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しゃくでば! 美鶴の文化祭まとめ

九月六日 前夜祭


俺は朝学校に来ても思い出した。

そうか、今日は前夜祭か。

高校生活初の三日ぶっ続けの文化祭。

たのしみっちゃ楽しみだ。


「波音、おはよ」


仁は初めから知っていたようでわくわくした表情で俺の肩を叩いた。


「うす」


「おは!」


「お、おはようございます……」


その仁の後ろから詩乃が蒼をつれて来ていた。

詩乃はテニス部の衣装を纏っている。


「お~、おはよう。

 てか、蒼つれてきてよかったのか?」


「んー、いいってさ。

 一般人にも貢献していることだしけち臭いことはこの三日間なしだって」


大塔高校にしてはいい選択だな。


「おっはよーしゃくっ!!

 今日はいい日しゃくねぇ!!」


「おー、美鶴。

 来たか」


そのシルクハット姿はすごく目立つんだな。

しかもこいつ身長超高い。

俺は美鶴に手を上げてあいさつした。


「波音、波音!

 一緒にお店を回ろうしゃくよ~!

 フランクフルトとか焼きそばとか色々あるんしゃくよ!!」


まぁ……。

別にいいか。


「おけ~。

 とりあえずオープニングを見に体育館行くぞ」


仁が先頭に立って、蒼は背が低いおかげで前が見えないのか、詩乃の服の裾をがっちり掴んでいる。

美鶴がその後ろを鼻歌を歌いながら続いて俺が腰を叩きながら欠伸をした。


          ・

          ・

          ・


オープニングムービー見た。

なんというか、すごいクオリティだった。


「今からお店回るわけだが……。

 お前お金持ってきた?」


俺は美鶴にうちわをパタパタさせてシルクハットを飛ばそうと試みたが失敗した。


「もっちろんのろんしゃくよぉ」


誇らしげに財布を見せられた。


「じゃあ、私はテニス部でから揚げやんなきゃいけないから。

 仁はマスコット製作で行かなきゃ駄目なんでしょ?」


詩乃が着替えていたのはそういうわけだったのか。

変にせくすぃでいいと思ったのに。


「じゃあ、蒼をよろしくね。

 行ってきます、面倒だけど」


詩乃は蒼を俺に預けて屋台の方へ走っていった。


「じゃあまぁとりあえず……。

 行くか」


「待つしゃく!」


三人になって寂しいってのになんだ、美鶴。

他にも遼とか冬蝉とかいるけど中の人が書くのが面倒だから省かれている。

別に俺の友達が少ないわけじゃない。


「蒼さんは何が食べたい?」


「私は……その……。

 フ、フランクフルトを……」


「じゃあ行くか」


「ま、待つしゃく!

 待ってくれしゃくっ!!」


俺は蒼にはぐれんなよ、と伝えて人ごみの中に分け入った。


「おっす、永久妹か?」


「ちげーよ」


色々なクラスの友達から話しかけられた。

主に蒼について。

妹に見えるのかな、やっぱり。


「いらっしゃーい

 何本?」


俺も食うから……。


「二本で頼む」


俺はVサインをした。


「二本ね、りょーかい。

 二本よろしくっ~!

 お客さんはマスタードつける派?」


俺は蒼を見た。


「つける?」


「……辛いの駄目です……」


そうなんだ。


「俺はつける。

 たっぷり頼む」


「はい、出来上がり。

 ありがと、また来てくれ」


紙コップの中に入ったフランクフルトを受け取った。

一本はケチャップだけ、もう一本はマスタードたっぷり。

辛そう。


「ま、まつじゃぐぅ!」


「おい、邪魔だヴォケ!!」


「ご、ごめんしゃくっ!!」


何か聞えたけど別にいいだろ。

それから俺は蒼に連れられて色々行ったな。

主に甘いものばっかり。


「これおいしいですっ!」


ちなみにお金は俺が出した。

詩乃から蒼は五百円しかもらってないようでお金が足りなかったからだ。

結構痛い出費ではあったが……。


「波音さんありがとですっ!」


チョコを口いっぱいに頬張って笑う蒼がなにやら可愛いので別にいいやと思う次第。











九月七日 文化祭


「あれ?

 美鶴来ないの?」


俺は教室にいる美鶴に話しかけた。


「どーせ、ヴぉくがいたところで変わらないしゃくよぉ。

 さぁ行ってくればいいしゃく。

 べーっつにどーでもいいんしゃくよぉ。

 第一、文化祭ぐらいではしゃぐ奴がガキなんしゃく。

 そもそもヴぉくはこのしゃくでばの主人公なのにまったく出番が……」


がらがらがら、ぴしゃっ。


「じゃあ行こうぜ」


またお店回って蒼にねだられてパフェ買ったりして。

なんだかんだやって三時間ぐらいで教室にお茶でも飲みに戻った。


がらがらがら~ぴしゃっ。


「すぴぃー……。

 じゃががっ……しゃくぅ……」


教室の中はクーラーがかかってなくて蒸し暑かった。

それを超えて美鶴はいびきをかいて寝ていた。


「なんだ、寝てんのか……」


俺は起こさないようにそっとお茶を飲んで教室を出た。


         ・

         ・

         ・


で、俺が文化祭終わって全員が教室に帰ってきてようやく美鶴は目を覚ましたようだ。


「しゃあぁああああああああああああああ!!!!」


なんか叫んでるけどな。


「寝すぎたしゃくぉあぁあああああ!!!」


うるさい。






             もちろん続かない




おまけ


体育祭は美鶴出た。

色別リレーに出た。

足案外早いこいつ。

でもシルクハット邪魔でこけまくってみんなからブーイングくらいまくっていたのは

いうまでもないだろう。


ちなみに元となっているのは美鶴のツイッターbotです。

美鶴の文化祭はさんざんでしたね。

多分来年もさんざんなんでしょう←


来年ぐらいはいい文化祭にしてやりたいですw

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