次のステージ発表
文化祭が終わって最初の土曜日の練習は、次に演奏する場所をどこにするかであったが、市の郊外にある養護施設で、1996年のGW期間中ということが決まった。まだその施設で演奏するには日にちがあるため、まずは演奏する曲目選びからスタート。小さい子供から、18歳の高校生まで一緒に共同生活をしているため、幼い子供が聴くような、アニメの主題歌から、アイドルグループ、この当時人気のあったJ-POOPからの選曲となった。セーラームーンやドラえもん、SMAPのヒットメドレー、岡本真夜さんのTOMORROWや、サザンオールスターズのヒットメドレーなどが選曲された。そして、サザンの曲の楽譜を見てみると、目が点になった。トロンボーンパートはほとんどが主旋律で、それもテンポが速いうえに高音を出さなければならないため、かなりしんどい感じがしたのであるが、実際に演奏してみると、気合入れて演奏しないと、途中で音が息切れして、切れてしまいそうであった。特に私はトロンボーンパートでは、一番高音を出すことが要求される1stを担当しており、なかなか厄介であった。一番高い音は普通の音階よりも、さらに1オクターブ高いラの音を出す必要あったのであるが、なかなかそこまで高い音が出せないためどうしようかと思っていたのであるが、あれこれ考えるよりも、勢いをつけて一気に息を吹き込めば出るんじゃないかと思い、少し息を入れる量を増やしてみたら、何とか音が出たので、正直
「やれやれ…。やっと音が出たわ」
というのが正直な私の気持であった。
こうして、かなりハードルの高いサザンの曲が選曲されて、どうにかこうにか音が出るようになって、よかったと思う反面、息切れしないようにするのが大変であった。あと、セーラームーンも、繰り返すリズムが多くて、楽譜をしっかりと目で追っていないと、
「今どこだっけ?」
ということになりかねないため、要注意であった。そうして、あらたな楽曲が決まって、特にサザンは気合入れて演奏をしていた私である。正直、あのアレンジは、本当にマジでしんどかった。




