久しぶりの高校の文化祭参加
清田が帰った後はいつもののんびりとした日曜日を過ごして、いつもの1週間がスタート。お盆休みが終わった後からは、11月に行われる学校の文化祭に向けた練習で日曜日の昼間も学校に行って練習する日々が始まり、それまでは各パートに分かれて練習していたのであるが、そろそろ全体で練習しようということで、音楽室に皆が集まって文化祭で演奏する曲を初めて全体で通して演奏してみた。最初にしてはなかなかいい感じじゃないかと思った私である。そうこうしているうちに11月の文化祭本番を迎えて、まずは部室に集まって、現役の吹奏楽部員と音合わせをして、全曲を演奏。やはりさすがに毎日練習しているだけのことはあって、現役の高校生の演奏技術は私達よりもはるかに上手であった。やがて部室での音合わせを終えて、体育館裏まで楽器を運び出して、演劇部のステージ発表が終わると、幕が下ろされて私たちがステージに楽器を運び入れて、それぞれの所にセッティングして決められたところでスタンバイ。やがてアナウンスが入り、幕が上がって吹奏楽部の顧問の先生のタクトが上がって、振り下ろされる。このタクトが上がってから振り下ろされるまでの間が一番緊張する瞬間で、タクトが振り下ろされると同時に演奏が始まって、最初の音がきちんと決まると、不思議と緊張もほぐれるもので、曲が終われば客席から拍手が沸き起こる。そして、私が次の曲紹介の時に客席をふと見てみると、私の両親が見に来ていた。一応誘いをかけておいたのであるが、まさか見に来るとは思ってもみなかったのでちょっと驚いたが、まずは演奏することに集中しなければと思って、気持ちを切り替えて次の曲の演奏。みんなが知っているアニメの曲を演奏して、その後は演歌や時代劇のテーマソング、J-POPを演奏して、6曲全て演奏し終わると幕が再び下ろされて、楽器を部室まで運び込んで、顧問の先生から無事に終わったことへの感謝の言葉が述べられて、文化祭の本番での演奏は終わった。現役の高校生とのセッションというのは、普段はなかなかできないため、私たち卒業生にとっても新鮮で、久しぶりに吹奏楽の楽しさを味わった。そして、私は自分のトロンボーンを車のトランクに積み込んで、楽器をいったん家において、打ち上げ会場であるファミレスに向かった。私達だけであれば夜に居酒屋で飲んでもよかったのであるが、流石に高校生も参加するため、そういうわけにはいかず、ファミレスでの打ち上げとなったのである。この打ち上げには私達が高校生の送迎役も兼ねていたので、私の車にも何人か乗せて連れて行ったのであるが、皆文化祭が無事に終わってホッとしたのか、車の中でもお喋りに花が咲いて賑やかであった。その打ち上げも終わって、OB・OGバンドの活動もこの年の活動は締めくくりを迎えた。




