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独身最後の日

 結婚式前日、大阪から親戚一同や友人たちが続々とやってきた。それぞれ手配したホテルに泊まってもらって、私は独身最後の夜を星田・柳井・長井と一緒に飲みに出かけた。久しぶりに会う大阪の友人とは、積もる話もあって、なかなか楽しいものであった。こうして大阪の友人と一緒に酒を飲みかわすのは同窓会以来で、途中で楢崎先生も呼ぼうということで、楢崎先生の泊まっているホテルに電話して、楢崎先生とも一緒に酒を飲みかわすことになった。

 連絡してからしばらくして楢崎先生が到着して、一緒に飲んでいると、私たちが小学生だったころの話になった。私が大阪から山口に引っ越しした後、先生は私のことがやはり気になっていたそうで、

「今頃リンダはどうしてんやろうなぁ」

 って思っていたそうである。それで先生は私に

「今はどんな仕事してるんや?」

 と聞かれたので、自分の仕事について話をして、今は新たに入った新入社員の指導に当たっていること、来年度配属される新入社員のペアコーチを任されることになったなど話をして、先生も感慨深そうに

「そうかぁ、みんなもう、そういう責任のある立場になってるんやなぁ」

 と話していた。永井たちは私に

「今もやっぱり鉄道関係のことやってるんか?」

 というので

「おぉ。俺は永遠の鉄道小僧やからなぁ。ついこの前までは日本全国を鉄道で旅しとったわ」

「やっぱりリンダらしいなぁ」

 などいろんな話をして、私もみんなのことが気になっていたので

「みんなは俺が引っ越ししてからどうしてたん?」

「みんな元気にやっとったで。同じところに住んでいる奴が多いから、しょっちゅう顔合わせるけどな、皆あんまり変わってへんわ」

「そうかぁ、結婚して子供がおる奴もおるんちゃう?」

「あぁ、そういえば○○がもう二人の子供のおやじになってるわ。中には高校卒業してすぐに結婚したのもおるで」

 などかつてのクラスメイトの近況も聞くことができた。そうして結婚前夜の夜は更けていき、私もそろそろ家に帰らなくてはいけない時間になってきたので、家にタクシーで帰って、眠りについた。この部屋で眠るのも今日が最後だと思うと、なかなか寝付けなかった。


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