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神様と作ろう新世界 〜ケモミミ世界で純愛ラブコメ異世界リアルサバイバル〜  作者: 河合 翔太
第1章 改訂前作品(改訂終わったら消します)
86/244

第85話 水道を作ろう(前編)

【異世界生活 68日 19:30】


 夕食を食べて、日課のお祈りをしたときに問題が起きる。


「あれ? 今日のお祈りポイントの増加多くない?」

俺は気づいてそう言う。

 いつもなら1日のお祈りで得られるお祈りは6000ポイントだが、今日は6500ポイント増えている。

 みんなも首をかしげる。


「それは、レイミがレベル31になったからだな」

そう言って、夜の暗闇の中、光が溢れ、いつもの透明なおっさんが現れる。


「前にも言っただろ? レベルが上がると、お祈りの質が上がるって。それがレベル31ってことだ。レベル31になると魂の質も上がり、お祈りの力、願いの力も上がって、俺に流れてくる信仰心の力が増えるって訳だ。だから、お祈りポイントも1.5倍、いままで1000ポイントだったものが1500ポイントに還元ポイントが上がったってことだな」

神様がそう言う。


「なんか、買い物するときのポイントカードのポイントみたいだな。よく買いに来ているお客さんは還元率1.5倍みたいな」

一角《いずみ》が余計な事を言う。


「おいおい、なんかお祈りの価値を下げるようなことを言わんでくれよ」

神様が呆れ顔でそう言う。

 実際ポイント還元性にしたのはこのおっさんだし、実際システムがチープだし、一角《いずみ》にそう言われても仕方ない気もした。


「まあ、とりあえず、みんなもレベル31になれば1日にもらえるお祈りポイントが1.5倍になるし、レベル50になれば2倍になるからレベル上げも頑張ってくれよ」

神様がさわやかな顔をしてしれっと面倒臭い事を言う。

 レベル50まで上げるのにどれだけ時間がかかってどれだけ危険なのか想像もつかない。


「ふふっ、あともう少しで500ポイントからおさらばだ。こんなところでも流司《りゅうじ》と私の差がつくな」

一角《いずみ》がそう言ってどや顔で俺を見る。


「500円が750円になるだけだろ? レベル50になっても1000円。ワンコイン女がツーコイン女になるだけだ」

俺は興味なさそうにそう答える。

 明日乃《あすの》ならレベル50になれば3000ポイント、1500ポイントも追加になるが俺や一角《いずみ》がいくら頑張っても所詮500ポイント増えるだけという。信仰心の低さは変わらなそうだしな。


「ぐぬぬぬ」

一角《いずみ》が悔しそうな顔をしている。


「まあ、500ポイントが1000ポイントになるだけでも大きいぞ。初級魔法を1日1回しか使えないものが3回使えるようになるってことだしな」

神様が一角《いずみ》を慰める。


「おお、魔法1回が3回は大きいな。そして、現時点でも、流司《りゅうじ》は初級魔法1回分しか回復できないが、私は初級魔法2回分、1日で回復できるってことだ」

一角《いずみ》が自慢げにそう言う。

 まあ、明日乃《あすの》のお祈りポイント回復力に比べたら大したことないけどな。というか、俺も一角《いずみ》も明日乃《あすの》の信仰心の高さに一生おんぶにだっこってことか。


「ま、まあ、人の力はお祈りポイントの量で決まるわけじゃないからな。仲間の為に何ができるかが大事だ。ということで、信仰心が低くても腐るなよ」

神様が申し訳なさそうな顔をしてそそくさと逃げるように消えていく。

 まあ、神様の最後の行動は最悪だったが、「仲間の為に何ができるか」。この言葉は俺の心に少しだけ刺さった。


「人には得手不得手があるんだし、自分のできることを精一杯やればいいと思うよ。私だって体力がないから、みんなより力仕事はできないしね」

明日乃《あすの》がそう言って締めくくる。

 そうだな。みんなで弱点を補いあって助け合って生きていけばいい。

 また、明日から頑張ろう。



【異世界生活 69日 4:30】


「今日はみんなどうするんだ?」

朝食を食べながら俺は聞く。


「私はいつものニワトリの世話と農作業かな? 水汲みとかもしないといけないし」

琉生《るう》がそう言う。


「水と言えば、私たちもそろそろ水浴びに行きたいわ。3日水浴びしないのはちょっと女の子としても恥ずかしいし」

真望《まも》がそう言って水浴びを希望する。


「どうせならお風呂とか入りたいけどな」

一角《いずみ》が余計な事を言う。


「そろそろ、水道が必要かな?」

鈴《すず》さんがぼそっとそう言う。


「水道はいいよね。泉にまで行かなくても水浴びできるし、水汲みも行かなくてよくなるし」

明日乃《あすの》が水道と聞いて飛びつく。


「鈴《すず》さんは水道作る時間ある?」

俺は気になって鈴《すず》さんに聞く。


「うーん、はた織機の改造とか、農具の改造とかやりたいことはいっぱいあるけど、先に水道を作っちゃった方がいいかもね。あと、ついでにお風呂とかも?」

鈴《すず》さんはそう言って水道作りを優先してくれるようだ。


「お風呂はともかく、泉から水をひく水道は欲しいかもしれないな。今日はその作業をするか」

俺はそう言う。


「まあ、1日や2日でできる物じゃないとは思うけどね」

鈴《すず》さんが少しあきれ顔でそう言う。


「マジか? 1日でぱっと作れない?」

俺は鈴《すず》さんに聞き返す。


「泉まで歩いて30分、行きは坂道だし、まあ、泉の方が高度的に高いところにあるみたいだから作るのは簡単そうだけどね。竹をパイプにするとして、節を抜いて接続して高低差を維持する為にパイプに足を生やしてをここまで引いてくる。まあ、簡単な作業ではないよね」

鈴《すず》さんがそう言う。

 特に足、三脚の様な台を作ってその上にパイプを通していくのが面倒臭いらしい。


「あると便利だよね?」

明日乃《あすの》が物欲しげに俺と鈴《すず》さんにそう言う。


「まあ、必要なものだし、少し時間がかかっても作ろうか。時間を気にせずに水浴びできるのはうれしいし」

鈴《すず》さんはそう言って水道作りが決定する。

 鈴《すず》さんは鍛冶に夢中になると水浴びに行く暇もなくなるしな。


 一角《いずみ》はもう少しでレベル31になるそうなので麗美《れいみ》さんと魔物狩りに。

 真望《まも》は変わらずはた織り機で麻布作り。琉生《るう》も午前中、ニワトリの世話と畑作業をしてから途中参加、俺と、明日乃《あすの》と鈴《すず》さん、眷属3人で水道作りをすることになった。


 とりあえず、水源となる泉とその隣にある竹林に移動する。

 今日は麗美《れいみ》さんも変幻自在の武器を貸してくれたのでノコギリ2本+鉄のノコギリ、それと、鈴《すず》さんが暇な時に作ったらしい青銅製のノコギリ、4本あるので効率的に竹が切れそうだ。


「とりあえず、太い部分をパイプにして、それより先は3つつなげて三脚みたいな足の材料にする感じかな? で、節を抜くのが大変になるから、パイプは1メートルくらいのものを幾つもつなぐ感じかしらね」

鈴《すず》さんがそう説明し、とりあえず、根元から2メートルを2本のパイプに、そこから先の部分は足として使う感じだ。


 俺達はとりあえず、竹を斬り倒し、太い部分を1メートルくらいの長さに切り、棒で突いて竹の内側の節を抜く作業をする。二人一組で、1人が竹を抱えて、もう一人が棒で付いて節を抜いていく。俺がひたすら竹を切り、鈴《すず》さんが鉄製のノコギリで長さを整え、明日乃《あすの》とシロで節を抜く。レオとココは鈴《すず》さんに言われた竹以外の素材を探しに行くらしい。


 黙々とパイプ作りをしている俺達。

 レオとココが少し大き目な丸太を二人で運んでくる。


「鈴《すず》さん、これは?」

俺は気になって聞いてみると、


「取水用の桶ね。水の沸きだし口に設置して、そこからパイプをつなぎ始める感じ。ニワトリ小屋の水桶みたいに縦に半分に切って、中をくり抜いて桶にして、穴を開けて、そこに竹を差し込んで取水口にするかんじね」

鈴《すず》さんはそう言うと丸太を受け取り、その桶を作る作業に入る。

 丸太をのこぎりで縦に半分に切断すると、変幻自在の武器を手斧(ちょうな)という江戸時代の大工さんが使っていたような鍬(くわ)と斧(おの)の中間みたいな道具で、丸太をくり抜いていく。

 

 鈴《すず》さんが竹を切る役を抜けてしまい、俺は竹を切る役と、長さを1メートルに切りそろえる役をひたすらやる。

 とりあえず、パイプ部分の切断だけ優先的に行う。

 レオとココは枯草を集めに行くらしい。竹同士のつなぎ目に巻いて水漏れを防いだり、荒縄の材料にしたりするためだ。


 途中で、琉生《るう》と真望《まも》が合流する。


「水浴びがしたいから少しだけ手伝うだけよ。お昼からはまた麻布作りに戻るからね」

真望《まも》がそう言って、とりあえず、琉生《るう》と一緒に水浴びをする。

 鈴《すず》さんも一緒に休憩がてら水浴びに行く。

 明日乃《あすの》は昨日、こっそり麗美《れいみ》さんや一角《いずみ》と一緒に水浴びに行ったらしいので、今日はお預けだ。

 3人が水浴びを終えたので、俺も交代して水浴びをする。

 真望《まも》がみんなの着替えも持ってきてくれたらしいので着替えて洗濯もする。真望《まも》はこういうところ気が利くんだよな。


 水浴びと洗濯をして、心機一転、水道のパイプ作りの作業に戻る。

 俺が竹を切り、琉生《るう》が長さを整え、明日乃《あすの》と、シロが節を抜き、真望《まも》は荒縄づくりを始める。

 レオとココはひたすら枯草集めだ。

 

 鈴《すず》さんが作っていた丸太の桶も出来上がり、俺と二人で設置の作業に移る。

 俺の仕事は真望《まも》が引き継ぎ作業を続ける。


「とりあえず、ここに、丸太の桶を設置して、水をひきましょ」

鈴《すず》さんがそう言い、いくつかある、泉に流れ込んでくる小川のうち、水量が多いものに桶を設置する。

 岩の位置とかちょうどよく、桶がしっかり収まる。丸太の桶が流されないようにその周りを岩で固定する。

 最後に桶の横に開けた穴に竹のパイプを刺して出来上がりだ。

 竹のパイプから水が出だし、泉に流れていく。


「ここから水道を作っていって、全部できたら、このパイプと水道をつないで水が流れ出す感じね」

鈴《すず》さんがそう教えてくれる。

 最初からつないでしまうと水道を作る作業中、現場が水浸しになってしまうので最後にこの取水源と水道をつなぐらしい。

 

 一度、泉から出て、いつも通る獣道に沿って水道を作る作業に移っていく。

 とりあえず、地面に3本先を尖らせた竹を杭のように打ち込み、その杭に三脚のように組んだ3本の竹を結び地面に固定する。杭のおかげで三脚がしっかり安定する。

 その隣にもう一つ三脚の様な足を立て、その間に1メートルのパイプを通し、荒縄で固定。

 パイプの先に新しいパイプを継ぎ足し、三脚をもう一つ作ってパイプを固定する。その繰り返しだ。


 竹のパイプは上流を太い方にして下流の細くなった竹に新しい竹の太い方を差し込む。角度が必要な場合は継ぎ足す方の竹の断面を斜めにして角度を調整する感じだ。90度近く曲がる場合は、縦に短い竹を接ぎ足し、90度曲げるそうだ。結構、パズルゲームのような想像力が必要な工事かもしれないな。

 パイプとパイプの接続が緩い場合はレオとココが集めて来た枯草を細い方の竹に巻いて太さを調整し、きつい場合は両方をナイフで削ってちょうどいい太さにしてから接続する。

 

 鈴《すず》さんは怪しい三角形の道具を使って何かを図りながら竹のパイプを設置していく。


「鈴《すず》さん、それって?」

前に鍛冶工房で見たことあるような道具が気になって聞いてみる。


「ああ、私が考えた水平器ね。正三角形の特性を生かして、水平が測れるようにした装置ね。三角形の頂点から垂らした糸と重りが底辺の真ん中に付けた印と合えば水平、ズレたら、ズレた方に傾いているってわかるのよ」

鈴《すず》さんがそう言って、三角形に組んだ同じ長さの竹の板を見せてくれる。

 説明の通り、三角形の頂点に糸が結んであって、そこから垂れる糸と重りで角度がだいたい分かるそうだ。なるほどな。


 そんな道具を使いながら、少しずつ拠点に向けて下を向くようにパイプを設置していく。


「りゅう君、もうすぐお昼になるから、先に帰ってご飯作るわね」

竹のパイプを補充にいったところで、明日乃《あすの》がそう言い、明日乃《あすの》と琉生《るう》と真望《まも》が拠点に帰る。

 真望《まも》は料理しないだろうけど、ちょうどいいから帰った感じか。


 眷属3人が竹を切り、節を抜く作業を継続してくれるが、眷属たちは変幻自在の武器を使えないのが厳しいな。レオが鉄製のノコギリで竹を切り、シロとココが協力して節を抜いていく。


 30分ほど作業をしてから俺達も拠点に帰る。

 レオとココは夕食しか食べないので作業を続けるそうだ。

 シロは草食で毎食食べるので俺達と一緒に一度拠点に戻る。



【異世界生活 69日 12:00】


「結構疲れたね」

明日乃《あすの》が昼食を食べながらそう言う。


「竹を切る量も半端ないけど、竹のパイプをつないでいく作業も地道でなかなか先に進まないな」

俺もそう言って少し音を上げる。


「まあ、少しずつやっていきましょ? 飽きたら別の作業とかしてもいいし」

鈴《すず》さんがそう言う。


「え~、私は1日でも早く拠点に水道が通ってくれると嬉しいんだけどな。毎日水浴びできるようになるし、洗濯も楽になるし」

明日乃《あすの》がそう言って少しがっかりする。


「じゃあ、午後も頑張らないとね」

琉生《るう》がそう言って笑い、明日乃《あすの》がぐったり、疲れた顔をする。

 まあ、明日乃《あすの》は早く作りたいみたいだけど、できるところまでやって、疲れたら休憩とか他の作業をしてもいいしな。

  

 そんな話をしながらお昼を食べていると、一角《いずみ》と麗美《れいみ》さんも帰ってくる。


「流司《りゅうじ》、私もレベル31になったぞ。お祈りポイントも1.5倍だ」

一角《いずみ》が嬉しそうに俺に自慢する。


「じゃあ、明日から休んどけ。俺と明日乃《あすの》がレベル上げをする」

俺はそう言って聞き流す。


「休んじゃダメだよ。水道作ってもらわないと」

鈴《すず》さんがそう付け足す。


「あと、できれば魚も獲って欲しいかな? 熊の肉もそろそろ足りなくなりそうだし」

明日乃《あすの》がさらに付け足す。


「やることいっぱいでよかったな」

俺は一角《いずみ》にそう言って煽る。


「水道ができたら、また狩に行かないとダメそうだな」

俺はみんなにそう言う。


「うーん、それだと間に合わないかも? お昼ご飯で魚の干物はなくなっちゃったし、イノシシ肉はあと2食でなくなるよ」

明日乃《あすの》が困った顔でそう言う。

 明日の朝食で熊肉もゼロか。バナナでも取り行くか?


「作業に集中するといつもこうなるな」

そう言って俺も困る。

 

「とりあえず、私と一角《いずみ》ちゃんで、午後は魚獲るし、明日は北の平地に獲物を探しに行ってくるわ」

麗美《れいみ》さんがそう言う。


「だったら、私も野菜取りに行きたい」

琉生《るう》が同行を希望する。野菜担当の相方、シロも連れていくらしい。


「明日の水道作りは私とレオとココの3人かな?」

鈴《すず》さんが残念そうにそう言う。


「午前中は魔物狩りだけど、午後からは水道作り、俺も手伝うよ」

俺は慌ててそう言う。明日乃《あすの》も頷く。


 そんな感じで明日の予定も決まり、午後からの水道作りが始まる。

 

 鈴《すず》さんと俺が水道の組みたて、明日乃《あすの》、琉生《るう》、シロが竹を切って節を抜くパイプ作り、居残りで作業していたレオとココは食糧難と聞いて鳥を探しに行ってくれた。

 麗美《れいみ》さんと一角《いずみ》は午後に海で魚獲りをしてくれるそうで、海の魚で食糧難を補う。


 水道作りはだいぶ時間がかかりそうだな。

 俺は大きなため息を吐いた。


 次話に続く。

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[一言] せっかくです今後を考えて上水・下水両方島中に張り巡らしましょうwそうすれば必要な時にどこでも水が確保できます。ついでにローマの水道橋を竜司君達に作ってもらいましょう。島中に張り巡らすんだから…
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