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しゃくでば! お見舞い日和

桐梨が言う。


「灼場山~?

 あ今日はインフルエンザで休みか。

 てめぇらクソガキも気をつけろよ~?」


あぁ、あいつ休みか。

今日は良い日になりそうだな。

シエラがこれ以上ない満面の笑みを浮かべているよ。

幸せなんだな、俺もだ。


(帰宅後)


「あーあ。

 この時間おもしれぇ番組やってねぇなぁ。 

 最近TVカスばっかりだ」


番組表をぺらぺらめくりながら呟く。


『止めて、恋の抑止力!(コール音)』


「ん?メールか……。

 げっ、美鶴からかよ!?」


液晶には『顎』と書かれた差出人の名前が。


《お見舞いにくるしゃく!》


何で命令形なんだよ。

ってかお見舞いは命令されていくもんじゃないだろ。

そしてめんどくさいからヤダ。


「だが、断る……っと」


はい送信。


『止めて、恋の抑止力!(コール音)』


《もういいしゃくもん!

 ぶぅーだ!》


だから可愛くないって。

ってかいつもより素直で安心した。

インフルエンザすげぇ。


「あっ、今日は

 『探偵ミチコ 妻強奪殺人事件 ~血塗られた婚姻届~』がやる日じゃん!

 絶対に見なきゃ!!」


俺が今面白くない番組ばっか、TVカスって言ったそばからシエラが

どう考えてもドロドロな気配の番組を見ようと思い立ったようだ。

やめとけって。


「おぉっと、私のズゥンビ無双Ⅳタイムの邪魔をする気なのかい?」


メイナがゲーム機を持って配線を始めていた。

それをシエラが見て


「姉さんもうそれクリアしたじゃんか」


と一言。


「ナイフだけでやるのよ、ナイフだけで。

 最高難易度エクセレントでやるのよ」


「でも僕はTVが……」


「やるっての?」


「えぇ、いいぞ?

 かかってこいよ、プロトタイプ」


「ばっ、馬鹿にしたわね!?」


最終兵器が意外な事で喧嘩してるぞ。

でもこの二人が喧嘩すると地球がやばいからこの辺で止めておくか。


「おいおいお前ら……。

 んなことでいちいち喧嘩するなよ……」


ガチャ……。

ギィィィィイィィ……。


「!?」


俺達三人の頭の上にビックリマークとなんかうねうねマークが浮かぶ。

クオーテンションマークだっけ、忘れた。


ヒタッヒタッヒタッ……。


「お、お見舞いされにきたしゃくぅぅうぅ……。

 じゅるるっ……ずずーっ!

 ウヴェックシャッ!!しゃくぅ……」


俺達三人ポカーンとしているしか出来なかった。


     ・

     ・

     ・


「えっといいか?

 それお見舞いもクソもないんだぞ?

 ただ単にウイルスばら撒きに来ただけなんだぞ?

 犯罪なんだぞ?

 バイオテロなんだぞ?

 分かる?意味分かるかな?」


「じゅるっ!じゅるるっ!!

 う”ぅ~……げほっ……。

 ちょっと何言ってるのかわからないじゃぐぅ……」


今俺日本語で言ったよな?

全部日本語だったよな?


「嫌しゃくっ!!

 僕はお見舞いしてもらうまで帰らないしゃくっ!!」


「はぁ……」


シエラが両腕を前に組んでため息をつく。

美鶴がぶるぶると鼻水などを飛ばしながら顔を振る。


「うわっ!ちょっと!!鼻水とか唾飛ばさないでよ!!

 移ったらどうするつもりなの!?」


メイナが目の前にイージスを張ってガードする。

俺にはしてくれなかった。

唾液がメイナをそれて後ろの壁を直撃する。

イージスは物体の軌道を逸らして自分を守るという盾なんだが

後でそこを消毒しなきゃいけないだろ、手間を増やすな。


「ってかお前さ……。

 お見舞いってどういう意味か分かってるわけ?」


俺は半ば呆れながら美鶴に尋ねる。


「もちろんのもちもちろんしゃくっ!!

 きゃぅわいいおにゃのこが特盛りのフルーツを持ってきてずぅーっと

 つきっきりで看病してくれるんしゃくっ♪

 つぅいどぅにぃ♪

 

 熱を出すために僕の(あぁんっ……///)を(あぁんっ……///)して

 さらには(あぁんっ……///)で(あぁんっ……///)されちゃって

 挙句のはてには(あぁんっ……///)の(あぁんっ……///)して(あぁんっ……///)

 

 なーんてことをしてもらうんしゃくぅ♪

 じゅるるっ……ずずーーっ……しゃくぅ……」


念のためにモザイク→(あぁんっ……///)をかけておきました。

ね、モザイク→(あぁんっ……///)の部分に何か言葉を入れてね。

美鶴にきもいことを言わせて見るって遊びもできると思うからね。

暇だと思う人は一度やってみるといいと思うぜ。


両腕を前に組んでそれを聞いていたシエラ。

いい加減に我慢ができなくなったらしく……


「ねぇ波音……。

 僕もう限界なんけれど」


再びため息交じりでこう呟いた。


「あぁ……やっちゃっていいぞ。

 手袋ちゃんとつけてアルコール消毒しろよ?」


(しばらくお待ちください)


「やめてしゃく!!

 お願いしゃグシャッ


「僕は病人しゃメショ


「じゃぐっ!!ドゴッ


シエラの鉄槌が美鶴を射抜く。


「二度とくんな!!」


俺達は三人で美鶴のケツを蹴って家から追い出した。

めでたしだな。






               This story continues.

いいですか、バイオテロだけは駄目ですよ><

リアルバイオハザードですからね。


インフルエンザにかかった場合はおとなしくお家で寝ていてください。

そして早く治してたくさん遊んでください。


以上です!

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