しゃくでば! スーパーミツルブラザーズ②
前回までの牛筋
なにやらよーわからん世界や!
「あ……うぉう……」
「あ、起きたしゃくか?
大丈夫しゃく?」
近くに顔がでかい美鶴がいた。
でも平面だ。
あぁ、そうか……。
確か……よく解らないやつに触れて……。
「とにかく二次元の世界から三次元の世界に戻ろうぜ、美鶴。
残機とかはないようだし……」
「今度はう゛ぉくが先に行くしゃくね?」
頼りないが任せるのはこいつしかないっ。
「頼む」
もちろん地雷撤去的な意味で……だ。
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「あ、波音、波音~!
前から亀さんが歩いて来たしゃくよ?」
亀ね、亀。
大丈夫、雑魚だ。
「美鶴、踏むがよい」
「わかったしゃくっ!」
ここでやられる……なんてことはないよな?
あっ美鶴、よし!
「あるぇ、消えないしゃくね?
もう一回踏んでみるしゃくぅ♪」
ちょ、待て!
美鶴の踏んだ甲羅は滑らかに回りながら……。
ででっ♪
「ばかやろぉぉぉぉ!」
ぐふぅ……。
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「起きるしゃくっ」
「う……がは……」
腹を押さえつつ痛みを堪えて立ち上がる。
「まぁ、大丈夫っぽいしゃくね?
さぁ先に進むしゃくぅ♪」
何で俺ばっかり……。
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・
しばらく穴に気を付けつつ先に進むとようやくゴールの旗が見えてきた。
これで帰れる……。
ようやくだ、よーやくだ。
「えいっの、ちょろろんしゃくっ」
それにしても――。
「ひゅーははーっしゃくぉー!」
『しゃく~ん』っていうジャンプの音、どうにかならんのか?
雑魚がつぶれるときも『しゃぷちっ』といった感じで……。
そういえば俺がジャンプしたときの音ってあまりよく聞いてなかったな。
どれ……。
俺はその場でジャンプしてみた。
『はの~ん』
いやだぁあああっ。
がっくりすると共に一度穴に飛び込んだ。
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「これしゃくか?」
「ああ、それだ。
それにしがみつくことによってゴール、お家に帰れる」
目の前には一本の棒。
それに美鶴がしがみつく!
旗が降ろされて……また軽快な音楽が流れたかと思うと
花火が背後に七つ上がった。
「よし、建物の中に入ろうぜ」
「しゃくしゃく」
建物の中は真っ暗闇だった。
そして頭を何かで殴られたような衝撃がしたかと思うと……。
俺達はがっくりと地面に崩れ落ちた。
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「う……しゃく」
「ん?
帰れたんだよ……な?」
俺と美鶴はまた何かよく分からないところで目を覚ました。
ここは?
ぴちょん、ぴちょんと地面に水滴がぶつかる音が静かに響く。
あわてて自分の上を見上げた。
白い文字で表されたこのステージの名前。
『1-2』
つづかない
小さなブラックジョークでした(そうか?
この後、波音たちはがんばってラスボス倒します。
そしてシエラを助けてお家に帰ったのでした。