どこに問題が?
更新が遅くなってしまいました。
すみません。。
「ん〜〜!おいちい!!」
お肉がトロトロ!もう歯なんていらないくらい柔らかい〜!
脂は、もはや異次元で、飲める!飲みたい!
さらにこのソース!スパイスの配合が神がかかっていて美味いのなんの!
あぁ…噛みたくない…飲み込みたくない…。
ずっとこの美味さをおくちに閉じ込めていたい…。
わたしは、両の手で口元を隠し天を仰いだ。
こうすれば、1秒でも長く保たせる気がするからだ。
焼いているときから美味しいのは分かってた。
だけど、実際に口にすると、匂い以上に旨みがスゴイ…!
「っんん…!!」
ここでタイミング良く隠し味が現れた。
あとを引く爽やかな柚子と、ピリッと辛い胡椒に、思わず咀嚼をしてしまう。
あぁ最高〜!今日はなんて素晴らしい日なの〜!!
わたしは、ハイテンションのままあっという間に完食して、ふと振り返った。
この世界には、日本が誇る調味料の「さしすせそ」のうち、「し」しか流通しておらず、「さ」は高価で「す」「せ」「そ」は見たことがない。
ないからなんだ。
ないのなら、作ればいい。作ればいいのだ!
酢はお米、お醤油とお味噌は、大豆と麹が要るな…。
そうだ!いっそ、お米を作ろうっ!
お米を作れば、このお肉で牛丼が食べられる!
あっ!肉巻きおにぎりも食べたい!!
器とお箸は、テオ兄に作ってもらってーー
「……。ミア?いつもこうなのかい?」
はち切れそうなお腹を摩り、お米に夢を馳せるわたしの邪魔をしてきたのは、暴君王子ことギル兄だ。
なに?食事の時間は黙ってろって?
この場で口に出せるなら言いたまえ。
攻撃の口火を切るぞ?
もちろんわたしを含め孤児院メンバー全員のだ。
騒がしいと言われれば、その一番は、言わずもがな手のかかる両思いの2人だ。
ゲホゲホッと顔を赤らめて咽せるジン兄の背中をバシンバシンとベル姉が力強く叩いている。
様子からして、ベル姉に何か言われたのだろう。
今日も今日とてラブラブだ。
そんなバカップルの向かいでは、互いのほっぺをつつきあうテオ兄とロッテ。
美味しいものを食べたところでほっぺは落ちないのだが、もらい泣きしそう。
家でもお肉食べようね!持って帰るから!
その癒し兄妹の横では、大事そうに小さいお口でちまちまとパンを咀嚼するジェシカ姉と、横から「お恵みを…」と懇願するアクア姉。
いつもの癖で、味わうことなく胃袋へ運んだのだろう。
アクア姉のお皿は、パンで拭ったのか、ソース一滴すらついていない。
おかわりが欲しいのはわかるけど、ジェシカ姉は意外と頑固だから、お恵みはたぶんしてくれないよ…?
院長はというと、あまりの美味しさに感極まって、全身が発光している。
ビーちゃん曰く、魔法のコントロールが狂ったらしい。
しっかりして!天に召されるにはまだまだ早いんだから!
「…こうとは??」
わたしはみんなを見遣ってから、ギル兄に疑問符で返した。
内心、すっごくイラっとしている。
そっちが勝手に割り込んできたんじゃない。
賑やかな食卓が嫌いなら、私室でぼっち飯したら〜?
なんて睨むわたしを他所に、ギル兄は黙って目を細め、ひとりだけ別世界の住人かのよう。
ギル兄の内心が…読めない…。
べ、べ、別に、読む義理なんてないし!
大体なんでわたしが読まなきゃいけないの!
しかし、わたしの口は、思考より早く動く。
「どこに問題があるの?」
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今後、作品を作っていく上での糧になります!
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