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納車

このころは車も飛ぶように売れていて、どの車種も、納車まで1か月くらいはかかっていた状態で、私が頼んでおいた車も、当時絶大な人気を誇った車で、私が免許を取ってから行ったディーラーでも、営業担当の方からは

「今からご注文ですと、納車は6月に入ってからになります」

という事だった。そして、実際に納車されたのが6月半ば。これで、自分の車が家に来て、車通勤になるわけであるが、通勤方法が変わるので、会社の駐車許可証の発行や、通勤ルマップの作成、その他いろんな変更が必要となるため、実際に車通勤を始めたのが、これよりも1週間ほど後になってからであるが、車通勤になったらなったで、親としては、今度は

「車で事故を起こさないか」

という心配もあって、最初は父か母が一緒についてきて、私を会社で降ろしたのち、再び家に引き返して、残業時間の発表があった後、休憩時間に家に電話して、残業が終わるころに再び迎えに来てもらうという方法をとった。これは1か月ほど続けたであろうか。車の運転にも慣れてきて、もう大丈夫だろうということになって、7月の中頃、ようやく私一人で車通勤することになった。


一人での車の運転


 初めて自分一人での車の運転は、さすがに緊張した。会社の駐車場に入る前、社員証を掲示して、工場の中の決められた駐車スペースに車を停めて、そこから作業着に着替えて、始業までの時間を、休憩所に設置されたテレビを見ながら過ごすのが、この当時の私の過ごし方であった。そして始業前には、各職場でミーティングが行われて、一日の作業の流れや、反対直からの申し送りなどが伝えられて、そこから準備体操が行われたあと、各持ち場に行って、始業前の点検などを行う。普段と変わったところはないか、設備や道具に異常はないかなどの確認をして、慌ただしく始業時間を迎える。始業時間のベルが鳴ると、休憩時間を除いて終業のベルが鳴るまでは、自分の持ち場を離れることはなく、大半を自分持ち場で過ごすことになる。そして、入社間もない私にとって、一番大変だったのが、半年間、毎日日記を書いて、上司に提出しなければならない事であった。その日に仕事であったことや、思ったことなどを書くのであるが、そう毎日変わったことや、家でのことなど、書くネタがあるわけでもなく、何を書こうかということも大変であったし、昼勤の時では19時過ぎまで残業があることも多いほか、夜勤では大体7時ごろまで仕事をしていたので、特に夜勤が終わって、家に帰ってから机に向かって日記を書くというのは、睡魔との戦いであった。

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