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神様と作ろう新世界 〜ケモミミ世界で純愛ラブコメ異世界リアルサバイバル〜  作者: 河合 翔太
第2章 改訂版(今から読む方はここからお読みください)
155/244

【再改訂】第62話 ダンジョンをクリアしちゃう?

【異世界生活 31日目 17:00】


 俺達は今、一つ目のダンジョンの最終目標である5階のボス部屋手前、レベル15のワーラビット型のウッドゴーレムが4体襲ってくるエリアの前に立っている。


「本当にボス攻略できるのか?」

作戦の発案者の一角いずみを疑う。


 一角いずみの提案では、5階に残ったレベル15のウッドゴーレムを俺と明日乃あすのがとどめを刺してそれぞれレベルアップ、俺は明日乃あすのの補助魔法を掛けてもらい、俺自身で獣化スキルの補助魔法も掛け、補助魔法の二重掛けの状態でボスを抑える。明日乃あすのも補助魔法を自分に掛け、麗美れいみさんが敵を倒すまで耐える。それだけだ。

 

「まあ、行けると思うわよ。要は流司りゅうじクンだけどさすがに補助魔法2重掛けすれば大抵の敵と対等以上に戦えるでしょ?」

麗美れいみさんが一角いずみを擁護するようにそう言う。


「とりあえず、残りのウッドゴーレムで明日乃あすの流司りゅうじのレベルを上げろ。それができたらボス部屋を覗いてみる。ダメだったら帰る。それでいいだろ?」

一角いずみがあまり考えてなさそうな顔でそう言う。

 まあ、そこまでならやってみてもいいか。


 とりあえず、俺、一角いずみ琉生るう明日乃あすのの補助魔法を掛けてもらう。

 麗美れいみさんは1人だけレベルが18なので補助魔法は要らないとのこと。


 準備ができたのでウッドゴーレムに戦いを挑む。

 

 戦法は簡単。左から、麗美れいみさん、琉生るう、俺、一角いずみの順番に並んで、ウッドゴーレムと1対1で対峙して耐える。

 そして、麗美れいみさんが自分の対峙するウッドゴーレムの首を刎ねたら、琉生るうの対峙するウッドゴーレムの首を刎ね、一角いずみ、俺の順で対峙しているウッドゴーレムの首を麗美れいみさんが刎ねていく。

 そして刎ねた首に明日乃あすのがとどめを刺し、明日乃あすののレベルが上がったら俺がとどめを刺す役をやり、俺のレベルも上げる。いたってシンプルなレベル上げだ。

 

 明日乃あすのが3組目のウッドゴーレムを倒したところでレベルが上がる。レベル18だ。


「あれ? 私もレベル上がっちゃったよ」

「私もだ」

「実は俺もだ」

琉生るうが驚いて言うと、次いで一角いずみも、俺もレベルが上がってしまう。貢献ポイントという分配による経験値も美味しいからみたいだ。


「とりあえず、次どうする?」

俺は困ってしまう。


「とりあえず、流司りゅうじクンが経験値貯めておきなよ」

麗美れいみさんがそう言うので、


「いや、次レベル上がりそうなの麗美れいみさんだから麗美れいみさんレベル上げちゃって」

俺は麗美れいみさんにとどめを刺す権利を譲る。

 

「そう? じゃあ、貰っておこうかしら」

麗美れいみさんがそう言い、すこし急いで敵に攻撃を仕掛ける。補助魔法は10分で切れてしまうからな。


 残りの1組、4体を麗美れいみさんがとどめを刺して、レベル19に。ボス部屋前にたどり着く。

 そして、麗美れいみさん以外に掛けていた補助魔法が切れる。


「みんなレベル18で麗美れいみねえがレベル19。結構余裕で行けるんじゃないか?」

一角いずみ余裕の表情でそう言う。


「とりあえず、ボス部屋を覗いてみよう」

俺はそう言い、ボス部屋の扉を少し開けて覗く。そして『鑑定』スキルを使う。


 ワーラビット

 レベル18

 凶暴な人型をしたウサギ。武器を扱う

 レベルが上がるとどんどん素早くなる。

 それを模して神が作ったウッドゴーレム。

 額にある赤いコアを壊すと停止する。 


「レベル18かぁ、みんなと同じレベルだね」

琉生るうが気の抜けた声で言う。


「まあ、他のとりまきはレベル15だし、いけるんじゃないか?」

一角いずみがそう言う。


「まあ、無理すればいけるかな? やっぱり、俺の補助魔法2重掛けでボスを抑える感じだな」

俺はそう言い、予定通りの作戦でボスを攻略することにする。


明日乃あすのも補助魔法掛けておけよ」

俺はレベルが上がったとはいえ、戦闘が苦手な明日乃あすのには補助魔法を勧めておく。


一角いずみ、予備の槍、1本貸してくれ」

俺は一角いずみに声をかける。


「どうした?変幻自在の武器は使わないのか?」

一角いずみが不思議がりつつ自分の槍を俺に渡し、変幻自在の武器を変化させた槍を俺から受け取ろうとする。


「いや、そうじゃない。今回は盾にして戦ってみようかと思ってな。槍だと防御に向かないし、変幻自在の武器を盾に変えて、槍を短く持って剣代わりに使おうかなって。耐えるだけならそっちの方が楽そうだろ?」

俺はそう言い、一角いずみから槍だけ受け取り、左手に持ち替えた変幻自在の武器は丸盾に変化させる。少し大き目な丸盾だ。

 武器を盾に変化させるという言い回しは変な感じだが、柄さえあれば中華なべにもくわにもなる武器だしな。


「ああ、そういうことか。確かに壁役ならその方がいいかもな」

一角いずみも理解し、背中に背負った予備の槍を自分の槍として持ち直す。 


「じゃあ、行くか」

俺がそう言い、明日乃あすのが俺と明日乃あすの自身に順番に補助魔法を掛けていく。

 そして俺も獣化スキルの補助魔法で2重化、万全の態勢で挑む。


 いつも通り、俺が最初に部屋に飛び込み、一番素早いボスと部屋の中央でぶつかり合う。

 速い、今までで一番速度がある上に、攻撃力も上がっている。

 

 変幻自在の武器を丸盾にして正解だったな。青銅の斧二刀流のワーラビット型のウッドゴーレムを武器ごと盾で押し返せる。

 補助魔法でAGIすばやさDEXきようさが上がることで反射神経も上がっているので冷静に敵の動きを見て、的確に盾で敵の攻撃を受ける俺。


 押し返したところを短く持った槍で攻撃、敵が飛び掛かってきたら、盾で押し返す。

 敵の武器は粗悪な青銅の斧。攻撃距離が短いので、盾で戦うと相性がいいようだ。

 うん、最初からこうしておけばよかった。


「わ、ちょ、だめ、待って!!」

俺の隣で明日乃あすのが苦戦している。槍の両端で敵の二刀流斧をいなしているが、3回中1回の割合くらいで攻撃を受けてしまっている。少しずつHPヒットポイントが減っていく明日乃あすの

 明日乃あすののレベルが18で補助魔法も掛けているから実質19くらいのステータスはあるのだがそれでも足りなかったか。

 INT特化で極端に他のステータスが低い明日乃あすの。レベル15のワーラビット型のウッドゴーレムと無傷で戦うにはレベル20は必要だったってことか。


明日乃あすのお姉ちゃんやられてるよ」

琉生るうの慌てる声が聞こえる。


「大丈夫か?明日乃あすの

俺は心配になって声をかける。


「だ、大丈夫、回復魔法もあるし、くうっ、結界も」

そう言って、防戦一方でしゃべる余裕もなくなる。


その隙を見て、俺の対峙するボスウッドゴーレムが猛撃を仕掛けてくる。


「くそっ、こっちも守りで精一杯か」

俺は悔しさに奥歯をかみしめる。


「ちょ、いた、痛いよ、待ってったら、結界、張れな、いから」

明日乃あすのがそう言って、どんどん下がっていく。


「くそっ仕方ない。闇の精霊よ、神の力を借り、魔法を!『横取り(スナッチング)』!!」

俺は一瞬思いついた魔法を慌てて習得し、魔法を唱え、対峙するボスに魔法を浴びせる。

 ボスが薄い闇に包まれ、その闇が俺に吸収される。敵のステータスを少し奪い、俺のステータスにする魔法だ。これで、力関係の天秤が崩れ、俺の方がステータス的に圧倒的有利になる。


「じゃまだ、どけ」

俺はそう叫び、ボスの首を右手に短く持った槍で突き刺し、無理に槍でねじって首をねじ切る。ウッドゴーレムの首が折れ、槍の柄も折れる。


明日乃あすの!!」

俺はそのまま、槍を投げ捨て、明日乃あすのに向かって走り出し、腰に付けていた石斧を明日乃あすのを襲っているウッドゴーレムに向けて投げ、敵の後頭部に命中させる。

 動きが一瞬止まった隙を突き、左手に持っていた盾、変幻自在の武器を剣に変化させ、両手で握り直すと勢いに任せてその敵を背中から袈裟切りにする。

 

 補助魔法の二重掛けと『横取り(スナッチング)』によるステータス上昇で攻撃力も上がっているが、丸太の様な銅体をしたウッドゴーレム。胴体の中ほどで剣が止まってしまうので、そのまま押し倒し足をかけて剣を引き抜き、足で地面に押さえつけたまま、首を刈る。

 

 一瞬の出来事だったが、俺には、そして明日乃あすのにも長い時間だったと思う。本当にひやひやさせられた。


 麗美れいみさんは明日乃あすのがウッドゴーレムに押され、後退し過ぎたうえ、麗美れいみさんの対峙したウッドゴーレムも麗美れいみさんから逃げるように距離を置き時間稼ぎをしたせいで、二人の距離が離れてしまったため、すぐに救出に行けなかったようだ。

 部屋の角でやっと敵の首を落とす麗美れいみさん。


 麗美れいみさんは俺と明日乃あすのを確認すると、急いで琉生るうのフォローに行く。


 俺は一息ついて、

「大丈夫か?明日乃あすの

もう一度そう声をかける。


「あ、ありがとう。りゅう君」

明日乃あすのがそう言って笑う。安心して座りこんだ明日乃あすのの鎧や服がボロボロになっている。


「怪我はなさそうだな。『回復魔法(ヒール)』掛けられるか?」

俺はそう言って明日乃あすのの全身に怪我がないか確認する。

 ところどころ切られた服の間から見える肌は赤く脹れてはいるが、傷一つなさそうだ。


「うん、大丈夫。それと、りゅう君、あんまり見られると恥ずかしいよ」

明日乃あすのがそう言って身をよじりお腹のあたりや胸、服や鎧が破れたところを隠す。


「ごめん」

俺は慌てて、背中を向け、明日乃あすのは『回復魔法(ヒール)』を唱える。


「おい、そこ、俺たちが苦労していたのに二人でイチャイチャするなよ」

一角いずみがそう言って、俺達に寄ってくる。

 明日乃あすのが恥ずかしそうに立ち上がると、一角いずみが転がる首にとどめを刺して無事に戦闘は終わる。


 麗美れいみさんが他のウッドゴーレムも倒し終えたようで、麗美れいみさんと相談して一角いずみが全部の敵のとどめを刺したようだ。


 一角いずみのレベルは上がったばかりなのでこの部屋の経験値ではレベルが上がらなかった。


「かなり苦戦したけど、何とか終わったわね。ごめんね、明日乃あすのちゃん、敵が逃げて手間取っちゃったわ」

そう言って麗美れいみさんも明日乃あすのの安否の確認に来る。

 もしかしたら管理する精霊が戦闘を経験することで、ダンジョンの敵も少しずつ賢くなっているのかもしれない。それとも5階のボス部屋だからか?


 一角いずみがボスのドロップアイテムを回収に行く。

 ドロップアイテムは少し立派な皮の服だ。毛皮の服ではなく少し厚手でぴったりとしたなめし皮の服。防御力が高そうだ。たぶん、皮鎧の下に着て、露出しているお腹や太ももを守る防具の補助的な服なのだろう。しかも上下セット、服とズボンセットでドロップした。

 防御力が高そうなうえにお腹や太ももの部分はよくなめされていて柔らかそうで動きやすそうだ。そしてなんか戦士の服っぽくて格好いい。


「お、これはいいな」

一角いずみの好みにも合ったようだ。

 麗美れいみさんもちょっとうらやましがっている。俺もちょっと欲しいしな。


流司りゅうじ、ちょっと向こう向いてろ。明日乃あすのが着替えるから」

 そう言って、いま拾った服を明日乃あすのに渡す。


 そんな感じで、俺が背中を向けている間に明日乃あすのは着替え、鎧もつけ直す。


「それじゃあ、奥の部屋に行こ? 変幻自在の武器の『貸与』の状態を『所有』にしないとね」

少し緩い服を着た明日乃あすのがそう言うと、他のメンバーもドロップアイテムを回収し、いつもの宝箱代わりの木箱から粗悪な青銅の斧を回収、次の部屋に進む。

 とうとう目的だった、変幻自在の剣を貸与の状態から正式に所有の状態にすることができる。


 なんか、一角いずみに借りた皮の服を着た明日乃あすのの姿、かっこいい上に可愛かった。


 次話に続く。

【改訂部分】話の流れは改訂前と一緒ですが、ほぼ全部書き直しですw

 敵のレベルを下げたので、クリアしやすくなってしまい、いきなり攻略できてしまいました。改訂前はこのあたりも苦戦したんですけどね。

 そして、ダンジョンをクリアするとちょっとだけ調味料が入った壺がもらえます。だいたい1食分。詐欺みたいなおまけです。何回クリアしてもらえるっぽいです。

 まあ、調味料はお祈りポイントで交換するとものすごく高いし、希少価値が高いらしいです。たぶん、一角いずみはやる気が出ます。

 明日乃あすのの眷属シロは未登場なのでそのあたりの話は全てなくなりました。


【再改訂部分】ここも少し倒す敵の数を間違えていたので修正しました。ここは軽微でしたw

 ボス戦があっさりし過ぎていたので、苦戦した改訂前のような記載に書き直しました。また洋服ボロボロです。

 実際、明日乃あすののステータスを計算してみたらAGIすばやさSTRちからも低すぎてレベル15のワーラビットのウッドゴーレムに比べて弱すぎ、明日乃あすのがレベル20くらいでAGIすばやさSTRちからが並ぶことが判明しました。

 無理やり苦戦させたのではなく、INTちえ特化の明日乃あすののステータスを計算したらマジで弱かったことが判明した感じですw

(ちなみにレベル15のウッドゴーレムはAGI:68、STR:45、レベル20の明日乃あすのAGI:60、STR40。レベル20でも負けてますw)

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― 新着の感想 ―
[一言] ほぼ全部書き直し…恐ろしい…過労で倒れないようにエナドリと睡眠と食事をしっかりと摂ってくださいね
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