楓の危機
今回はちょい気ぃ悪くなるかもです。
グランドハウスとマイホーム、店舗の購入を終えた俺たちは、珍しく別行動を取っていた。俺は鉱山にソロで来ている。火力が、かなり落ちているが、レベルと装備の効果もあって基本ワンパンしていた。プレイヤーは第二の町にいっているらしく、この辺りはプレイヤーが居なかった為、雑魚を呼び寄せて殲滅していた。
「楓は確か森で木材と薬草を集めてくれているはずだな。まあ、あいつが雑魚にやられるはずがないから大丈夫だと思うが、変なプレイヤーに目をつけられてないか心配だな。」
«楓さんからメールが届いています。»
「煉君、そっちは順調かな?今私は野良パーティーを組んで森に潜ってるよ。皆男の人だけど良くしてくれてるから大丈夫だよ。
………助けて。気持ち悪い。上のメールもパーティーの人たちに送れって言われて。森のボスの手前にいるから。
(座標)
怖いよ。皆私を見る目が気持ち悪いの。体を舐め廻す用に見てくるし、さっきから変なドリンク飲まそうとしてくるの。お願い。早く来て。」
メールを見た俺は全力で町に戻ってきた。だが、森に入った所で、足止めを喰らっていた。
「頼む。通してくれないか。」
「そいつは出来ねぇ相談だな。親分から、お前は確実に足止めをしておけとの命令だ。」
「最初から楓が狙いか。」
「その通り。親分たちが楽しんだら俺たちにも廻してくれる話になってるからな。今から楽しみだぜ。お前には使い物にならなくなったら返してやるよ。」
「ふん。ずいぶんペラペラと喋ってくれたな。これで確認する手間が省けたよ。もういい、死ね。」
「何をほざいてるんだ?お前があの女とパーティーを組んでなければ弱いことはわかってるんだ。おい。囲んでやっちまえ。」
「お前らは2つ勘違いをしている。俺は楓がいないからといって弱い訳ではない。次に囲んで殺れると思っていることだ。囲んでしまったら俺の攻撃の範囲内だ。さらにおまけで教えてやろう。刀にはカウンターの型がある。これは受けたダメージの二倍をすべての敵に返す型だ。
つまり、『六ノ型 円!!』「「「「「「「「ぐわぁぁぁぁ」」」」」」」」こうなる。さぁ、後はお前だけだ。」
「くっくそっ刀は雑魚スキルじゃないのかよ!てかお前は生産職だろうが!!何でこんなに強いんだよ!」
「俺のレベルは今69だ。そこんじょそこらの雑魚には負けない。」
「ただの生産職の人間がそんなにレベル高いわけがない!!さてはテメェチーターだな。運営に報告してやる。」
「報告して困るのは貴様だと思うがな。」
GMに報告しようとする名前も知らないやつは放って置いて、楓を助けに行かないとな。俺は楓が送ってきた座標に全力で突き進む。
待ってろ。楓!!
ごめんなさい。気ぃ悪くしちゃいましたね。でも次か次の次にはスカッとするはずなので。