しゃくでば! 僕らのトラウマゲーム その③
「よーしシエラをヤリに行くしゃくよぉー☆」
前回までのあらすじ。
美鶴は仁に頼んでおにゃのことあぁんなことや
こぉんなことが出来るゲームを作ってもらう。
そしてなぜか知らんが俺の家に来てプレイしようとしていたのだった。
早い話が前々回から読んでね♪
「なんで俺王子なんだよ……」
俺の小さい声は当然美鶴には聞えない。
「ん?
誰か来たしゃく?」
この髪型的に考えてメイナだな。
メイナが大臣っぽい服に身を包んでいる。
あ、大臣であってた。
「」の横にメイナ大臣って出てるわ。
『みつる様。
冒険に出るためにはセーブは欠かせないもの。
今からご説明いたします。
まずファイルを選び決定ボタンを押します。
上書きの場合ははいを選んでください。
セーブが完了したらそのままゲームを終了してください。
今セーブしましたのでこのまま終了してくださって結構です』
長文だなぁ。
「えー、これいちいち終了するんしゃくかぁ~?
めんどくさいしゃく……」
美鶴はポインタを右上の×に持っていくと
クリックしてゲームを終了した。
「さて、もう一回起動しゃく」
リムーバルディスクFからMQと書かれたファイルを開き
クリックして起動させる。
タイトルが表示され再開……というわけには行かなかった。
(でろでろで~ん、どん♪)
という音と共に
『お気の毒ですが冒険の書1は消えてしまいました』
のメッセージが表示された。
「………………しゃ……く?
しゃぁあああああああああああ!!!」
美鶴の発狂を押し止め言い聞かせる。
「オイ待て、落ち着け!
どーせちょっとしか進んでないんだからもう一回やりゃいいだろ!?」
「しゃくぅ……」
ったく……。
美鶴にニューゲームを選ばせまた初めからやり直させる。
しかしまたメイナ大臣の言うとおりゲームを終了させ
ロードしようとするたびに冒険の書は消えてしまうのだった。
(でろでろでろで~ん、どん♪)
「しゃぁああああああああ!!!」
流石に違和感を感じた俺は表示ボタンから
ソースをちらりと覗いてみた。
「やっぱりか。
こういう風になるように仕組まれてるんだ」
俺はすっごく短いソースのウィンドウを消して美鶴に教えた。
「つまりしゃく?」
少しは自分で考えろ……。
「この先のストーリーもなければエロもない。
どーりで一晩で作れたわけだ」
仁のやつやりおるわ。
「しゃ……しゃ……」
「はめられたんだよ、お前は」
というか仁はいい反撃をしたもんだ。
これは誰もが引っかかる。
「しゃあああああああああああ!!!
あぁあああっあああぅっ!!!」
美鶴は唐突に俺のパソコンのディスプレイを
むんずと掴むとがたがたと揺らし始めた。
「おいてめぇ!
他人のパソコンに八つ当たりすんなボケ!!」
美鶴を抑えようとするが一向に止まらない。
ぎゃくに激しくなっていく。
「あぁ、もう!
暴れるなら外でやれ!!」
俺はいらっと来て美鶴を二階の窓からぶん投げた。
ったく……。
「しゃぁあああああああ!!」
ちょっと力加減をミスってしまったらしい。
美鶴は道路のど真ん中まで飛んでいった。
そこに土砂をこんもり積んだトラックがやって来て。
鈍い金属との衝突音がなり運転席の屋根に
美鶴が頭をぶつける。
そのままベクトル的に怪しい動きをして一回転。
「しゃきゅー……」
頭ごと荷台の土に埋まりトラックに連れ去られていった。
まぁ、別に良いか。
俺は美鶴のせいで痛んだところがないかPCを調べる作業に入る。
・
・
・
「う……しゃくぅ……ん。
ここはどこしゃくぅ?」
美鶴は目を覚ました。
口に入った土を吐き出し周りを見回す。
「おーらい、おーらい!
よーし、出しちゃってー!」
「あいよー!!」
美鶴入りの荷台が傾き
「しゃあああああああ!!!」
穴の中に土ごとぶち込まれる。
どうしてこんなことに……?
最初は仁にゲーム作りを頼んだだけだったのに……。
つづくかもぉ
ありがとうございました。
いやあ暑いですね、本当に。
受験も迫ってきてますね。
やばいですね。
怖いですね。