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しゃくでば! 気持ちのいいお目覚めをあなたに

「五……四……三……」


俺は今夢の中なのだ。

果てしなくいい気持ちなのだ。

ZZzz…。


「ピピピッ!アサデス!アサデス!ピピピッ!ピピピッ!アサデス!アサデス!」


Zz…。

すやすやなのだ。

快眠なのだ。


「ありゃぁ…起きないねぇ…」


残念ながら今日は俺を叩き起こすことはできない。

昨日の朝俺が


「頼むから穏便に起こしてくれ…」


と流石の最終兵器ですら同情せざるをえないような顔で頼んだからだ。

しかし、不器用な彼女…メイナ・スタート・デリートはそれが出来ずに悩んでいた。

カチカチと時計が秒を刻む音のみが過ぎていく。


「どうしたもんかねぇ…ってか最終兵器の私にこんなこと頼む方がどーかしてるとしか…!」


何かしら閃いた用だ。

きらんとメイナの顔が輝いた。


「波音、大好きしゃくぅ~☆

 波音、大好きでっぱ…

 また会えたね、マイハニー♪」


俺の耳元に急接近してきやがったかと思うと

メイナはぼそぼそと俺にそう囁きやがったのである。

俺の夢の中に嫌な空気が流れはじめたとは露知らず

少し離れるとのんびりと肘をついて俺の様子を見はじめた。




(俺の夢の中)




「波音、大好きしゃくぅ~☆」


み、美鶴?


「波音、大好きでっぱ…」


で、出刃先輩?

なんだあんたらは。

人の夢の中にまで侵略するとかありえn


「また会えたね、マイハニー♪」


「出たぁぁぁああ!」


「どうしたのさ、怯えちゃって?マイハニーらしくないなぁっ♪」


セ、セズク・KT・ナスカルークさんじゃないですか。

最終兵器モドキでガチホモ。

こっち来んな候補No.3。

No.1は当然美鶴。


「な、なんでお前らいるんだよ!」


キョドった俺ににこりと爽やかに微笑みセズクが答えた。


「そりゃぁ、勿論波音がいる所ならどこまでも…」


う、嬉しくねぇー!


「ちょっと何言ってるしゃくぅ?波音はう゛ぉくのものしゃくよ?」


「いいや、俺のでっぱ!」


お、おいやめろ。

男だろお前らは!


「ん……?

 何だ、貴様らは?」


セズクが爽やかな笑顔から殺気を孕んだ狼の目になる。

み、美鶴、先輩逃げて!


「しゃくっ!?波音は渡さないしゃくっ!!」


「いーや、俺のモノだでっぱ!」


あぁお前らセズクさんに油を注ぐなー!


「あぁ?

 誰が決めたんだそんな戯れ言」


もう知らない。

好きにやって。


「そこをどきな」


「どかないしゃくっ!」


「同じくでっぱっ!!」


ああ、あぁぁ。

夢の中なのに、こんなのいやぁ…。


「なら消すまでだ」


セズクの腕が銃に変わった。

痛いほどの殺気が身に染み込んでくる。

もう駄目だ、この二人終わった。




(現実世界)




「う゛…や、やめ…」


「おっ、おっ?

 もう少しで起きるんじゃないかなぁ?」


「何やってんの、姉さん?」




(再び夢の中)




「食らえしゃくっ!美鶴汁!」


うわっ、臭っ!


「デヴァーンナッコゥ!!」


二人の凄まじい攻撃がセズクに向かう。

それを……セズクは


「甘い」


防壁のようなものを展開して防いだ。

反則……だな。


「しゃくっ!?」


「でばっ!?」


防壁を左手のひと振りで解除すると二人の体を地面に叩きつけた。

反動ではねあがる二人の体。そこへ


「フィニッシュだな?」


二人の首にナイフに変えた両腕を………振り下ろした。

ごとんと落ちる二つの首。

セズクは腕についた血を払いおとし、頬についた血が……涙みたいに……。


「さぁ、行こうか、マイハニー?」


先ほどと全く変わらない笑顔で俺に微笑み腕を引っ張る。


「は!?

 ど、どこへ!?」


「ふふふっ…♪」


「ちょっ、やめろっ!!離せ、離してくれっ!!」


ずるずると引っ張られる俺の目に映ったもの。

首が無いにも関わらず二人の……。


「まぁぁつしゃぁぁぁくぅぅぅ……」


「まぁぁぁてぇぇぇでっぱぁぁぁ……」


「いやぁぁぁぁぁ!

 首無しまで襲ってくんなぁぁぁぁぁあ!!

 シエラ!メイナ!蒼ぉ!!助けてくれ!!」




(現実世界)




「ぇぇええぇ、ボンバーヘェェェッド!!!」


「あっ!お目覚めだねぇ?おはよー」


「はぁ……はぁ……」


あ、悪夢だった。

お目覚めも最悪。


「ぉぉ、すんごい汗……」


パジャマが透けるぐらい大量に汗をかいていた。着替えないと風邪を引くにちがいない。

それよりも…。

俺は楽しそうに笑っているメイナを睨み付けた。


「メイナ……お前か……」

「最高のお目覚めだったでしょ?」


この尼ぁ……。


「今から一ヶ月、ゴミ、風呂、洗濯、掃除全部やれ」


メイナの微笑をそれは完璧にぶっとばした。

絶対に許さない。


「そ、そんなぁ~」


「姉さん、ドンマイ」




☆あふたーすとーりー☆




「おはようしゃくぅ、波音っ!」


……。

そっぽを向く。


「な、なぁんで無視するしゃくかぁ!!」


内心ため息日和。


「すまん……今日はお前の顔マジで見たくない……」


「なぁんでしゃくぅ?

 なぁんでしゃくぅっ!?」


「お願いだからついてこないでぇぇぇ!!」


「波音っ!……行っちゃったしゃくぅ……」



ゆらりと街角に濃い影がひとつ。

言わずともわかるだろう?


「あの顎……マイハニーに……」



               つづくかもぉ

ありがとうございました。

いやはや夢というのは本当にカオスなものです。

皆さん、夢の中で銃とかに撃たれたことあります?

あれなんかリアルな感じで超嫌なんですよね。

じんわり痛いし。


それではありがとうございました。


大体そのとき寝ながらわき腹打ってたりしますよね。

ベットの端とかに。

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