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第8話:「ねねからネネへ」


 「な、なんでお前が......」


 そんなのありえない。

 あいつはもう死んでいるはずだ......

 

 いや、待てよ。 


 俺も『死んでから』この異世界にきた。

 

 てことは、本当に......


 「ラピッド・フレイム!」


 水属性の俺でも習得できる簡単な火炎魔法を使い、 早速氷を溶かした。


 「ねね、お前なのか?」


 ねねがこっちに顔を向ける。


 「ここ、どこ?」


 「ここは異世界のダンジョンの中だ、ねねはここにずっと閉じ込められてたんだよ!」


 「異世界......?ダンジョン......?」


 「ねね、今まで何があった、教えてくれ」

 

 ねねの顔は、魂が抜けているようだった。

 

 顔が青白く、気力を感じられない。

 俺が知っているねねの正反対な姿だ。


 「何も、覚えてない」


 「マジかよ......」


 結構ショックだな......

 

 死んだはずに彼女に再会できたのに、

 記憶も気力も全部吹っ飛んでるなんて。


 「まぁいい、取りあえず俺についてきて」


 ねねは小さく頷き


 

 

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