しゃくでば! お見舞い日和後日談
キーンコーンカーンコーン……
「顎が休んで今日で七日目か……」
シエラが空の実鶴の机を肘を付いてみながらぼやく。
「もっとながびかねぇかな……」
平和な日々すばらしいし。
人の不幸を祈っているのもどうかと思うがそれぐらい美鶴はうぜぇ。
ぼーっと教室のドアを眺めるとガラッと勢いよくドアが放たれ
例の細長い顎を持つシュルエットが入ってきた。
「あー来ちまったか……」
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なんだか今日の実鶴はとっても不機嫌の様子。
鞄を机に放り投げた後おれの席の上に……
そう机の上にだぜ?
机の上にう○こ座り――もといヤンキー座り(本人は少なくともそのつもりらしい)。
もうアホかと、馬鹿かと。
なんなのかと、死ぬのかと。
そして独り言を言うように呟く。
「あー……インフルエンザつらかったしゃくぅ~……。
誰かさんがお見舞いに来てくれればもぉっと早く
もぉっっと早く治ったかもしれないんしゃくがねぇ~……」
キッ(笑)!!と俺達をにらみつける美鶴。
やめろ。
リアルで怖いからってかシエラ寝てるよ?
てか何でにらむんだよ。
悪いのは明らかにそっちだっただろ?と言いたかったが
美鶴が言えない、いや言わせない空気をかもし出していた。
早く俺の机からどけ。
あーもう後で薄く切ってもらおう、シエラに。
「あーあの時誰かさんが優しく看病でもしてくれれば
もうすぅぐに治ったかもしれないしゃくがねぇ~。
まぁ誰かとはあえていわないしゃくけどぉ~」
といいながらメイナに顔をぐりぐりと押し付ける美鶴。
「あぅ……近い、近い……」
メイナはかろうじてノートでガードしている。
誰がどう見てもセクハラだろ、これ。
そして美鶴はそんな最終兵器の片割れを見て調子に乗ったのか
「おい起きろしゃく」
ガンッ!
あのシエラの机を――。
シエラが寝ているのにもかかわらずに下から上へと蹴り上げたのだ。
「痛っ!?
な……何?」
そして二人の目が合う。
「お前も悪いんしゃくよ?
いやいっっちばんっ悪いしゃく!!
か弱い病人を殴ったり蹴ったり……。
少しは人情ってもんがないんしゃくか!?
大体お前はいつもいつも―――」
ガッ!!
美鶴の襟首を掴むシエラ。
にっこり笑った顔が怖い。
「あのね……ここじゃちょっとアレだからね……?
屋上で話そ?ね?いいよね?」
オーラが……。
物凄い殺気をまとったオーラが……。
シエラから……シエラから……。
そのオーラを読み取れないKY(もはや死語)美鶴。
強気でシエラに挑みかかる。
「はぁ!?
今すぐココで土下座して僕の下僕にゲボアッ!!
「え?
ホント?いいの!?やった♪ホラ!早く行こう!!」
ずるずるずるずる……。
あー美鶴死んだな。
ここから先は皆さんの思ったとおりさ。
「あまり調子にのってっと俺のレーザーでてめぇのケツにファックしてやるぞ?
あぁ!?」
「しゃくっ……」
しゃぁぁぁぁああああああああああああああ…………
END つづくかもー
ありがとうございました。
もし、今宵、」皆様の夢の中に美鶴が出てきたら
ぼこぼこにしてあげるとよろしいですよ。
美鶴もきっと喜びます。