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夜のブランコ
ブランコをそっと揺らす。
「昔ね。この街、この夏祭りにきたことあるの。」
「えっ?」
僕がここを選んだから、てっきりカンナもきたことないと思っていた。
「幼かったから。石段が長くて、屋台もいっぱいあって、打ち上げ花火が凄かった、そんな記憶だったのに。石段はちょっとだし、屋台もあんまり多くないし、花火は綺麗だったけど、僅かだった。記憶って、美化されるのかな。」
「大人になったんだよ。」
「大人になりたくなかったなあ。」
ブランコをそっと揺らす。
「昔ね。この街、この夏祭りにきたことあるの。」
「えっ?」
僕がここを選んだから、てっきりカンナもきたことないと思っていた。
「幼かったから。石段が長くて、屋台もいっぱいあって、打ち上げ花火が凄かった、そんな記憶だったのに。石段はちょっとだし、屋台もあんまり多くないし、花火は綺麗だったけど、僅かだった。記憶って、美化されるのかな。」
「大人になったんだよ。」
「大人になりたくなかったなあ。」
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