[長編/連載中]『引っ込み思案な神鳥獣使い ―プラネット イントルーダー・オンライン―』ーー勇気と出会いが奇跡を紡ぐ、近未来VRMMO体験記
あなたは大事な友達の本名を知っていますか?
素顔を、素性を、年齢を知っていますか?
だけど、そんなもの一切分からなくたって、一緒に楽しくゲームをするのには、何も問題ないのです。
本日、ご紹介いたしますのは、近未来を舞台にしたひとりの少年の、出会いと成長の物語です。
AIが、システム内部でもロボットの姿でも、人間をサポートするのが当たり前になった近未来。
中学3年生の蘆名征司は、世帯数32ほど、住民の半分がロボットの山奥出身。子供は自分以外には、小学2年生の女の子しかいないと言う限界集落じみた山村です。
周りに人がいなさ過ぎる所為で、息子のコミュニケーション経験が圧倒的に不足していることを心配した両親の勧めで、彼はオンラインゲームを始めることにします。
そんな彼が何となく選んだタイトルは、VRMMO『プラネット イントルーダー・ジ エンシェント』。
しかしそのゲームは、悪質なPK事件後にオープンベータのまま製作者に放置されているインディーズゲームだったのです。
自身のリサーチ不足を後悔しながらも、『ツカサ』と言う名前でゲームを始めた征司君でしたが、時の止まったゲーム世界は彼の参入をきっかけに、大きく動き出すことになるのです。
そんな感じで始まるこのストーリーですが、異世界転生や異世界転移するのではなく、飽くまで現実世界(近未来ですが)の主人公たちがゲームを遊んでいる形となります。
その為、ゲームから離れた現実の世界、ゲームの中、ゲームに付属した掲示板と、それぞれが交互に描写されることになります。
この物語にはいくつかの謎があるのですが、それはゲームのストーリー上の伏線であったり、主人公周りの人間関係であったり、伝説となっているAIメカ様であったり、ゲーム制作者であったりと、どれをとっても考察が捗る上に、微妙に相互が関わり合いありそうだったりするのが、非常にワクワクします。
また、ゲーム内では使えない不遇職とされる神鳥獣使いーー主人公が選んだ職業には、まだ殆ど知られていない性能があり……とゲームのシステム面においても、明かされる謎があるのが面白いです。
しかし、何よりこの作品で魅力的なのは、各種登場人物になると思います。
MMOが舞台ですから、意地悪な人、マナーの悪い人、口の悪い人、騙してくる人、いろんな人たちがいます。
そんな人たちにぶつかっても、それを一つの経験と切り替え、前向きにコミュニケーションを図る主人公ツカサの周りには、優しい人たちが集まります。
むしろ、ちょっとポケポケした彼らのやり取りは、癒やされるとと同時にクスッと笑えます。
“覇王“雨月、初心者仲間の和泉、カワウソマスターチョコ、リア友の大手配信者∞わんデン、その他背景が見えたり見えなかったりする沢山のゲーム仲間と共に、ツカサはどんどんと経験を積んでいくのです。
こだわりの強い製作者が作った、愉快なシステムとストーリーのゲーム、VRMMO『プラネット イントルーダー・オンライン』。
貴方もぜひ一緒に体験してみませんか?
非常におすすめです。
『引っ込み思案な神鳥獣使い ―プラネット イントルーダー・オンライン―』/古波萩子様
(https://ncode.syosetu.com/n7682fj/)




