【エース】
ヘリオスはマック司令官に連れられ、研究室のような場所を訪れた。入口でマック司令官が立ち止まると、レイザーのような物がチラチラとマック司令官を照らした。そして「マック司令官を確認」と声がして、自動ドアが開いた。
中へ入るとマック司令官は「シド済まないが至急彼のESP能力測定を頼めるか」と言ってシドを呼んだ。シドは「回収された白骨のおじさん達は後回しで良いんですね?」と答えた。マック司令官は「最優先で頼む」と言うと、シドはヘリオスに「君、名前は?」と聞いた。 「ヘリオスです」と答えると、シドは「結果が出たら報告します」とマック司令官に言った。 そしてヘリオスを見ると「それではヘリオス君、こちらへ」とヘリオスを測定器のある部屋へと案内した。
それから暫くして司令室に戻っていたマック司令官の目の前のモニターにシドが映し出された。「マック、結果が出ました」とシドからの連絡だった。
マック司令官が「それで結果は?」と聞くとシドは「平常時で7800、彼の場合怒りを感じた時より、誰かを守ろうとした時に更に能力値が上がるようです」と言った。
マック司令官は「間違いじゃないのか? マレスで3800、あのティアでも4300なんだぞ」 と言うと、シドは「私も最初は機械の故障かと思ったのですが、何度やり直しても同じ結果しか出ません」と言った。
マック司令官は『最近状況は悪くなる一方だったが、もしかしたら救世主になるかもしれないな』と思った。
マック司令官は「ヘリオス君に、そちらにティアを向かいに行かせると伝えてくれ」とシドに言うと「カミール、マレス達にミーティングルームに集まるよう伝えてくれ。ティアにはシドの所に行って、ヘリオス君を迎えに行くようにと」とカミールに指示した。
ヘリオスがティアに連れられミーティングルームに行くと、すでにマック司令官、カミール、アレス、マレスが集まっていた。
マック司令官は「紹介しよう、今日から配属になるヘリオスだ。ヘリオス君は、もうティアの事は知っているな」と言った。そして女性の方へ右手を向けると「右から、君達に指示を出す司令室のカミール中尉、その隣りが先ほど廊下で顔を合わせてるが、アレス少佐、その隣りがアレスの兄で白虎を従えるマレス中尉だ」と紹介した。
マック司令官は「入隊手続き等で解らないことがあればカミールに聞いてくれ、トリニティの事に関してはティア、お前が教えてやってくれ」と言った。
ヘリオスは「なんか入隊する方向で話しが進んでますが、昨日まで民間人の俺に戦えと言われても…… 役に立つとも思えませんが……」と言った。するとアレスが「こんなヤツ置いといても足手まといになるだけですよ、トリニティ置いて、とっとと帰っておとなしく寝てろ!」と言った。
ヘリオスは「置いて行けと言われても……」と言うと、ティアが「あんた男でしょ、こうなったら腹括りなさいよ!」と言った。マレスは「アレスの気持ちも解らないでは無いけど、少しでも俺たちの負担が減るなら俺は歓迎かな。なぁティア」そう言ってティアの方を見た。アレスはふてくされた顔でマレスを睨みつけた。ティアは「まぁ~ こいつが戦力になればだけど」と小馬鹿にした様にヘリオスを見た。
マック司令官は「そういった点では期待出来ると思うぞ! ESP能力測定の結果、平常時で7800だそうだ」と言うと、アレスは「俺が3500だから倍以上? 機械の故障じゃないですか?」と顔を真っ赤にして言った。マック司令官は「俺も最初聞いたときは耳を疑ったが、シドが何回もやり直した結果だから間違いない」と言った。
するとマレスが「女王様も2番に転落かぁ~」と言ってティアの方を見ると、ティアはマレスを睨みつけ「あんただって3番に格下げじゃない!」と言った。
それから数日が経ち、ティア、マレス、ヘリオスの3人はミーティングルームにいた。
ヘリオスは「ティア先輩、朱雀の攻撃って、打撃以外に何かあるんですか?」とティアに聞いた。ティアは「あんた1番なんだから、そんな事自分で考えなさいよ! それより、その先輩ってゆ~ の辞めてくんない!」と言った。
ヘリオスが「じゃ~何て呼べば?」と聞くと「ティアで良いわよ!」とぶっきら棒に言った。
マレスは「そ~言わずにちゃんと教えてやれよ、マックに教育頼まれてんだろ」とティアに言うと「とりあえず接近戦では打撃だけど、遠距離での味方の援護は白虎だったらレインボーサンダー、玄武だったらクリスタルアローかな」と言った。マレスは更に「ちなみにレインボーサンダーはビームみたいな物だけど、黒龍を撃ち落とすのをイメージする感じで」とノリノリで教えてくれた。
ヘリオスが「そのビームの名前って白虎が付けたんですか?」と聞くと、マレスは「とりあえず名前付けた方がイメージしやすいから俺が付けた! センス良いだろ!?」と答えた。ヘリオスは「じゃ~ クリスタルアローは?」と聞くと、ティアが「何よ、ダサいとでも言いたいわけ?!」とヘリオスを睨んだ。
ヘリオスは「いえいえ、俺は何て名前付けようかなぁ~」と言うと、ティアが「そんな直ぐに使えると思わないでよね。それに使えたとしても、やたらに使うの禁止だからね!」と言った。ヘリオスが「何で? ビーム使った方が楽そうなのに」と言うと、ティアは「だから素人は嫌なのよ、クリスタルアロー使うと体力の消耗が激しいのよ。私でも1度の出撃で、使えるのは7回がやっとなんだから」と言った。
マレスは「俺は調子が良い時で5回かな、しんどいから極力3回以内に抑えてるけど」と言った。ティアが「本当マレスは面倒くさがりなんだから!」と言うと、マレスは「必殺技ってゆ~ のは、ここぞって時に使うから格好良いんだ、大事な時に使えなかったらダサダサだろ」と言った。
ティアは「とにかく訓練してからだからね、まだ組手もやってないのに、訓練もしないでこっちまで撃たれたらシャレになんないわ」と言った。マレスは「それじゃ俺と組手やるか? ティアとじゃ実戦前にボコボコにされそうだし」と言った。
ビー! ビー! ビー! ビー! ビー!
ティアが何か言おうとした瞬間サイレンの音が鳴り響いた。ヘッドセットのスピーカーから「西南西の方角に黒龍を確認、ティアとマレスは至急現場に向かってください」とカミールるからの指示があった。
ティアが「マレス行くわよ!」と言うと、ヘリオスは「俺も行きます!」と言った。ティアは「訓練もしてないのに、足手まといになるだけよ!」と怒鳴るように言った。 ヘリオスは「でも…… ここで待ってるだけなんて……」と悔しそうな表情で言った。
するとマレスが「じゃ~避難誘導するアレス達が到着するまで、民間人を守ってくれ」と言った。ヘリオスは緊張した表情で「了解!」と言って走り出した。




