全ての戦争に終止符を
次最終話
龍の咆哮と共に、綺麗になっていた世界は再び闇に飲み込まれていた。
龍の4本の足が、地面に着くと同時に地面は枯れた大地に変わり……そのまま拡散するように広がっていた。
『人の子が、神に逆らうつもりか!』
この場にいる機体は全員、そんな事はどうでもよかった……。
自分のやりたいように、戦い……終わらせたいから今ここにいるだけ。
朽ちた大地からは、死人の骨が大量にわいて出てきて、形を形成しては1万を超える数がよってくる。
枯れる大地に負けないように、歌声が聞こえる。
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生きる生命は 魂の叫び
どんなに辛くても 幸せは逃げない
意味があるからこそ 立ち上がれる
先が見えなくても そこには光がある
あなたは1人じゃない 周りのみんなと
立ち上がり 1つの希望を元に 生きよう
あなたの勇気は誰かの 勇気
滅亡の時を待つんじゃない 生きるために叫ぼう
やってやる と
肩を貸し 手を取り合い この戦争を
悲しみや恨みの 負の連鎖を断ち切ろう
座っているだけでは 未来は見えない
死にに行くんじゃない 死ぬ気で戦おう
今でも戦っている 戦士達がいるように
この先の未来を 身勝手な神に任せないように
全ては生きる為に 立ち上がろう
この世界は 美しいのだから
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歌声と共にナリタは突進してくる骨の大群に、腕を伸ばしては壊していく。
龍は口を大きく開けて、ナリタのいる場所を灼熱といえる炎で焼き尽くす。
「溶ける……!」
「熱ぃ……くそっ溶けた箇所が何個も、だが行くぞフェニックス」
2人は苦悩の声を上げつつも、溶けた場所を再生する。
ガーロンドは上から、翼を宿した大蝙蝠の様な異様な、敵を搭載されたミサイルでマルチロックして迎撃をしていた。
「数が多すぎるの、長くは持たんぞ」
その直後、翼から羽の破片の様な物が飛んでくる、それをカネルドがガーロンドの体をおしてずらす。
カリヤとナリヤは、ナリタの処理が出来なかった所を処理していた。
そして、待っていたかのように……カーネラルとサアランドが頷き。
「「偽りを切り裂き、真実の光と共に全てに対する判決を言い渡す!」」
サアランドの機体に変化したカーネラルとサアランドは、骨組みだけの剣を上段にかまえて叫ぶ。
その瞬間、魂の様な光の粒が2つの剣に吸い込まれていき、骨組みだけの剣を輝かせていた……。
それは、綺麗とも取れる流れで……その剣は光が闇を照らすような綺麗な光になった。
2人が持っている剣は、光の粒で大きさが……生命の大樹のてっぺんに届きそうな長さになり。
「「偽りの神よ、死を持って償え”有罪”」」
そして光り輝く剣を2人で振り下ろした。
光の軌跡は、戦場全体を包み込み、何が起こったかわからない様なフラッシュに囲まれた。




