パーティーの準備
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わたしは絶望のあまり、これまた高そうなソファに倒れ込んだ。
目の前にウーシーのお肉があるというのに、この時間はシェフが不在だという。
やっとここまで来たのに、おあずけだなんて…。
むり過ぎる…。
心底打ちひしがれているというのに、相棒たちがまた喧嘩をしていて五月蝿い。
ー離せ!これは俺様のものだ!
ーいや!運んできたのはビーちゃんだもん〜!
ー黙れ!柚子胡椒は俺様のものだ!よこせ!
ー絶対いや!ビーちゃんの!!
喧嘩の仲裁に入る気力なんてな…
ちょっと待って、今なんて?何を持ってるって?
わたしは、ガバっと起きて、相棒たちを鷲掴みした。
2人(2匹)の話をまとめると、ギル兄の部屋に入ってすぐ肉の塊を見つけ、お肉が食べれると察知。
肉には絶対柚子胡椒だと言い張るクロに、ビーちゃんが興味を示して、家まで取りに行ったという。
毎日飽きずに喧嘩している関係なのに驚きだ。
クロから懇願され最近栽培し始めた柚子。
前世から大好物だったらしい。
商品としてなかなか卸せる形に実らず、だけど捨てるにはもったいないという理由で、先日ペースト状にしたばっかりだった。
わたしの知らないうちに胡椒を混ぜたのね。
ウーシーのお肉に柚子胡椒とか……
絶対美味いやつじゃん!!
2人ともグッジョブ!
美味しいお肉の前で喧嘩なんて愚問!
作るよ!えいえいおー!!
まだ睨み合う相棒たちをよそに、わたしは、握りしめた拳を空に掲げたのだった。
一同は、庭にあるガゼボにやってきた。
最上級のお肉を最高の状態で食べる方法。
それは目の前で焼きながら食べることだ。
邪魔な王子の接待は院長に任せ、ロッテに小石を集めさせ、テオ兄がそれを土魔法で大きく平たく固める。
そしてそれを、ベル姉とアクア姉が水魔法で綺麗に洗い、ジェシカ姉が火魔法で温めたらーーー
即席鉄板のできあがり⭐︎
魔法って便利だね〜!
この限られた環境でも、わたしは妥協なんてしないよ。
「なんて綺麗なんだ…あざかやな紅色の赤身が、透き通る白さの脂が、神々しい…」
鼻がひっつくくらいの距離で肉塊を褒め称えているのは、テオ兄だ。
魅力は分かった。充分に分かった。
ちょっとどこうか。
「カットするからあっち行こー」
わたしはそう言うと、テオ兄の背中をぐいぐいと押して、場を離れる。
シェフの代わりは、風魔法使いのアル兄だ。
デッカい包丁に魔法を纏い、肉塊のサシを狙う眼差しは、驚くほどカッコ良かった!
そう口に出すと、きっとアル兄は顔がタコさんになるから、胸の内に秘めておいた。(ずっと秘めておく)
さあ!腹ペコ雛ども!
焼くよー!準備はいいかーい?
またタイトルを変更して、すみません。
ラストをどうするか悩んでいます。。
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