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神様と作ろう新世界 〜ケモミミ世界で純愛ラブコメ異世界リアルサバイバル〜  作者: 河合 翔太
第2章 改訂版(今から読む方はここからお読みください)
180/244

第86話 魔物の島の魔物狩りを再開

【異世界生活 61日 2:00】


「ふわ~ぁ、眠い、まだ、真っ暗だぞ」

一角いずみが文句を言いながら起きてくる。


一角いずみはいつも同じ事ばっかり言うな。たまには気の利いた事を言えないのか?」

俺はあきれ顔でそう言い返す。


「本当に真っ暗なんだからしょうがないだろ? それに眠いしな」

一角いずみはそう言って欠伸をする。


明日乃あすのなんて、30分早く起きて弁当を作ってるんだぞ。少しは感謝しろよ」

俺も手伝う為に少し早く起きていて、寝不足でイラっとしている。


「もう、りゅう君も一角いずみちゃんも喧嘩しないの。みんな眠いんだから、ね?」

明日乃あすのがそう言って笑い、みんなに弁当と水筒を渡していく。


「というか、麗美れいみさん起きてこないな」

一角いずみが呆れるようにそう言う。


「気づいたんなら、起こしてこいよ。ただし、一緒の部屋のすずさんは起こすなよ」

俺は一角いずみにも呆れながらそう言うのだった。


 15分遅れで麗美れいみさんも起きてきて、拠点を出発する。

 今日のメンバーは俺、明日乃あすの一角いずみ麗美れいみさん、琉生るうの5人だ。ダンジョンが5人しか入れないので6人目はなしだ。


 昨日までのお祈りポイントを貯めている期間も、一角いずみ麗美れいみさんは魔物狩り、他のメンバーも1つ目のダンジョンで調味料を貰う為に毎日5階をクリアしていたから結構レベルが上がっている。


 ちなみに現在の仲間たちのレベルはこんな感じだ。


 流司りゅうじ  レベル25 レンジャー 剣士 

 明日乃あすの レベル24 神官 聖魔法使い 剣士

 一角いずみ  レベル25 狩人ハンター 剣士

 麗美れいみ  レベル25 医師 剣士 治癒魔法使い見習い

 真望まも  レベル25 裁縫師 剣士(留守番)

 すず   レベル22 鍛冶師 剣士(留守番)

 琉生るう  レベル24 テイマー見習い 剣士


 まだ日も昇っていない為、あたりは暗いので、松明を片手に、魔物の島に続く橋に向かって歩く。

 途中、川をいかだで渡り、白い橋の手前に3時15分ごろ到着する。


 そこで、持ってきた薪に松明で火をつけ、たき火をおこす。

 朝食用に持ってきた竹筒の弁当をたき火で温めながら、今日の作戦を話し合う。


「今日はなるべくお祈りポイントは使わずに獣化スキルで切り抜けようと思う。炎の壁が使える真望まももいないし、お祈りポイントを使った魔法は極力減らす方向でいこう」

俺はそう提案する。


「結界は使わないの?」

明日乃あすのが心配そうにそう言う。


「なるべく使わない方向でな。明日乃あすのもできる限り結界ではなく、獣化義装で身を守る感じで、ただし、自分や味方が敵に囲まれたり、危険な状況になったりしたら惜しまず使っていいからな」

俺はあくまでも方針であることを伝え、命の危険を払ってまで守るルールではないことを伝える。


「お祈りポイントが減り過ぎるとすずさんが泣きそうだもんね」

麗美れいみさんがそう言って笑う。


「まあ、1日6000ポイントしか回復できないんだし、それ以上は使わないようにする癖をつけないと、毎回お祈りポイント回復に時間がかかり過ぎて、ダンジョン攻略が進まなそうだしな」

俺は麗美れいみさんの言葉にそう付け足す。


「6000ポイントで抑えるのか。それはキツイな」

一角いずみが困った顔をする。


「その分は、獣化スキルで何とかするしかないな」

俺は一角いずみにそう言い、自分にも言い聞かせる。


「私の補助魔法も使わない感じ?」

明日乃あすのがそう聞いてくる。


「まあ、状況にもよるが、基本は獣化スキルの補助魔法の方を使おうかなって。なんだかんだ言って明日乃あすのの補助魔法も多用すると結構なお祈りポイントを消費するしな」

俺はそう言って笑う。実際10分しか持たないし、魔法が解けるごとに唱え直すと、お祈りポイントがかなり減るんだよな。

 

流司りゅうじも使うなよな。なんだかんだ言って、攻撃魔法を毎回いいところで使ってるのが流司りゅうじだからな」

一角いずみが不満そうに俺に言う。


「そうだな。気を付けるよ」

俺はそう言って素直に謝る。


 そんな話をしながら朝食を食べ終える。


「じゃあ、行くか。とりあえず、前回同様、ダンジョンの入り口をめざして進み、魔物を倒しまくる感じで」

俺はそう言い、白い橋を進みだす。


 

【異世界生活 61日 4:15】


「今日は結構ギリギリだな。ダンジョンの入り口が開く時間に間に合えばいいけど」

俺はそう言って周りを見渡しながら魔物の島に足を踏み入れる。

 白い橋のまわりには魔物がいなかった。

 この時間、魔物達はダンジョン挑戦権の争奪戦の真っただ中で、白い橋どころじゃないのだろう。


麗美れいみさんが寝坊したからな。とりあえず、走るか?」

一角いずみがそう言って走り出そうとする。


一角いずみ、焦ると、落とし穴に落ちるぞ。こういう時こそ慎重に行こう」

俺はそう言い、スカウトのスキル、『危険感知』を使いながら慎重に先に進む。

 特に、ここから先、森に入ると、罠の数も危険性も跳ね上がるからな。

 実際、落とし穴や丸太や石が降ってくる罠が作動していて、ワーフロッグが何体か死んでいる。


 そんな感じで警戒しつつ、いつもより気持ち速足で森を進み1時間ほどでダンジョンの入り口があるひらけた場所に到着する。



【異世界生活 61日 5:15】


「いるな」

俺は森の木々に隠れながらそう呟く。


「ああ、だが、前より少なくなっている」

一角いずみが俺にそう答える。

 確かに前回ダンジョンに挑んだ時よりダンジョンを奪い合おうとする魔物は3種類とも数が少ない気がする。それぞれ20体くらいか?

 しかも、俺の危険感知のスキルに警戒を促すほどの強い魔物もいないようだ。


「私と一角いずみちゃんで結構、魔物を倒しちゃったからね」

麗美れいみさんが少し自慢げにそう言う。


「これなら時間ギリギリだが、強行突破して行けそうだな」

俺はそう言う。


「作戦はどうするんだ?」

一角いずみが俺に聞く。


「今日は、獣化スキルをいきなり使って強行突破だ。で、ダンジョン前で暴れまくって魔物を倒せるだけ倒す」

俺は単純明快にそう伝える。実際、魔物を殲滅するのも今日の目的でもあるから派手に暴れまわって、1体でも多くの魔物を狩りたいしな。


「時間までに魔物が殲滅しきらなかったら?」

明日乃あすのが不安そうに俺に聞く。


「その時はいつものパターンだ。ダンジョンの入り口を占拠して、明日乃あすのの結界魔法で時間まで粘る。ただしそれまでは明日乃あすのも獣化スキルを使って魔物殲滅を頼む」

俺はそう言い、もう一度戦場を見る。

 前回同様、ダンジョン前をリザードマンの群れが占拠し、俺達の右手にはワーフロッグの群れ、左手にはマーマンの群れがいてお互い睨み合っている。


「全員、獣化魔法の補助魔法と獣化義装の準備ができたらいくぞ」

俺はそう言い、補助魔法をかけ、すぐに獣化義装を身に纏う。

 獣化義装を装備すると足が獣の足みたいになるからつま先立ちになって違和感があるんだよな。

 俺はそんなことを考えながら、少しふらつき、安定したところでみんなの様子をうかがう。


 うん、みんな獣化義装でリアルな獣の着ぐるみみたいなものを着ているから違和感しかない。

 というか、麗美れいみさんだけなぜ軽装義装? 一人だけ、アメコミのヒーローみたいな恰好をしている。

 まあ、本人が気に入っているのだからしょうがないか。


「準備できたな。いくぞ」

俺はそう言って、広場に飛び出し、目の前にいるリザードマンの群れに向かって走り出す。


 一角いずみは右から迂回するように、円を描くように走り出す。

 一角いずみの補助魔法は速度特化過ぎて、正面からぶつかって足が止まると威力半減だからな。彼女自身もよく考えて右からかすめるように攻撃するつもりなのだろう。


 

森森森森森森森山山山山ダ山山山山森森森森森森森森森

         リザ リザ

   リザ リザ リザ リザ リザ リザ  

   リザ リザ リザ リザ リザ リザ

   リザ リザ リザ リザ リザ リザ

                      ←一角

                    

           ↑

        流司 麗美 真望

          明日乃

   

マー                     フロ

マー                     フロ

マー マー               フロ フロ


森森森森森森森森森     森森森森森森森森森森森


リザ=リザードマン

マー=マーマン

フロ=ワーフロッグ

ダ=ダンジョン入り口



 俺達がリザードマンの群れにぶつかる前に、一角いずみがリザードマンの前列とぶつかる。

 右から左にリザードマンの最前列をかすめるように走り抜け、リザードマンを斬り捨てていく一角いずみ

 リザードマンが慌て、戦列が崩れる。


 そこに俺と麗美れいみさん、真望まもが飛び込み、一角いずみに攻撃されたリザードマンにとどめを刺していく。

 明日乃あすの麗美れいみさんの後を追いかけるが、元々足は速くないので少し遅れがちだ。


 俺は明日乃あすのに注意を払いながら、前にいるリザードマンの首のあたりを青銅の剣で斬りつけていく。

 今日も変幻自在の武器は麗美れいみさんに持ってもらっている。

 ギリギリな戦いではリーダーとかそうじゃないとか言ってられないからな。一番戦える彼女に変幻自在の武器を持ってもらう。


 麗美れいみさんは変幻自在の武器を薙刀(なぎなた)の様な長柄の武器に変え、くるくると武器を回しながら、右に、左にリザードマンを斬り捨てていく。

 アメコミのヒーローみたいな格好に皮の鎧、そして薙刀(なぎなた)

 違和感しかないのだが、突っ込むのはやめておこう。


 俺も負けないように、前から迫ってくるリザードマンを次々切り捨てていく。

 リザードマンの平均レベルは18。俺達のレベルなら、対等以上に戦え、多少数で押されても対処できる感じだ。


「りゅう君、マズいよ。マーマンもワーフロッグも動き出したよ。狙いは私たちみたい」

明日乃あすのが悲鳴に似た声を上げる。

 振り向くと確かに、リザードマンではなく俺達に向けて走ってきている。


 魔物達は前回の戦いや、一角いずみ達の殲滅戦により俺達を共通の敵と認識したのかもしれない。とりあえず、俺達を倒す。そんな考えが手に取るように分かる。


麗美れいみさん、前の殲滅を急ぐよ。ダンジョン入り口に張り付いて、ダンジョンの壁を背にして全部の魔物を相手にする」

俺はそう言い、麗美れいみさんが頷くと、さらに殲滅のペースが上がる。


 俺も、後ろの事は無視して麗美れいみさんのそばでリザードマンを切り捨てていく。


「後ろは任せておけ」

一角いずみがそう叫び、マーマンの先頭集団の前をすり抜け、何体か斬り捨て、そのまま、ワーフロッグの群れの最前列もかすめ、何体も斬り捨てていく。


「ぐあ、ぐぁっ、ぐあ!!」

「げこっ、げこ!」

後方から魔物達の悲鳴が上がる。


 明日乃あすのも追いつき、俺の横でリザードマンの殲滅を手伝い始める。


 そして、最も後ろにいたリザードマンの手にマナが集まり魔法を撃ってくる。

 レベルは21、多分、『氷の矢(アイスアロ―)』だ。


 俺は明日乃あすのを庇う様に前に立ち、俺に向かって飛んでくる氷の矢。明日乃あすのが後ろにいるので避けるという選択肢はない。

 俺は前回ダンジョンで魔法を受けた時と同様、盾にマナを込めて、盾で魔法の矢を受ける。

 すべてのダメージをマナで打ち消しきらないようで、盾の表面や左手の獣化義装の表面が白く凍り付く。左手を軽く振ると、氷が割れて、パラパラと地面に落ちる。

 ダメージはほとんどなさそうだ。マナシールドや盾自体の防御力のおかげもあるのだろう。


 麗美れいみさんが慌てるように、今魔法を放ったリザードマンを倒し、その横にいたレベル21のリザードマンも倒す。


「そういえば、流司りゅうじクン、さっきのスキルの事聞いてなかったわ。前回のこの島のダンジョン攻略の時も使ってたわよね?」

麗美れいみさんが俺の盾を見ながら少し離れたところから叫ぶように話しかけてくる。その時には盾に込めたマナは霧散して光は消えているが。


「そういえば、聞かれなかったから誰にも言ってなかったな」

俺もうっかりしていたことに気づきそう答える。


「これはマナシールドという剣術スキルの一つでして、盾にマナを込めることで、物理攻撃や魔法攻撃のダメージを半減することができます。また、剣にマナを込めればマナソード。剣の耐久力を上げたり、切れ味を上げたりすることができます。消費するマナは1回につき100ポイントです」

秘書子さんが空気を読まずにその場で全員に解説してくれる。


「それはいいわね」

麗美れいみさんがそう言うと、手に持っていた薙刀(なぎなた)の刃の部分が光り出し、それを一振り、リザードマンを一閃、リザードマンの胴と首が分かれ、首が宙を舞う。


「切れ味が補えるのはいいわね。ただ、1回ごとにかけ直しなのは残念だけど」

麗美れいみさんがそう言い、次はマナソードを使わずにリザードマンの首を斬る。

 さすがに鱗で刃の侵入を阻まれるのか、マナソードなしでは一刀両断とまでは行かないようで、リザードマンの首が半分斬れて、後ろに倒れる。


明日乃あすの、ダンジョンが見えたぞ。ダンジョンを背にして防御陣を敷く。先に行け」

俺は明日乃あすのにそう言う。

 明日乃あすのは俺と麗美れいみさんの間を抜けてダンジョンの入り口を背にして武器を構える。

 俺と麗美れいみさん、真望まもはそれを囲むように明日乃あすのに背を向けて陣形を組む。


「私も戦えるよ」

明日乃あすのが不満そうに言うので、俺と麗美れいみさんの間に入れてやる。

 

 そして残ったリザードマンと迫ってくるマーマンを相手に武器を構え直す。

 というか、一角いずみはどこに行ったんだ? 遠くの方で魔物の叫び声は聞こえるが。


 まあ、あいつの補助魔法はこういう防衛戦みたいなものには向かないから放っておこう。


「みんな、そろそろ10分だ。補助魔法がそろそろ切れるからかけ直しを」

俺はそう言って補助魔法をかけ直す。 

 獣化義装は解除しない限り自動で延長されるらしい。しかもマナを消費するときにダメージも修復されるようだ。


「獣化義装ってステータスアップ的には中途半端で格上相手には焼け石に水っぽいけど、格下に数で押されたときには結構使えそうね。小さいダメージから身を守る鎧として。って感じだけど」

麗美れいみさんが俺にそう言う。


「ああ、小さいダメージなら無視できるし、数段格上の相手にガンガン獣化義装を壊されるような状況じゃなければ、消費するマナの量的にも使えるスキルではあるな」

俺はそう答える。


「じゃあ、残りも倒しちゃいましょ」

麗美れいみさんがそう言って散開する。俺も麗美さんとは逆方向、後ろから回り込もうとしているリザードマンの一群を倒していく。

 

 そして、リザードマンを倒した後はマーマンを倒していく。

 麗美れいみさんと一角いずみは自分勝手にワーフロッグの群れに飛び込んで敵を倒しまくっているが、俺はダンジョンの入り口を死守している明日乃あすのが気になってあまり離れられない。

 真望まもも同じようで明日乃あすのの防衛を気にしながらギリギリのところで襲ってくるワーフロッグを倒している。


 とりあえず、積極的な殲滅は麗美れいみさんと一角いずみに任せるとして、俺と真望まもは防衛に徹しよう。

 俺はそう考え、いつでも明日乃あすののそばに戻れる距離で襲ってくるマーマン達を倒していく。


流司りゅうじはしょっぱい戦い方してるな」

一角いずみが俺を馬鹿にするように煽りながら俺から少し距離を取っているマーマンの群れに突っ込んでいく。


「俺は明日乃あすのからあまり離れられないからな」

俺はそう一角いずみに言い返すと襲ってくるマーマンだけを確実に仕留めていく。


 一角いずみ麗美れいみさんに殲滅を任せてもう10分がたつ。

 さすがに補助魔法はもったいなくなってきたので獣化義装だけで戦うスタイルにする。敵もかなり減って襲ってくる回数も減ったし、2体で一度に襲ってくるみたいな状況もなくなってきたので、素のステータスだけでも十分戦えそうだ。


 他にも敵がいないか周りを確認しながら迫ってくる敵を倒す。

 後ろから伏兵みたいな感じで明日乃あすのが敵に囲まれたらまずいしな。


 そんな感じで、一角いずみ麗美れいみさんが中心になって敵を殲滅。戦闘開始30分経ったところで、敵は撤退していく。

 撤退すると言っても、リザードマンは全滅、ワーフロッグやマーマンも半数以上が倒され残り一桁を切っていた。

 倒した敵はリザードマン20体、ワーフロッグ10体強、マーマン10体強といった感じか。


 敵が完全にいなくなったので戦闘終了、一度明日乃あすののまわりに集まる。



【異世界生活 61日 5:45】


「5時45分。あと15分程度でダンジョンの入り口が開きそうだね」

明日乃あすのが安心した声でそう言う。

 敵の気配は完全になくなったっぽいしな。


「もしかしたら隠れている敵もいるかもしれないから警戒だけは怠らずにな」

俺はそう言い武器を構える。

 一応敵は見えないので獣化義装も解除し、着ぐるみの様な鎧を脱ぎ捨てる。

 光になって天に帰っていく獣化義装。

 みんなも時間切れのようで獣化義装を脱いでいく。

 獣化義装を3回と獣化スキルの補助魔法を2回、麗美れいみさんと一角いずみに関しては補助魔法は3回ずつ。結構なマナの消費だが、魔物もかなり倒したので圧倒的な黒字だ。

 まあ、戦闘にあまり参加しなかった明日乃あすのだけは少しだけ赤字になったが。


 残り15分、俺と麗美れいみさんが見張りをして残りのメンバーが7分休憩、途中で入れ替わり同じように7分休憩する。休憩と言っても水を飲む程度だが。


「お、入れるようになったぞ」

一角いずみがそう言い、今までダンジョンの入り口を塞いでいた光のカーテンに入っていく。

 それを確認して俺達も、一角いずみを追う様にダンジョンの入り口をくぐる。


「今日はどうする?」

麗美れいみさんはみんながダンジョンのエントランスに入ったところでそう聞く。


「あ、ちょっとトイレ行ってきていいかな?」

俺は麗美れいみさんの発言を邪魔するようにそう言ってしまう。


「ああ、いいわよ。私たちも休憩しましょ」

麗美れいみさんがそう言って床に座り休憩する。


 俺は少し急ぎ足でトイレに向かう。

 なんとこのダンジョン、各階のエントランスにトイレがあるのだ。しかも男女別のものが。

 至れり尽くせりすぎるだろ?

 まあ、トイレと言ってもドアのついた個室になっていて床に穴が開いているだけだけどな。

 そしてその穴がどこにつながっているかは不明だ。


 そして、トイレから出てくると、女性陣も交代でトイレに入ったり、階下のトイレに行っていたようで少し待つ間、休憩をする。

 

「なんか、このダンジョン至れり尽くせりだよね。トイレもそうだけど、照明もついてるし」

琉生るうがなんか嬉しそうにそう言う。


「そうだな。私としてはそういうのが一切なしで、松明片手に真っ暗な洞窟を探索とかでもよかったんだけどな」

一角いずみがそう答えて少し残念そうな顔をする。

 こいつゲーマーなのか? RPGが好きなのか?


 そんな感じで、ダンジョン攻略に一時水を差してしまったが、ここから、2つ目のダンジョンへの再挑戦が始まる。


 次話に続く。

【変更部分】改訂前は2つ目のダンジョン、魔物のレベルが低すぎて1発クリアになってしまいましたが、改訂後は結構ギリギリの戦いです。改訂前には2度目の挑戦なんて描写がないので。ほぼ書き直し状態です。

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 一発クリアだったからか分からないけどこの辺りの記憶が全然無いですね。おかしい、覚えてるところと覚えていないところがあちこちにあります
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