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神様と作ろう新世界 〜ケモミミ世界で純愛ラブコメ異世界リアルサバイバル〜  作者: 河合 翔太
第2章 改訂版(今から読む方はここからお読みください)
104/244

第11話 焼肉食べたら明日は探索だ(明日乃の告白)

 突然、襲ってきたイノシシを撃退、解体し、焼肉パーティの真っ最中の俺達。

 柵を優先して作って正解だったな。あれがなかったらかなり苦戦していたと思う。


「お塩、少しだけど、よかったら使ってね」

明日乃あすのがそう言って一握りの塩の入ったヤシの実の殻のお皿を回してくれる。

 イノシシのバラ肉で作った串焼きに少しだけ塩をかけて頬張る。


「豚バラ串みたいで美味ええ〜」

思わず感動で叫んでしまう。


 ちなみに、明日乃あすのの作った塩だが、単純に海水を蒸発させればいいわけではないらしい。完全に蒸発させてしまうとにがりという成分まで混ざってしまい苦い塩になってしまうそうだ。ギリギリまで煮詰めて、塩が析出してきたら、上澄みのにがりを捨てる。手間のかかる作業だったらしい。


「久しぶりのお肉、美味しいね」

明日乃あすのもニコニコしながら肉を食べて感嘆の声を漏らす。


「少し臭みがあるし、硬いが、美味いな。あと、できれば塩味がもう少し欲しい」

一角いずみが文句を言いつつ食べている。


一角いずみは黙って食え。お前はお嬢様か何かのつもりか?」

俺は明日乃あすのと美味しく食べている至高の焼肉時間やきにくタイムを邪魔されて、軽くキレる。


「レオもありがとうね。鶏肉も美味しいよ」

明日乃あすのがレオの捕まえてきた鳥を食べてお礼を言う。

 ツンデレのレオは恥ずかしがりながら焼いた鳥をもくもくと食べている。


「確かにいい油が出ていて美味いな。特に皮が美味い」

一角いずみも鶏肉を食べる。

 俺はレオとの関係からなんとなく手が伸びないが。


一角いずみちゃん、もう少しお塩使っていいよ」

明日乃あすのが仕方なさそうな顔でそう言う。


 神様から貰った中華鍋のおかげで塩は作れるようになったし、余った赤身の部分を干し肉にしたいし、明日もやることいっぱいだな。余裕ができたら塩は多めに作りたいな。


明日乃あすの、明日の川探しは延期して、塩作りと干し肉作りにするか? 肉腐らせると勿体無いし、明日乃あすののおかげで中華鍋を使って塩も作れるのがわかったし」

俺はイノシシ肉を頬張りながらそう提案する。


 だが、明日乃あすのは、

「だ、だめだよ。明日は、絶対、川探すの! これ以上、お風呂入れないのは無理! りゅう君に臭いとか思われたらやだもん」

少しおこり気味に却下の意思を示された。


「お水飲みたいし、竹があれは水筒作れるし、色々使えるし、粘土も川の近くにあるんでしょ?」

明日乃あすのは水浴びしたいという第一目的を誤魔化すように川の探索の必要性を訴求する。


「だったら私が、ここで干し肉作りと塩作りをするから、2人で川と竹を探しに行けばいい」

一角いずみがそう言う。そして明日乃あすのは嬉しそうだ。


「3人しかいないのにバラバラに行動するのは不味くないか?」

俺は一角いずみが動物に襲われる危険も、俺たちが動物に囲まれる危険も考える。


「陽が高いうちは大丈夫じゃないか? ヤバくなったら魔法の通信機能もあるらしいし。 ヤシの木にでも登って助けを待つさ。もちろん、明日乃あすのが襲われたら急いで助けに行くし」

一角いずみがそう言う。


「ねえ、レオ? 一角いずみちゃんと一緒に拠点を守ってくれるかな?」

明日乃あすのがそう言ってレオに頼む。


「しかたないな。守ってやる」

レオがぶっきらぼうに言う。

 ぶっちゃけ俺はコイツを戦力として数えてなかったんだが。


一角いずみちゃんもレオもそう言ってくれているし、ね? そうしよ?」

明日乃あすのは水浴びのことしか頭にないようだ。


「まあ、干し肉作ってくれるのはありがたいけどな。本当に危なくなったら魔法で連絡しろよ」

俺はそう言って明日乃あすの一角いずみの提案を飲む。

 レオのおかげで、戦える仲間が増え2人ペアで活動できる。できれば安全性も考えると、3人組を2組で活動したいけどな。


 そして労働力的にまだ、ツリーハウス作りは難しいかもしれないけど『避難やぐら』みたいな緊急時に木の上の台に逃げる見張り台っぽいものはあるといいかもしれないな。

 そんなことを考えながら和気あいあいと焼き肉を食べる。美味しいものがあるとやっぱりみんな幸せな気持ちになるな。明日乃あすのはにこにこだ。


「うーん、もう食べられない」

「俺も無理だ」

そう言って地面に寝転ぶ明日乃あすのと俺。


「残った肉はどうする?」

一角いずみが俺に聞く。


 俺は寝転びながら顔だけ一角いずみに向けて、

「少し休憩して落ち着いたら深めの穴を掘って葉っぱでくるんで埋めておこう。匂いでクマとかオオカミとか集まったら嫌だしな。で、脂身が多い肉は明日の朝ご飯と昼ご飯かな?」

俺はそう答える。というか、満腹で幸せ過ぎて何も考えたくない。


「赤身はどうする?」

一角いずみがもう一度俺に聞いてくる。


「そうだな、今夜はもう時間がないから、一緒に土に埋めておいて、明日掘り起こして干し肉にしよう。川探しに出かける前に干し肉用の網というか籠みたいなものを作って木にでも吊るしておけばいいんじゃないか? 魚の一夜干しを作る網みたいなやつ? 鳥に食べられないように籠の目は小さくしておきたいな」

俺がそう言う。


「そうだね。明日の朝、干し肉用の籠を作る人、肉を切る人、手分けして干し終わったら、りゅう君と私で川を探しに行く感じ? お弁当にお肉を持ってね」

明日乃あすのが俺と同じように寝ながら顔を俺達の方に向けてそう言う。


「で、私は二人を待っている間、干し肉の番と塩づくりって感じか」

一角いずみがそう言って、明日の予定を確認する。


「レオは一角いずみちゃんのことお願いね」

明日乃あすのがそう言い、レオが頷く。


「まあ、できたら海水で干し肉を塩漬けしてくれると保存がより完璧になるな」

俺は付け足す。できたら塩で濃い塩水を作って保存力を高めたいが。


「わかった。海水だな」

一角いずみが頷く。


 俺と明日乃あすのが動けるようになるまで少し休んで、起き上がれるようになったところで、俺は穴掘り。変幻自在の武器はシャベルにもなることがわかった。それでいいのか? 武器としてどうなのよ?

 明日乃あすの一角いずみは葉っぱを集めて海水で軽く洗ってから余った肉を包んでいく。

 穴は家から少し離れたところにしておく。もしも熊とか出たとき家に近すぎると大変だからな。見える範囲で、逃げられる距離に保存庫を作る。


「冷蔵庫が欲しいね」

肉を葉っぱでくるみ終わった明日乃あすのは俺が穴を掘っているのを見ながらそう言う。


「高望み過ぎだ。第一、電気がないだろ?」

俺は笑いながらそう言う。


「そうだね。でも、神様が山もあるとか言っていたから山の上の方には雪があったり、氷室になるような洞窟があったりするかもよ?」

明日乃あすのが希望的推測を口にする。


「そうなると食糧の保存とかもできていいかもしれないな」

俺はあまり期待していない口調でそう返事する。


「あ、神様といえば、今日のお祈りまだだったね。あと、イノシシの骨とか内臓も経験値にしないともったいないね」

明日乃あすのが気づき、そう言う。


 とりあえず、3人で穴に肉を埋めて、海岸に戻りイノシシの廃棄する部分を全能神様にお祈りしてマナに還してもらい半分の経験値を貰う。

 というか、お肉としてほとんど解体してしまったので手に入った経験値はわずかだった。

 

全能神様から返ってきた経験値

りゅうじ 1

あすの  1

いずみ  1


焼き肉を食べて得た経験値

りゅうじ 2

あすの  2

いずみ  2


イノシシ解体で得られた経験値

りゅうじ 2

あすの  2

いずみ  2


 秘書子さんの説明だと経験値の分配はこんな感じだ。食べられる動物はなるべく食べた方が少しだけ効率よく経験値が得られるそうだ。そして頭や体を使って作業すると経験値が少し増えるらしい。昨日の荒縄作りだと経験値1、今日のイノシシ解体だと2という感じ、あと、ご飯を食べたり睡眠をとったりすると少しだけ経験値が増えるそうだ。


経験値加算結果(経験値/レベルアップに必要な経験値)

りゅうじ 18/36

あすの  9/16

いずみ  14/42


 うーん、レベル8のイノシシ1匹だもんな。ほとんど経験値になってない。というか、ご飯や睡眠の加算の方が多いくらいだ。


「なんか、経験値の入手難易度高いね」

明日乃あすのがそう言う。

 確かにゲームバランスが悪いというかレベルが上がらなすぎる。


「魔物を倒せるようになるとレベルの上りも早くなります」

秘書子さんが俺の不満に対し答える。2度目の魔物狩りの勧めだ。


「やっぱり、レベルを早く上げたかったら魔物倒せか」

俺はおどけたしぐさで二人にそう言う。二人も笑う。


「魔物退治は、まだ、先の話だね。まずは衣食住の充実と道具の充実かな?」

明日乃あすのがそう言い、俺と一角いずみが頷く。


「だいぶ遅くなっちゃったけど、交代で寝よ?」

明日乃あすのがそう言って歩き出す。


「おーい、明日乃あすの、日課の全能神様へのお祈りするんじゃなかったのか?」

一角いずみが思い出して、呼び止める。

 みんな、経験値獲得のお祈りで満足してしまい、日課のお祈りを忘れるところだった。


「あー、そうだったね」

明日乃あすのはそう言って立ち止まり俺たちの方に振り返るとお祈りを始める。

 それに合わせて俺も一角いずみもお祈りをする。


「明日は美味しい水と、道具として使えそうないい竹と、土器作りに向いた粘土がありますように。後、みんなが怪我をしないように」

俺はそう頭の中で念じて祈る。

 明日乃あすのも元の世界への未練は薄れたみたいなので、願いを現実的なものにしてみた。


 そして、海岸からキャンプに戻る。たき火の火、持てそうな火のついた薪を2本ずつ松明のようにして持ち帰りながら。

 俺は使えそうな火のついた薪は中華鍋に入れてキャンプに持ち帰る。


 焼き肉パーティに夢中で、キャンプのたき火が消えてしまったので、持ち帰った火のついた薪をもとにたき火を起こし直す。

「火が消えたら付け直すのが大変だからなるべく維持していこうな」

俺は二人にそう言い、二人もうなずく。

 みんなもう一度往復して、使えそうな薪の回収とヤシの実のお皿など再利用できそうなものも回収する。あと、イノシシの毛皮も回収だ。これは何度か洗わないと使えそうにないけどな。


 ステータスウインドウの時計を見ると時間は夜の22時


「だいぶ遅くなっちゃったな。明日は8時起きくらいでいいか? そうすれば2交代で5時間ずつ、一人は丸々寝られるし。明日乃あすのは寝ていていいぞ。戦闘苦手だしな」

俺はそう言う。一角いずみも頷く。


「ダメだよ3人でちゃんと交代するの」

明日乃あすのが不満を漏らす。


明日乃あすのが参加するとなると、変に3交代になって、3時間+3時間とか分けて寝ないといけない人が出てくるしな。そして、多分その役は俺だ」

俺がそう言い、一角いずみがうなずく。3交代になった場合、俺に真ん中のその役をやれと言う事だろう。


「それもダメ。私がその役やるから3交代にしよ? みんな6時間寝られるし、私はどうせ戦闘じゃ役に立たないから睡眠不足でも大丈夫でしょ?」

そう言って、3交代を譲らない明日乃あすの


「オレは眷属で半分精霊だから寝るのも少しでいい」

レオがそう言う。


「レオも見張り手伝ってくれるって」

明日乃あすのはそう言ってレオの頭をなでなでする。

 嫌そうな顔をしているが逃げない。実はうれしいんだろ? こいつ。



「俺は人の半分の睡眠で平気だから真ん中はオレがやる」

レオがそう言う。明日乃あすのの役に立ちたいのだろう。健気なところはある。


明日乃あすのは体力がないんだから今日は寝る」

一角いずみがそう言って、明日乃あすの以外の3人で見張りをすることにする。3時間、3時間、4時間の3交代制、俺、レオ、一角いずみの順で見張りをすることになった。


 とりあえず、俺が最初に起きて、たき火の番をしながら見張り。明日乃あすの一角いずみ、レオが先に寝る。


「レオ、りゅう君がレオの為にも家作ってくれたんだよ」

明日乃あすのがそう言って、一回り小さいA家シェルターを案内する。

 レオだけ家無しも可哀想だからな。それに、家作っておかないと明日乃あすのが抱っこして寝るとか言いそうだし、眷属に性別はないとは聞いたし大きいぬいぐるみみたいな存在だけど、オスっぽい性格だし、俺なりのジェラシーかもしれないな。


 そんな感じで3人はそれぞれの家に入って睡眠をとる。


 俺は、ただ、ぼおっ、とたき火を見つめているのも、なんなので、近場で薪を集めつつ軽く見回り、その後は石包丁づくりで時間をつぶす。

 明日は竹を切りに行くのでちょっと作ってみたいものがあったのだ。

 イメージ的にはなたっぽい石包丁というか石斧? 石斧を少し小さくして刃を真っ直ぐにした感じかな? そして石斧より少し薄めの石で刃が鋭い感じで。それをできれば二つ作っておきたい。俺一人なら変幻自在の武器で鉈やのこぎりを作ればいいが、仲間が増えた時に効率を上げる為にも竹を少しでも綺麗に切れる道具が一つでも多くあればと思ったからだ。


 二人の女の子と(一匹?)達の眠りを邪魔しないようになるべくみんなの家から離れたところで石斧(石なた?)を研磨していく。石を石で削るので時間がかかる。

 2時間かけていい感じに石が砥げたので、枝二本で挟んで荒縄で固定する。

 うーん、なたというより、華奢な石斧って感じかな?

 それを1本作って時間オーバーになってしまった。レオが起きてくる。


「見張り、代わる」

レオがぶっきらぼうにそう言う。


「ああ、頼む」

俺もぶっきらぼうに言う。

 本来、主人は明日乃あすのではなく俺なのだが。この関係は何とかしたいのだが、同族嫌悪なのか、明日乃あすのに対するジェラシーなのか、なんか仲良くなれない。


 俺はレオに見張りを任せて、自分のシェルターに入り横になる。オオカミにイノシシ。結構疲れたな。俺はそんなことを考えながら目を閉じる。


 かさかさ、

 シェルターの入り口の扉代わりの葉っぱをかき分ける音。


 俺が首を起こして目を開けると、明日乃あすの飛び込んできて、俺の横に寝そべる。


「どうした?」

俺が聞くと、


「また、寂しくなっちゃった」

そう言って俺に抱きつく明日乃あすの


「それに、昼間、約束したでしょ。夜にキスの続きしよ。って」

そう言って、キスをする明日乃あすの

 ちょっとしょっぱい味がするのは、寝る前に海水と枝で歯磨きをしたからかな?


「それと、こっちに来て生えちゃった兎の耳の答え合わせ。『七つの大罪』の兎の正体は、ね」

そう言ってもう一度キスをする明日乃あすの。頭の中が蕩けそうな濃厚なキス。


そして唇を放し、

「兎に例えられる『七つの大罪』、悪魔に例えると、アスモデウス。ずばり『色欲』だよ」

そう言って、体を絡めて、俺の上に乗り、美味しそうにキスをせがむ明日乃あすの


「りゅう君、私、元の世界で男の子にからかわれていたのを知ってた? 小学校5年生くらいから急に胸が大きくなってきて、お母さんが女性下着の会社の社長だから『エッチな下着を付けているんだろ?』って冷やかされたり、お父さんの恋愛小説を知っている男の子が『お前のお父さんはエロ小説書いている』って冷やかされたりしていたの。だから私、好きでもない男の子にそんな目で見られるのが嫌だから、エッチなことに興味ない、清楚な女の子になろうって躍起になっていたの」

明日乃あすのが俺の上に乗ったまま寂しそうな顔をする。


「でもね、本当は、エッチな女の子で、りゅう君に、りゅう君とだけは凄くエッチなことがしたいなってずっと頭の中で妄想していたの。りゅう君、家の事、お母さんやお父さんの事や仕事の事、よく知っていたのに、他の男の子みたいな悪口言わないでしょ? しかも私の事エッチな目で見なかったでしょ? だから、私にとって、りゅう君は子供のころからずっと特別だったの。りゅう君にだけはエッチな私を見て欲しい。そんなことばっかり考えていた、清楚な女の子とは名ばかりのエッチな女の子だったの」

明日乃あすのは恥ずかしそうに、そしてちょっと悲しそうにそう言う。


「俺はどんな明日乃あすのだって好きだぞ。いや、そんなこと関係なく、俺は明日乃あすのが大好きだ。ずっと前から俺も好きだった」

俺は明日乃あすのを慰める為ではなく、本心からそう言う。


「ふふっ、こっちに来てからのりゅう君はちょっと男らしくなって、結構好きかも。前以上に大好きになっちゃった」

明日乃あすのはそう言って抱きつく。そして潤んだ瞳で俺を見つめて、もう一度優しくキスをする。



☆☆☆☆☆☆



「じゃあ、おやすみ、りゅう君。なんか、全部話せて、りゅう君も変わらず好きって言ってくれて、私、りゅう君をもっと好きになっちゃった」

そう言ってにっこり笑うと、振り返り自分のシェルターに戻る明日乃あすの


 明日乃あすの曰く、『七つの大罪』の経緯を紐解くと、『色欲』に対となる美徳は『純潔』。明日乃あすのは元の世界で『純潔』の美徳に引っ張られ過ぎていた。それを元の世界に置いてきたので明日乃あすのは俺に素直に向かい合えたんだそうだ。

 俺も、その流れだと、元の世界に『謙虚』さを忘れてきたから、明日乃あすのの好意を素直に、いや、『傲慢』に受け止められたのかもな。

 ま、そんなことないか。多分神様の戯言だ。俺に生えた尻尾と耳、獅子のそれと、獅子の象徴する『傲慢』という『七つの大罪』と対となる美徳『謙虚』の話を思い出しつつ鼻で笑う。

 俺は自嘲しながら目を閉じる。二人はお互い好き同士、自然な関係になれた。それだけだ。

 そして、疲れに身を任せるように眠りについた。


 次話に続く。

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