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列車・電車大好き人間

 一方で鉄道の方にも力を入れていて、休みの日には、近くを通る私鉄の電車を見に行っていた。特急や急行、普通列車の形式や行き先を見たり、写真に撮ったりしていた。あれから40年以上が経過して、私が当時写した車両は大半が引退したか、地方鉄道に譲渡されて大きく様変わりしている。そしてクラブ活動である鉄道クラブでは、小学4年生でありながら、主に発表するのは私で、私鉄・国鉄の特急・急行列車の名称や、使用されている車両の歴史などを調べて発表していた。クラブ活動がある日は時刻表や鉄道写真集などをもって行くので、かなりの重量で、クラブが終わって家に帰って

「ただいまぁ~。あぁ~肩が凝った~」

 と私が言うと母が

「どないしたん?」

 と言うので私は

「電車の本とか、時刻表が重いねん」

 と言うと、母は私の肩を優しく揉んでくれた。母が

「少し荷物を減らしたどうなん?」

 と言うのであるが、どれも大切な資料なので減らせないというのが正直なところであった。毎週あるクラブ活動も3月を迎えて6年生が最後のクラブ活動の日を迎えた。先輩が私に

「次はリンダ君が主に鉄道クラブを引っ張っていってほしい。この1年ありがとうな」

 という言葉をかけてもらった。そしてそれからしばらくして6年生は卒業式を迎えて、姉は5年生であるが、在校生代表として卒業式に出席しに行った。4年生以下の児童は休みで、この日は父も母も仕事に行っていないし、姉は学校、妹は保育園に行っているので、家には私一人。誰もいなくて暇を持て余していた。暇なので近所のしんちゃんのところに遊びに行って、一緒に遊んでいた。ただやはり、くみちゃんがいないのは寂しい感じがした。くみちゃんが亡くなって1年がたとうとしていた。しんちゃんと遊ぶときもくみちゃんの話はしなかった。姉を亡くして悲しい思いをしているのはしんちゃんだということをわかっていたから。しんちゃんもくみちゃんの話は、私の前ではしなかったのではないかと思う。多分お互いに気を遣っていたのだろう。


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