を見た


そこには屈強そうな者達が4人、屋敷を見つめて仁王立ちしている


「なんだアレは?」


フォーの行動を見て気になったクオンが隣で同じように中庭の者達を見る。一見すると冒険者のようだが、身に着けている装備が普通の冒険者と段違いに良さそうだった


「Aランク冒険者の『白銀の翼』の者達だそうです」


フォーがため息混じりに言うと要領を得ないクオンに説明する


クオンがレンド達とチームを組むように他の冒険者もチームを組み依頼をこなすことが多い。それは契約などではなく仲良い者達がチームとして組むだけなのだが、その中にはチーム名を付けている者達も多い


「その『白銀の翼』が何の用だ?もしかして・・・」


チラリと未だにマルネスと睨み合うジュウベエを見やるが、フォーは首を振った。使用人から聞いているのは行方不明のAランク冒険者のエリオット・ナルシスの件で聞きたいことがあるとの事


「元々エリオットはドラゴンの調査隊の護衛として招かれてるからね・・・行方知れずになってるので捜索願が出てるのかもしれない。ココに来たのは隣街だからか、何か掴んだか・・・」


ディートグリスではギフトの管理は厳しく行っている。Aランクの冒険者ともなれば貴族と同じような扱いを受けていた。その反面、居所などの報告義務があり、行方不明となれば捜索隊が結成されるほどである


「言うの忘れていたが、そのエリオットに昨日会ったぞ?」


「え?彼は何を?」


「・・・何をしていたか知らないが、何をされたかは知ってる」


「?どういう意味だね?」


「俺がジュウベエを探しに行った時に偶然会ってな・・・そこのジュウベエに印を付けられてた・・・頬にくっきりとな」


ジュウベエが獲物と定めたものに付ける印・・・ステラの首にも付けられている✕印をエリオットも刻まれていた


状況が好転すると思いきや悪化したように感じたフォーは肩を落としながらあまり待たせてはマズいと中庭に向かう。その後ろにはクオンが付き従い、更にその後ろにマルネスとジュウベエが続く


立ち止まって振り返り、付いてくる3人を見て深い深いため息をついてまた歩き出す。ここ最近の出来事に肝が座ってきたのか、3人を特に止めることは無かった


中庭に出ると迎えるは『白銀の翼』の面々


先頭の金色の長髪に白銀の鎧に身を包んだ男がフォーの姿を見ると頭を下げた


「お初にお目にかかります。私は『白銀の翼』を率いるハーネット・バーミリオンと申します。お呼び立てしてしまい申し訳ありません」


「ご丁寧に。私はフォー・ダルシンです。バーミリオン家と申しますと・・・」


「ええ。伯爵家バーミリオンの末席に連なる者です。・・・と言っても家が嫌で飛び出した口ですが・・・出来れば冒険者ハーネットとしてお相手して頂ければ幸いです」


照れながら言うハーネットに愛想笑いを浮かべるフォーだったが、内心では冷や汗タラタラである。と言うのも、伯爵と言えば男爵よりも位は2つ上。デラスよりも1つ上に位置する。冒険者に身をやつしているとはいえ、男爵家であるフォーにとっては脅威であった


にこやかなハーネットと領主とはいえ男爵家のフォーは恐縮しており、傍から見ると立場があべこべなままで会話は続く


「なるほど・・・そういう経緯が・・・」


ハーネットはフォーの話を聞いて顎に手を当てて頷いた。ハーネット達が訪ねてきた理由は使用人から聞いていた通り行方不明のエリオットの件。フォーはそれを包み隠さずハーネットに話した。ただ聞かれた事以外は省いてだが


「元領主様がカダノースの街に訪れエリオット君を臨時で雇ったのは理解しました。解せないのはその後にカダノースに戻っていない事・・・ちなみにエリオット君にどんな依頼をしたのですか?その元領主様は」


「それは・・・その・・・」


「俺を殺すって依頼だな。少しダルシン家の末弟と揉めてな・・・その意趣返しって感じでな」


「クオン・・・!」


「・・・君は?」


話に割り込んできたクオンに振り向き止めようとするフォーだったが、ハーネットは眉をピクリと反応させてフォーの後ろにいたクオンを見る。領主の屋敷に居るには似つかわしくない格好をしており、使用人ではなく一般人に見えるクオンは当初から気にはなっていた


「クオン・ケルベロス・・・冒険者・・・手伝い?をしている」


「冒険者手伝い?冒険者ではなくて?・・・色々と疑問が残るな・・・1番の疑問は何故君が生きているかなのだが・・・」


クオンの言葉が真実なら元領主であるツーがAランク冒険者のエリオットにクオンを殺すように依頼して、エリオット止めようクオンは戦ったはず。なのにクオンが生きており、エリオットが行方不明なのが不思議で仕方なかった


「俺にのされて黒丸に気絶させられていつの間にか居なくたってた・・・ってのが正直な話だ。まあ、この街の東側の森で何やら修業みたいな事をしていたらしいがな」


「君にのされて?クロマル?・・・全く意味が分からない。つまり2人掛りでエリオット君を倒したと?その・・・君とクロマル君で・・・」


≪黒丸言うなアホタレが。マルネス・クロフィード様と呼べ。クオンの言葉のままだ、頭が足りてないのか?それにあんなのに2人掛りなど冗談でも言うでないわ。アレがクオンに勝てぬと判断し妾を人質にしようとしたから気絶させたまで・・・雑魚には妾がか弱き美少女に見えたらしいのう≫


突然得意げに話し始めるマルネスに『白銀の翼』の面々は顔を見合わせ声を上げて笑い出す


「・・・そ、そうか。ごめんねマルネスちゃん。今は大事な話をしているから、その話は後でもいいかな?」


マルネスに近寄り目線を合わせる為にしゃがみ込んだハーネットが苦笑いをしながらマルネスの頭に手を置こうとした


その手を後ろに下がってスっと躱すと、行き場を失ったハーネットの手を蹴り上げる。ちなみにマルネスの本日の服装はメイド服となっており、ハーネット達は使用人か使用人の子供と判断していた


「つっ!」


蹴られた手を押さえながら飛び退くハーネット。その光景を見た瞬間に残りの者達が一斉に得物を抜いた


ハーネットは飛び退いた先で手を横に出しメンバーを制するが、メンバーの中で1番大柄な男が前に出る


「おいおい、ハーネットの手を蹴り上げるなんてシャレにならねえぞ?」


「ガトー!下がっていろ」


≪断りもなく妾の頭に触れようとしたからだ。手を吹き飛ばされないだけありがたいと思ってもらわねばのう≫


「んだと!クソガキ!」


ハーネットにガトーと呼ばれた男は厚い革手袋を両手にはめており、胸の前で拳をぶつけ合い威嚇する。体格はよく身長も高い為、マルネスと比べると倍近く感じた


「非礼を詫びよう。淑女に対する行為ではなかったね。また改めてお伺いしたいのだが・・・」


ハーネットはガトーの前に立ち、言いながらチラリとフォーを見た。フォーはすぐさま頷き、仕切り直しの日時を明日に設定した。ハーネット達はそれを了承し、明日の朝に改める流れとなった


「マルネス様・・・」


ハーネット達が屋敷から離れた後、フォーは長いため息をついてマルネスを見た


マルネスはその視線を無視して昼食の後に出されるであろうデザートの事を考えながら鼻歌交じりで屋敷の中へ。その後ろ姿を見つめながらまたため息をついた


「あの男・・・珍しい匂いだね~」


黙って事の顛末を見続けていたジュウベエが舌なめずりながら言うと、クオンも同意見なのか頷く。あの男とはハーネットの事であり、ジュウベエとクオンは彼から何かを感じていた




「おい、ハーネット!なんで・・・」


「ソフィア・・・手の治療を頼む」


「おい・・・それって・・・」


屋敷を離れた後にハーネットに言い寄るガトー。それを無視してハーネットはソフィアと呼んだ女性の前にマルネスに蹴られた右手を出す。手首がどす黒くなり腫れ上がった痛々しい右手を見てガトーが絶句した


「先程の話・・・眉唾と思いきや案外本当なのかも知れないね」


苦笑しながら言うハーネット。ソフィアは差し出された手を見つめ、添えるように手をかざすと「回復」と短く唱えた。ソフィアの手が淡く光り始め、見る見るうちにハーネットの手首は元の肌色へと色を変えていく


「さて・・・エリオット君の捜索で終わると思いきや、なかなか面白くなってきたじゃないか。ドラゴンの噂を聞いてやって来たはいいものの、盛大な肩透かしを食らったからね・・・今度は僕らを楽しませてくれるといいが・・・」


回復しきった右手を振り感触を確かめながらハーネットは言うと先程までいた屋敷の方を振り返る


「ガトー、ジゼン、ソフィア・・・明日まで魔力の消費は厳禁だ。今日は1日休んで明日に備えておくように」


「エリオット君捜索は?」


治療を終えたソフィアがハーネットに尋ねるが、ハーネットは首を振ってそれに応える


「明日屋敷に行くのも捜索の一環だよ、ソフィア。彼らにはまだまだ聞きたいことがある・・・色々とね・・・」


ハーネットはマントを翻し事前に手配していた宿屋へと向かう。明日の再会を心待ちにするように微笑みながら────


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