第3話「ビジネスモデル編~チームドラゴン~」
MBAプログラムの特徴は、単なる講義だけに留まらない。ビジネスは一人で完結するものではなく、チームで動かすのが基本である。だからこそ、チームプロジェクトはビジネススクールで最も重要な学びの場とされている。今日、ついにそのチームプロジェクトの第一歩が踏み出される。
教室の前方に立つティーチング・アシスタント(TA)が、学生たちに向けて発表の指示を出した。
「さて、今日は初めてのグループワークを行います。それぞれ理想の企業を作り、そのビジネスモデルを発表してください。チームを組んで進めてもらいます。」
TAの言葉に学生たちはざわめき始め、教室内はグループ作りの話で活気に包まれる。机を囲んで相談する声があちこちで聞こえ、空気が一層にぎやかになっていく。
竜神崎も、少し戸惑いながら周りを見渡し、自分のチームをどこにするべきか考えていた。クラスメイトたちが自然とグループを作る中で、彼だけが少し取り残されたように感じる。その時、教室の奥で目に留まったジョンが、竜神崎を見つけて手を挙げ、大声で呼びかけた。
「おい、竜神崎!グループは決まったか?」
「いや、まだ…だ…」
「なら、俺のところに来いよ!」
竜神崎は一瞬驚いた後、思わず嬉しそうな表情を浮かべる。しかしすぐに真面目な表情に戻り、心の中で一人静かに呟く。
いかん、武士たるもの浮かれてはいけない。
一呼吸置いた後、竜神崎は丁寧に一礼して答える。
「かたじけない、ジョン殿。共に学ばせていただこう。」
竜神崎がジョンの元に歩み寄ると、すでに彼の周りには4人の仲間たちが集まっていた。それぞれが個性豊かなクラスメイトで、これから共にプロジェクトを進めるチームメイトたちだ。
ジョンはにやりと笑みを浮かべ、竜神崎に向けて紹介を始めた。
「紹介するぜ。こいつらが俺のチームメイトだ。まずは、ティファニーだ!」
明るくエネルギッシュな雰囲気を漂わせたティファニーが、にっこりと笑顔を見せた。
「はぁい!ティファニーよ!」
ティファニーは元気いっぱいに応じ、竜神崎にウインクを飛ばす。その軽快なノリに、竜神崎も少し驚きつつも微笑み返す。
「そして、ジェニー。」
次に紹介されたジェニーは、冷静でどこか落ち着いた雰囲気を漂わせていたが、その視線にはわずかな鋭さがあった。
「ジェニーよ。よろしく…」
ジェニーは少し不機嫌そうな表情でぼそりと挨拶を返す。竜神崎は、彼女の控えめな挨拶に礼を尽くし、丁寧に頷く。
「あと、ジェネビーとショーンだ」
ジョンがそう言うと、ジェネビーは明るく微笑み、親しげに手を振った。
「はぁい!よろしくね!」
彼女は快活でオープンな性格をうかがわせ、竜神崎も安心して微笑みを返した。
そして、最後に控えめなショーンが静かに挨拶をする。
「やぁ…よろしくね…」
ショーンは小さく微笑み、軽く会釈した。謙虚で控えめな彼の雰囲気に、竜神崎も自然と丁寧に返礼する。
明るく元気なティファニーとジェネビー、少し不機嫌そうなジェニー、そして物静かなショーン。対照的な瞳が竜神崎をじっと見つめ、彼もそれぞれの気配を感じながら、改めて一礼した。
「よろしくお願い致す。拙者、竜神崎。」
竜神崎は武士らしい礼儀正しさでお辞儀をし、丁重に挨拶をした。
一通り紹介を終えたジョンは、他のメンバーがいるかのように辺りを見回し、少し首を傾げる。
「えっと、もう一人は…っと。あれ?そういやグループって6人が最大人数だっけか?ならもうアイツは良いかー。」
その言葉に、ジェニーが竜神崎の隣をちらりと見やり、呆れたようにため息をついた。
「何言ってんの…もう、そこにいるじゃない…」
驚いた竜神崎が隣を見ると、そこには両手を腰に当て、少し不満そうな表情を浮かべた女性が立っていた。彼女はリンジーだった。
「ジョン!何言ってるの!グループに入ったのは私が先でしょう!?」
リンジーはジョンを睨みながら口をとがらせ、あきれたように言い放つ。ジョンは頭をかきながら、少し気まずそうに笑った。
「おっと、すまねぇ、リンジー。忘れてたわけじゃないんだ…多分。」
竜神崎は、その二人のやり取りを見ながらふと驚いた。先日ディベートで全力をぶつけ合った相手、それが目の前の彼女だった。彼は、ディベートの際に彼女をかなり不機嫌にさせてしまったと感じていたので、すっかり嫌われたものと思い込んでいた。
「お、お前は…おリン!?」
「オリン!?そんな名前じゃないわよ!リンジーよ。まあ、でも…オリン、でもいいけど。」
リンジーはむっとした表情を浮かべつつも、すこし恥ずかしそうに返した。
竜神崎が戸惑いながらも、リンジーを見つめる。ジョンは楽しそうに口笛を吹き、肩をすくめた。
「ヒュー!面白い組み合わせだな。まあ、これで無事に6人+αが揃ったわけだ。」
「αって誰の事よー!そんな扱い、絶対に許さないんだからねっ!」
リンジーの怒りに、ジョンは悪戯っぽく肩をすくめ、クスクスと笑い声が教室に響いた。ティファニーとジェネビーも、楽しそうに二人を見つめながら微笑み、ショーンは少し遠慮がちに笑みを浮かべる。ジェニーだけが静かに冷めた目で様子を見守っている。
こうして、竜神崎たちのチームは、それぞれの個性をぶつけ合いながら、いよいよビジネススクールでのプロジェクトに挑むこととなった。
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教室の前に立つTAが、ホワイトボードを指しながら説明を始めた。ホワイトボードには「企業名」
「ビジネスモデル」「戦略」と書かれており、その内容にクラス全員の視線が集中する。
「まずは理想の企業を作ってください。そのビジネスモデルと戦略を決めて発表してもらいます。」
教授の声が響き渡ると、クラス内はざわめき、学生たちが活気に満ちた声でグループ作りに取りかかった。そんな中、ジョンが意気揚々と声を上げる。
「よし、まずは企業名だな。名前がないと始まらない!」
ティファニーは少し呆れたように首をかしげる。
「えっ、そこから決めるの?」
ジョンは自信満々に頷き、力強く言葉を続けた。
「もちろんだ!部隊でも名前が結束力の源だったんだぜ。名前があることで皆が一つになれる。そうだな…『ドラゴンコーポレーション』でどうだ?強そうだろ?」
ジョンはそう言うと、ノートに「竜」という漢字を少々ぎこちなくも力強く書き出し、メンバーに見せた。
「これ、クールだろ?漢字はオキナワにいたときに少し覚えたんだ!」
ティファニーが感心したように笑顔を見せ、口を開く。
「かっこいいわ!ドラゴンコーポレーション、いい感じよ!」
ジェネビーも目を輝かせ、ジョンの提案に興奮気味で同意する。
「ザッツクール!強さと共に響くわね!」
一方、リンジーは少し不本意そうな表情を浮かべながらも控えめに同意する。
「まあ…悪くないわね。でもドラゴンコーポレーションって、ちょっとシンプルすぎる気もするけど。」
ジェニーは内心、自身のデザインセンスに自信があったが、表情はクールなままだ。だが、どこか楽しげな声で口を開く。
「ふうん…悪くないわね。これならロゴのデザインも映えそう。」
その横でショーンが控えめに、小さな声で答えたが、その穏やかな口調にはどこか安心感が漂っていた。
「ぼくは…なんでも…大丈夫だよ…ドラゴン、いいと思う。」
一通り意見を交わしながら、メンバーの顔には次第に「ドラゴンコーポレーション」に対する結束が生まれていた。その様子を見て、ジョンは自信満々の笑みを浮かべ、満足げに頷く。
「よし、決まりだな!ドラゴンコーポレーションで行こうぜ!俺たちは、このビジネススクールで最強の企業を作ってやる!」
ジョンの宣言に、チームメンバーもそれぞれ表情を引き締め、心を一つにして次の一歩を踏み出そうと決意を新たにしていた。
ジョンの大胆な提案に、ジェニーは一瞬眉をひそめたが、実際にはそのインパクトに満足している様子が見て取れた。漢字の持つ重厚な雰囲気が、彼女の美的センスに合致したのだ。
こうして「チームドラゴン」のメンバーは、それぞれが自分の意見や強みを持つ個性的で優秀な人材が集まることとなった。互いに引けを取らない実力者たちが揃ったこのチームが、どのような企業を作り上げていくのか、期待と好奇心が次第に膨らんでいった。
「チームドラゴン」のメンバーは、それぞれが異なる分野で卓越した専門性を備え、強烈な個性とプロフェッショナリズムを持った精鋭たちである。MBAプログラムのこのチームプロジェクトは、彼らにとって自身の知識と能力を試す絶好の機会だった。
ジェニーは、デザインの鬼才と称される世界的デザイナーで、マーケティングやブランド戦略にも精通している。彼女の美的センスと鋭いマーケティング能力はチームに欠かせない存在だ。少し気難しい面もあるが、それはデザインとブランドに対する高いプライドと、プロフェッショナルとしての完璧を追求する姿勢から来ている。俯瞰的な視点を持ち、チームの全体バランスを保とうとする彼女の役割は重要だ。
ティファニーは「数字の天才」とも呼ばれる財務のエキスパート。大手企業のCFOを務めた経験から、財務戦略、経営戦略、資金運用に関わるすべての分野に精通しており、彼女の冷静な判断と数字に基づく戦略はチームを支える柱となっている。いつも楽しそうにチームを盛り上げるムードメーカーであり、噂好きな一面も持つ彼女の明るさがチームの活気に貢献している。
リンジーはエンターテイメントベンチャー企業のCEOとして、迅速な意思決定と革新的なビジネスモデル構築能力を発揮してきたリーダーである。クールで負けず嫌いな彼女は、柔軟な発想力と卓越したマネジメント力でチームをリードし、成功のためには努力を惜しまない根っからの努力家でもある。彼女の存在が、チームのビジネスアイディアに新たな刺激を与えている。
ジョンは元グリーンベレーのエリート隊員で、英語、フランス語、ドイツ語、アラビア語など複数の言語を操る多才な戦略家だ。特殊作戦で培った戦略的思考と冷静かつ大胆なリーダーシップでチームをまとめ、中心的存在として引っ張っていく。ユーモアのセンスでチームの緊張をほぐしつつ、洞察力が鋭く、仲間からの信頼も厚い。しかし、実は計算が苦手という意外な一面があり、そのギャップもまた彼の魅力となっている。
ジェネビーは大企業の幹部で、冷静沈着な判断力と卓越した交渉力を持ち、企業統合やブランド戦略に関する洞察力を発揮する業界の女王である。深紅のスーツに身を包み、自家用ヘリやプライベートジェットで通学する彼女は、ビジネスの場では理性を優先しながらも、内に揺るぎない家族観を持つため、チームでは母親的な役割を担っている。時折、荒い気性を見せることもあるが、その一方で仲間を大切にし、頼られる存在だ。
ショーンは卓越したハッキング技術を持つギークであり、チームの影の支え役として情報収集やデジタルセキュリティ面でのサポートを行う。表向きは平凡な学生を装っているが、裏では高度なプログラミング知識を駆使して最新技術をチームにもたらす縁の下の力持ちだ。違法スレスレの手法も辞さず、リスクには慎重なリアリストでもある。仲間に対する忠誠心も厚く、友情や信頼を大切にする。ゲーム好きな一面もあり、スマホには常に10個以上のソシャゲを周回させているヘビーゲーマーである。
こうして「チームドラゴン」は、各分野のプロフェッショナルが集い、それぞれの能力を結集しながら、理想の企業を築き上げるべく動き出した。
チームドラゴンのメンバーがテーブルに集まり、理想の企業のビジネスモデルについて意見を交わし始めた。
「エンターテイメントなんてどうかしら?」
自信ありげに切り出すリンジー。その言葉に他のメンバーも少し考え込んだ。
静かに、しかし鋭い視線で周囲を見渡しながらジェニーが言う。
「モノづくりもいいわね。創造性を活かせるビジネスは強みになる。」
ショーンは少し控えめながらも、提案を続けた。
「飲食業も…悪くないと思うよ。安定した需要があるし、リピーターを狙うビジネスも展開できるしね。」
それを聞いたティファニーが、少し思案顔で首を傾げながら口を開く。
「金融や保険も利益が出やすい業界だし、未来性もあるわね。でも、やっぱり今どきはIT業界が最前線じゃない?技術革新で新たなサービスを生み出せるし、今の時代には欠かせないわ。」
ジェネビーはティファニーの言葉に少し笑いながら、身を乗り出して意気込んだ。
「いやいや、やっぱり華やかで人を引きつけるサービス業よ!エンタメも含めて、お客様に直接価値を届けられる業界こそが一番なんだから!」
それぞれの意見が交わされ、グループ内の議論はさらに活気づいていく。それぞれの視点が個性を反映しつつも、共通のビジョンが少しずつ見え始めていた
それぞれの意見が飛び交うものの、どれも決定打にはならず、メンバーは次第に悩み始める。そんな様子を見て、ジョンが全員の発言を整理するように声を上げた。
「待て待て、ITは競争が激しいレッドオーシャンだし、モノづくりはリスクが大きい。金融系は規制が厳しいし、エンタメ業界は移り変わりが激しい。飲食は人件費に家賃、原材料費のトリプルパンチで意外と難しいぞ。」
ジョンの分析に、チーム全体が少し困惑した表情を浮かべ、考え込んでいる。
その時、竜神崎が真剣な表情で意を決し、口を開いた。
「それならば…ジェネビーどののいう通り、サービス業にしてみてはどうか。中でも、戦略的コンサルティング会社をやってみてはどうでござろうか?」
「ほう、それは面白いな。その心は?」
ジョンが興味深そうに問いかけると、竜神崎はさらに自信を持って説明を続けた。
「戦略的コンサル…つまり、企業に軍師を派遣するのでござる。ジョン殿の軍略、ティファニー殿の経済知識、ジェニー殿のマーケティング、リンジー殿のマネジメント力を組み合わせれば、最強の軍師集団を作り上げ、企業に戦略を提供できるであろう!」
ジョンが面白がって声を上げた。
「なるほど!そして、お前の武士力も加わるわけか。」
「武士力…?それは何でござるか?」
戸惑う竜神崎に、ジョンが大笑いしながら応えた。
「なんかあんだろ?お前にもすごいところが!」
みんなが笑い出す中、竜神崎は少し戸惑いつつも、やがて真剣な顔で自分の強みについて考え始める。
「拙者の強みは、胆力と忠誠心でござる。何を言われてもへこたれず、信じた者に忠義を尽くす。それが私の…そうか!顧客に対する忠誠心、すなわち営業力であろうぞ!」
ジョンは大笑いしながら賛同した。
「そうだ!営業力だよ。お前には根性がある。それが営業マンの武器ってやつさ!」
「なんと…!私の天職は営業であったか!」
感心した様子でつぶやく竜神崎に、メンバーたちも微笑みながら頷く。こうして、チームドラゴンは戦略的コンサルティングをビジネスモデルとして掲げ、全員がそれぞれの強みを最大限に活かす企業の創造に向けて一歩を踏み出した。
ジョンがメンバー全員を見渡しながら、意気揚々とチームの役職を決めていく。
「よし、役職を決めるぞ。社長…いや、CEOは俺な!」
ティファニーが微笑みながら軽く肩をすくめる。
「まあ、自信があるのね。」
リンジーが少し不満げに呟いた。
「私も一応CEOだけど…まあいいわ。」
ジョンは自信満々にティファニーに向き直る。
「ティファニーはもちろんCFOだ。財務は任せたぞ。リンジーはCOOで実務全般をよろしく!ショーンはCTOで、ジェネビーはSecretary(コーポレート秘書)だ!」
竜神崎が少し首をかしげながら訊ねる。
「秘書…?私が知るところでは、秘書といえば大名の隣に控える小姓のような役職であると聞いているが…」
ジェネビーは微笑んで説明する。
「いいえ。アメリカでの『コーポレート秘書』は、単なる秘書とは違うの。取締役会の議長役やコーポレート業務全般を担う役職で、会社にとって非常に重要なポジションよ。実際には社内ナンバー3〜4位の位置づけで、私も今の会社でその役職を頂いているの。」
竜神崎は納得して深く頷いた。
「なるほど、流石でござるな。ジェネビー殿の経験があれば、この役職も心強い!」
リンジーが少し皮肉めいた口調でジョンに話しかける。
「まあいいわ。でも、あんたは具体的に何をするの?」
ジョンは冗談交じりに肩をすくめて笑う。
「俺は社長だからな!ふかふかの椅子に座って、指示を出してるさ!ははは!」
それを聞いたジェニーがクールに応じる。
「ふん…私はCMOでいいわ。」
控えめなショーンが少し照れながらも補足する。
「最近ではC-Suiteにも様々な役職があって…これまでのCEO、CFO、COOのほかにも、CMOやCTOなんかも存在することが一般的になってきているんだよ…」
ジョンが楽しそうに手を打つ。
「で、竜神崎は…CSOだ!」
竜神崎が戸惑いながら聞き返した。
「CSO…?それは一体何でござるか?」
ジョンが大笑いしながら言う。
「チーフ・サムライ・オフィサーだよ!わっはっはっ!」
竜神崎はジョンの冗談に一瞬戸惑いつつも、徐々に理解し、笑いながら頷いた。
「なるほど、チーフ・サムライ・オフィサーとは、面白い発想でござるな!」
ジョンは肩をすくめ、楽しそうに続けた。
「だろ?みんなにはそれぞれの専門分野があるけど、竜神崎、お前は俺たちの精神的支柱ってわけだ。戦略を練るだけじゃなく、チームの士気を高めてくれる頼れる存在なんだよ。」
ティファニーも笑顔で竜神崎を見て、彼を温かく見つめた。
「そうね、まさに私たちの武士道精神そのものじゃない?」
リンジーも皮肉めかしながらも、微笑んで言う。
「まあ、確かにドラゴンコーポレーションにはぴったりね。侍がいる会社なんて、聞いただけでインパクトは絶大だわ。」
ジェネビーが手を叩き、興奮気味に賛同した。
「それに、お客様に対して誠実なサービスを提供するという精神があれば、絶対に成功するわ!」
一方、ジェニーは冷静に微笑みながらも、クールに応じた。
「ふふっ…じゃあ、私はマーケティング担当として、侍精神をブランディングに活かすわ。」
控えめなショーンも、少し照れたようにしながら、温かい眼差しで周囲を見回した。
「C-Suiteの中でも、こうして役割を細かく決めるのは重要だよね…僕もサポートとしてみんなを支えるよ」
その後、ジョンがふと真面目な表情になり、高らかに声を上げる。
「よし、これでみんなの役職も決まった。俺たち『ドラゴンコーポレーション』の結成を宣言するぜ!」
その瞬間、メンバー全員が意気投合し、自然と拍手が沸き起こった。
こうして、侍の精神とドラゴンの強さを象徴する「ドラゴンコーポレーション」が誕生し、仲間たちの笑いと希望に包まれながら、彼らは新たな冒険に胸を膨らませた。
チーム全員が笑顔でテーブルを囲み、「ドラゴンコーポレーション」のビジネスモデルについて熱心に議論しながら、最初のグループワークが進んでいく。それぞれが持ち寄ったアイデアが交差し、意見が交わされるたびに、チームとしての結束が少しずつ強まっていく。
こうして、「ドラゴンコーポレーション」が誕生した。仲間たちと共に、竜神崎はビジネスの新たな道を歩み始める。果たして彼らの企業はどんな未来を切り拓いていくのか…?数々の挑戦と共に進む、彼らの冒険がいよいよ始まる。
竜神崎とジョンが冗談を言い合いながら役職を確認し合い、リンジーやティファニー、ジェニーも笑顔でその様子を見守る。ショーンも控えめに微笑み、その場は和やかな雰囲気に包まれていった。
次回 第4話「コンサル編~サムライ対海兵隊~」