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第5話:「色々とすごい妄想」


 「ミズキさん、初クエストでこんな難易度大丈夫ですか?」

 

 「大丈夫ですよ、B級ぐらい」

 

 「確かにミズキさんなら多分大丈夫ですが......」

 

 「そんな心配しないでくださいよ」

 

 「ダンジョンぐらいすぐ攻略してきます」


 「わかりましたけど......気をつけてくださいね!」

 

 そう。

 俺は初クエストでいきなり、

 ダンジョン攻略することにした。


 しかもB級。

 

 レイヤさん(キルドのお姉さん)と話してる時は

 余裕ありそうにしていたが......

 

 本当はめっちゃ緊張してる。

 

 しょうがないじゃん!!!


 だって普通の人の300倍の力がある人が

 E級クエストやってたら、ちょーダサいじゃん!


 モテなくなっちゃうじゃん!


 だからこれは半ば強制的なもの。

 死んでもラピスのせいにする。

 

 『あんた何考えてんのよ!私は何も悪くないわ』


 「え?!」


 『何よ、そんなびっくりして』


 「なんでしゃべってないのに俺が考えてることわかったんだ?」


 『あれ、言ってなかったけ?』

  

 「言ってない」


 『私、あなたが考えてることぜーんぶわかるの』


 え。

 マジかよ。

 普通に嫌なんだけど。

 

 俺が日々もうそうしてた

 あんなことやこんなことも......

 

 『全部知ってるわよ』


 「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


 恥ずかしい!

 めっちゃ恥ずかしい!


 『あなたって相当のド変態よね』


 「......」

 

 考えてること全部筒抜け。

 しかも女子に。

 最悪だ。


 けど。


 もういい。

 俺はもう諦めた。

 

 その代わりに......


 「じゃあもっと色々とすごい妄想してやる!」

 

 『やめてぇぇぇ!』


 ---


 ギルドを出て大体30分がすぎた。

 

 「なぁラピス、もうそろそろ着くよな?」


 『えぇ、もう見えてきてもおかしくないけど......」

 

 「ブウォーン」


 正面にある森から風が吹いてきた。

 いや、待てよ。

 あれは風じゃない。

 

 魔力の波動だ。


 「やば、結構緊張してきた!」


 『何ダサいこと言ってるのよ』


 『これぐらいの波動なら雑魚レベルよ』


 本当なのか?

 ラピスの話はいまだに信用しきれない。


 『あ、あれじゃない?』

 

 森の奥深く、普段人が立ち入らない場所に、

 苔が生えた雰囲気にある石造りの建物があった。

 

 「なんかダンジョンにしては小さなすぎないか?」

 

 『多分これ地下ダンジョンよ』


 あぁ、なるほど。

 確かに地下に降りる階段のようなものがある。

 

 地下タンジョンになると一気に難易度が

 上がる聞いたことがあるが......


 まぁ俺最強だし?

 多分大丈夫!


 「いざ、突入!」


 『おー!』

 

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