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不死王の息子  作者: 日向夏
小学生編
1/141

1 レバ刺しと転校生

レバー好きな人にはおすすめできないお話です。


挿絵:紫はななさまよりいただきました。

挿絵(By みてみん)



 担任はいつもどおり青白い顔で、見慣れぬ少年を紹介した。

 黒板には、白文字で『山田不死男やまだふじお』と書かれている。


 ごく普通の名字と奇妙な名前、そこに立っているのは、異国の血を感じさせるくっきりとした鼻梁の少年だ。まあ、いわゆる美少年である。


 ほお杖をつきながら、由紀子ゆきこは周りの様子をうかがう。女生徒はざわめき、男子生徒は好奇の目で見ている。


(隣のクラスに入ればいいのに)


 よりによって崩壊学級といわれるクラスに転校生を入れることはないのに。人数の関係か、学校側の配慮に欠けた態度に由紀子は溜息をつく。

 少年の容貌からして、やっかみの対象になるのは目に見えているのに。


 そんなおせっかいなことを由紀子が考えていると、担任が続けて言う。


「ちなみに、山田は不死王ノーライフキングの息子さんだ。不死身だからといって、むやみに襲い掛からないように」


 口をぱくぱくさせるには十分な言葉を終えると、今度は山田が、


「ヒトよりかなり丈夫にできていますがよろしくお願いします」


 と、さわやかな笑みを浮かべて言った。


(なるほど)


 他の学級を崩壊させないために、あらかじめ崩壊した学級に送り込む。


「理にかなってるね」


 由紀子はぼそっとこぼすと、一番後ろの席につく山田を見た。






「おい、山田」


 クラスメイトの皆本が転校生に詰め寄っている。皆本は絵に描いたようなガキ大将で、陰湿ないじめが増える中、ある意味希少種といえる。


「なあ、おまえの親父、昔、人喰ってたって本当か?」


 冗談交じりでもたちが悪い。

 由紀子はランドセルに教科書を詰め込む。


(学級委員として止めるべきか)


 体操着を詰め込み背負う。


 皆本と太鼓持ち二人は、にやにやと笑っていたが、それを返すように山田が笑うものでとたんに機嫌を悪くする。


「なにが面白いんだよ」

「だってすごいなあって思って」

「はあ?」


 なにがだよ、と皆本が言うと、


「よく父さんが、人食いだって知ってたね」


 山田は、にこやかにほほ笑みながら恐ろしいことを口走った。 

 いじめっ子三人だけでなく、周りの生徒たちもひきつっている。

 由紀子ももれなく半歩下がる。


「最後に食べたのは中世だって言ってたな。あっ、具体的には千年くらい前かな。いけにえに差し出されて、仕方なくってさ。すじっぽいし、くさいからおいしくないってさ。若い女の人も多かったけど、やっぱり雑食だし、霜降ってないし」


 山田は淡々と人肉と家畜肉の違いについて語ってくれたので、周りはげんなりと青い顔をして見るしかなかった。


「それでも、食べなきゃ悪いって食べてたらしいけど、とうとう気持ち悪くなってさ。じきじきにやめてくれって、集落に降りたら大騒ぎで、さらにいけにえを増やされて困ったって言ってたよ」


 面倒くさくなって、逃げてきた先が日本だったらしい。

 

(吸血鬼かと思ってたけど)


 肉を食らうということから、厳密にはそうでないようだ。食屍鬼グールに近いのか。


「だからなんだよ。やっぱ化け物じゃねえか」


 人差し指を突き立て、皆本は山田を威嚇する。


「気持ちわりいんだよ! お前も人食いなんだろ。さっさと出ていけよ」


(それは差別発言だよ)


 現代社会において差別はだめだと、初等教育から教えられている。


(それが化け物であってもね)


 その化け物の息子は、首をかしげている。


「なんでだい? 父さん、今、菜食主義だよ。僕もまずいもの食べたくないし。それに、人食いがだめなら、普通のヒトでも天保の大飢饉とか……」

「ストップ」


 また、顔が青白くなるような話が続きそうだったので、由紀子は山田と皆本たちの間に入った。


「なんだよ、学級委員」

「掃除がはじめられないから、早く帰って」


 皆本は由紀子をねめつけると、鼻息を荒くして教室を去った。


 由紀子は息を大きく吐くと、問題多き転校生を見る。


「ありがとう、ええっと」

「学級委員の日高由紀子です。特に覚える必要ないんで」


 押し付けられた学級委員をまじめにやる気はないが、胃が貫通しそうな担任に頼まれたら仕方ない。クラス替えから三度目の担任交換はやめてもらいたい。


 なので、これ以上面倒くさいことには関わりたくない。

 由紀子は自己紹介もそこそこに、家路につくことにする。






(やなもん見た)


 由紀子は、込み上げてくる胃液を抑えながら目の前の惨状をどうすべきか考えていた。


 ブレーキ跡が残る道路、電柱にぶつかったトレーラー、そして、潰れた肉塊。もとい、山田不死男。


 ほんの数分前、山田は元気に歩いていた。校門をでてすぐのところで、不幸なことに、皆本からとび蹴りを食らい、そのまま歩道から車道にでて、さらに不幸なことにトレーラーが通ったのだ。


 一生のトラウマになるに十分なスプラッタだった。

 上半身が潰され、原型をとどめていない。下半身だけはぴくぴくと痙攣けいれんしている。


(脊髄反射というやつかな)


 目の端に映った光景を冷静に受け止める頭があった。理科のカエルの実験を思い出した。おそらく、由紀子が冷静なのは、周りがあまりに阿鼻叫喚あびきょうかんの図だからだろう。


 可哀そうにトレーラーの運転手は、額から血を流しながら両膝をついている。「やっちまった」と、放心している。


 下校途中の小学生や通行人は、皆、叫ぶか口を開けたまま動けずにいる。


 由紀子は震える手をポケットに入れると、携帯電話を取る。


(一一〇、いや一一九? あっ、でも)


 由紀子は一、一、と押して、〇か九か押すのを迷っていると、さらに異常な光景が映った。


 肉塊がうごめいている。


 内臓がはみ出し、骨が見えている、それらが個々の意思を持っているかのように動いている。流れた血液が逆流し、潰れた上半身に戻っていく。筋線維が伸び、束なって筋肉を作る。その周りに薄い膜が幾重にも張り、表皮を形作る。割れた頭蓋ずがいに脳髄が戻り、全部おさまったかと思うと骨がふさがっていく。皮膚と毛髪が生えて元の形に戻る。


 最後に、千切れた首が胴体につながると、


「ふう、やれやれ」


 呑気な声が聞こえてくる。


『……』


 皆、開いた口がふさがらない。


 肉塊だった少年は五体満足に戻っている。


「疲れるから、やめてほしいな。見てて気持ちよくないでしょ」


 山田はにこやかに笑いながら、周りをうかがう。


不死者ゾンビですか)


 由紀子は、ようやく不死王の息子という意味がわかった気がした。






(普段なら、もっと騒がしいはずだけど)


 わからなくもないな、と由紀子は思う。


 昨日のスプラッタはなかったかのように、山田は登校し、一時間目の授業を受けている。

 普段なら、教科書が飛び交い、おしゃべりが絶え間ない典型的崩壊学級なのに、皆、一様に山田のほうを見ている。

 おかげで、由紀子としては授業を静かに受けられるので助かっている。


 山田が元気に登校の一方で、皆本は休みだった。自分のとび蹴りでクラスメイトが目の前で肉塊になったのだ。たとえ、その張本人が平気でも、返り血を浴びる距離でそれを見たら動揺は隠せまい。

 皆本以外にも、昨日あの場にいた二名が学校を休んでいる。


(あれは、グロかった)


 由紀子もその場の目撃者の一人だが、農家なので家畜の解体で慣れている分耐性があった。つい、修復する身体を見てしまうほどに。


(服はやっぱり再生しないよな)


 笑いながら復活した少年は残念なことに服がぼろぼろで、まあ人目をはばかる恰好になっていた。ファンタジーの魔王だったら、きらきらと輝いて服装くらい変わりそうなものなのに。


 小学生とはいえ、昨今の子どもは発育が良く、特に山田の東洋人離れした風貌も相まって、つい見ていた由紀子は体操着袋を投げつけてしまった。


 由紀子とて女の子である。


(うちの学校、短パンでよかった)


 ブルマなるものは前世紀の遺産になっているが、隣の学区ではまだ使っていたりする。


 と、いうわけで、さっきから山田がちらちらと由紀子のほうを見ているのは気のせいでなかろう。


(別に返さなくていいから)


 母親には怒られたが、体操着はもう一着あるし、あの血まみれのものをたとえ洗ったとしても袖を通す気にならない。


 由紀子は熱い視線を無視して、けだるい担任の朗読を聞いた。






 休み時間ごとに由紀子は女子トイレに行った。正直、お腹を下したと勘違いされそうだが、そわそわする山田少年に近づかれるよりはマシだという見解からだ。

 まあ、他にも理由があるが、あえて言及するには下世話なことだと言っておく。


「お腹、痛いの?」


 ぽやぽやした髪が特徴の友だち、彩香さやかが首を傾げてのぞきこんでくる。


 由紀子は手を丹念に洗うとハンカチで拭く。


「そろそろ落ち着いたから大丈夫」


 今日は午前中で授業は終了である。理由は緊急職員会議だ。


 そりゃそうだ。学校のすぐそばの通学路で大事故が起きたのだから。奇跡・・的に、死者がいないというあの事故は、今日の朝刊に載っていた。トレーラーの運ちゃんは、軽傷とあったが、ほかにけが人の記述はなかった。


 むしろ学校閉鎖にならないかな、と由紀子は期待していたが、連絡網では『午前中授業とのこと』という半端な対応だった。


 会議では、スプラッタにびびって吐いてお休みした皆本くんの身の振り方も相談されることだろう。


(義務教育に退学ってあんのかな)


 面倒でうるさいし、もう来なきゃいいのに、と由紀子は思う。学級委員だからと、いろんないちゃもんをつけられるのは、飽き飽きしていた。小山のボス猿、もといゴリラがいなくなれば、学級崩壊も少しはましになるだろう。


 今年、中学受験を控えた由紀子には、問題児の今後など関係なかった。


(ご飯食べたら塾行こ)


 個人経営の学習塾は、昼過ぎには解放している。フリースクールの真似事もやっているからだ。教室は分けられているので、由紀子が行っても問題ないはずだ。


「由紀ちゃん、授業始まっちゃうよ」

「そだね」


 由紀子は、チャイムと同時に教室に入れるようにゆっくりと廊下を歩いた。






「あー、ごめーん。ごはんないわー」


 泥だらけの作業着を着た母は、あっけらかんと答える。ビニールハウスから収穫物をトラックの荷台に置く。


「レバニラ食べたいって言ってたのに」

「だって、夕飯だと思ったんだもん」


 年甲斐もなく頬を膨らませる母親にげんなりしながら、由紀子は自宅に向かう。

由紀子の家は、近郊農業を行っており、花卉かきや野菜などハウス栽培をしている。ここ数年、作っていた野菜が新しいブランド野菜として名をはせたため、収穫時期は忙しいようだ。


「もう、勝手に作る」


 由紀子は足音を大きくして玄関に入る。


(それくらいわかってるけど)


 反抗期も入りかかったお年頃のため、母親が自分の意に解さないとつい口答えしてしまう。

 理解していても、そう行動してしまうので仕方なかった。






 ランドセルを部屋に投げ捨て、台所で冷蔵庫をあさる。


 ほうれん草とベーコンと卵を取り出して、卵とじを作る。


(血が足りない、それに眠い)


 レバ刺し食べたい、と思いながら粗末な食事をとる。


(やっぱ、塾やめとくかな)


 テーブルに突っ伏して、そんなことを考えてしまう。


(いかんいかん)


 由紀子はぼんやりした頭を覚醒させるように、頭を振ると起き上がる。

 ぱちりと頬を叩くと、食器を片づけて洗い始めた。






 だるい身体をおして塾に行き、問題集を終えて帰る。


(やっぱ進まなかった)


 いつもの半分しか問題を解けなかったが、時計が五時を指していたので終了した。勉強に集中力はつきものだと実感する。


 はやくごはんを食べて、お風呂に入って眠りたかった。


 ぼんやり斜め掛けのリュックを背負い、家路につく。


「日高さん」


 ぼんやりしていた。

 呼ばれる声につられて振り向くと、そこには山田少年が立っていた。


 由紀子は、額をおさえる。一体、何のために学校にいる間避けていたのだろう。


 屈託ない笑みを浮かべる美少年は、ぱたぱたと由紀子のもとに近づいてくる。


「昨日はありがとう、おかげで助かったよ」

「体操着なら返さなくていいから。別に気にしないで」


 由紀子はそっけなく言うと、また家に向かって歩き始める。


「あっ。ちゃんと弁償する。うち、近くだから、お金渡すからついてきてよ」

「別にいいんだけど」


 もう母親には絞られたのでどうでもよかった。山田のことは黙っていたので、現金を貰ったとしても、あとだしで説明するのは面倒だった。


「来てくれないと、僕が怒られるよ」


 少年はしつこく言ってくる。


「それとも、僕が化け物だから嫌なの?」


 ずるい言い方だと、由紀子は思った。現に、昨日の件から、山田が不死身の化け物だと学校中に知れ渡っている。由紀子とて、ひき肉から五体満足に復元する山田を見ていた。


 たしかに化け物だと思っているが、ここでそれを肯定するのは負けた気がしてならなかった。自分は他人とは違う、というちょっとした選民意識は、誰彼持っているものだが、由紀子はこんなところで発揮したわけである。


「すぐ帰るから」


(お金は、ぽっけないないするか)


 悪いことを考えながら、由紀子は、山田のあとについて行った。






 山田の家は、家というより邸宅に近かった。大きさこそ小ぶりだが、洋館というにふさわしい出で立ちをしている。


 いばらの伝う門を抜け、玄関に入ると、ふわふわとした砂糖菓子のような女性がそこにいた。


「あら? 珍しい。不死くんがお友だち連れてくるなんて」


 甘く柔らかい声で優しく微笑みかける。色素からして東洋人に見えるのだが、顔立ちはそこはかとなく山田に似ていた。


「母さん、お金だして。昨日、体操着貸してくれた子だよ」

「あらあら。まあまあ」


(母親って)


 どう見ても、さばを読んでぎりぎり二十代というところか。両手で口をおさえる姿は本当に可愛らしい。


(でも、山田母ということは)


 不死王の伴侶ということになる。そうなれば、見た目の年齢など関係ないはずだ。


 由紀子には、人外と呼ばれるものたちがどういうものか、よく知らない。ただ、法律では『国民』と同じ権利を持っているということは一般常識でわかる。


 以前、狼男ライカンスロープに会ったことはあるが、昼間だったのでまったく一般人との違いがわからなかった。ただ、少々毛深くて骨太だったくらいか。


 まあ、今の由紀子には、不死者がどうのというより、早く家に帰って鉄分補給をしたかった。貧血で頭がくらくらする。


 それなのに、山田も山田母も面倒くさいことを言ってくれる。


「せっかくなのでお夕飯いかが?」

「食べていきなよ。母さんの料理、旨いよ」


 そんなことより早く家に帰りたいと、断りの言葉を述べようとしたとき、


「今日のレバ刺しは美味しいわよ」


 由紀子の耳がぴくりと動いた。


「母さん、普通の小学生ってあんまりレバ刺し食べないと思うよ」

「そうなの? おいしいのに」


 由紀子は、営業スマイルを見せると、


「ご相伴しょうばんにあずかります」


 と、答えていた。






「おいしい」

「でしょ」


 屈託なく笑う少年も箸をすすめる。


 うまく血抜きされているらしく臭みのまったくないレバ刺しだ。お世辞でなく今までで一番おいしいのだ。多分、他の肉料理を合わせて考えてもトップに入る自信がある。


「うふふ、それは新鮮だもの。おかわりはいかが?」


 麗しくも若々しい山田母は、可愛らしいエプロンにお玉を持っていた。まるでドラマの若奥様である。


「あっ、いいんですか」


 つい、そんな言葉を遠慮なく出してしまった。厚かましかったかな、と思いつつ、由紀子の箸は止まらなかった。


「ええ。子どもは遠慮しないの。すぐ調達するから」


 可憐な笑顔を浮かべて、キッチンに戻っていく山田母。


「調達?」


 由紀子は、首を傾げる。


「パパー、大好評よ。おかわりいける?」


 奥から、山田母の声がする。

 

「そうか、そりゃよかった。いいぞ、何人前でも大丈夫だ。末息子の大切な人のためだ」


 渋い男の声が聞こえる。


 由紀子は、段々、嫌な予感がしてきた。


「……ねえ、山田くん。調達って?」

「ん?」


 山田は、箸を止めると、ぱたぱたとキッチンのほうに顔を出す。


「母さん、日高さんが『調達』って何かって?」

「あら? そうね、せっかくだから食育も兼ねて見てもらったほうがいいかしら?」


(食育?)


 その場で、鶏でも絞めるのだろうか。それにしても、これは鳥レバには見えないのだが。


(そういえば、これ、一体何のレバー?)


 いつも食べている馬のものと少し違う気がする。馬でなければ牛くらいしか思いつかないけれど。


「うふふ、日高さん。それでは、食育の時間といきましょう」


 ノリノリで山田母が出てきた。右手には出刃包丁、左手には人間離れした美貌の青年を連れてきた。


「紹介するね、父さんだよ」

「昨日は、息子が世話になったみたいで」


 山田はなぜか上半身裸の青年をそのように言った。母親と同じように、まだ二十代にしか見えない。


 なるほど、どことなく山田に似ている。

 

(山田父?)


 由紀子は、鉄分補給に夢中で、頭からすっかり抜け落ちていたことを思い出した。


 山田は、不死王の息子である。その父となれば、つまり不死王本人となる。


「うふふ、あなた。行くわよー」

「おう、どんと来い」


 出刃包丁を大きく振り上げる山田母に、上半身裸で受け止めようとする山田父。どう見ても猟奇的光景に違いない。


(食育で、レバーで、山田父で、山田母で?)


 由紀子は混乱する頭の中で、ひとつの答えを導き出した。


 どうやら、不死王というのは最高のレバーを持つ存在だと。


 幸か不幸か、由紀子が意識を失ったのは、目の前が惨状になる寸前だった。






 不死王の血肉を受けたものは、その血族となる。

 この時点で、由紀子はそれを知る由もなかった。

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